婚外子差別違憲判決は、必読。法改正に向けて非常に参考になる。

平成24年(ク)第984号,第985号 遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件。
平成25年9月4日 大法廷決定。

読んでいて、
子の連れ去り問題についての改正の話かと思えるほど、
論旨が流用できそうである。

気になった点をいくつか述べる。

考慮事項として、
・伝統,
・社会事情,
・国民感情
・婚姻ないし親子関係に対する規律,
・国民の意識
を挙げている。
結局、法律に基づいて裁判しているわけではないってことだ。
まずは、民意!。
裁判所に対して申し立てをするのも当然だが、それに加えて、
国民にもっと子の連れ去り問題を啓蒙する必要がありそうだ。
テレビが問題にしたらいいのに。
時々放送されるけど、単発なんだよな~。

上記「を総合的に考慮して決せられるべきものであり,また,
これらの事柄は時代と共に変遷するものでもあるから,
その定めの合理性については,
個人の尊厳と法の下の平等を定める憲法に照らして
不断に検討され,吟味されなければならない。」

「不断に検討され、吟味されなければならない」わけだから、
やはり、子の連れ去り問題については、
継続的に申立しなければならない。

「現在,我が国以外で嫡出子と嫡出でない子の相続分に差異を設けている国は,
欧米諸国にはなく,世界的にも限られた状況にある。」

おいおい、単独親権問題も同じ状況ですが・・・。
なんだか、20年後に、子の連れ去り問題は、
「少なくとも、平成25年時点で違憲であった」
とか言い出しかねんぞ。