リアリティのある夢 | 20年以上の倉庫現場経験者が伝える仕事術

20年以上の倉庫現場経験者が伝える仕事術

20年以上の倉庫でフォークリフトを使っての仕事経験を活かした現場で培ってきた仕事術をお伝えします。

雑誌「プレジデント 2010 1.18号」に伊丹 敬之氏を読んで。

普段、この雑誌は立ち読みですましていたが、今回は、本田 宗一郎氏という言葉に釣られて買ってしまった。

伊丹氏は、宗一郎氏の伝記を書くとかで、資料調べをしている過程で、気が付いた事を記事にしている。


この記事の始めの方に、宗一郎氏の本が、この3~4年の間いに復刻版や新規出版がだされていると書かれているが、宗一郎氏の本だけでなく、松下 幸之助氏、稲盛 和夫氏の本もよく見かける。


なぜ、今の時代にこういった一時代を生き抜いた経営者の本が多く出されるのだろうか?


こういった本を読んだ人たちは、本から何を読み説き、自分にどう活かすのだろうか?


宗一郎氏や幸之助氏、稲盛氏が生き抜いた時代と今の時代とでは、ビジネスモデルが根本的に違う。

それでもなを、読むという事は、そこから得るものがあると感じているからのはず。


そういった場合、本を読むのではなく、そこに書かれている言葉の本質を感じ、読み説く力量が必要のはず。

そうでなくては、読む意味がないと思う。


宗一郎氏達が生き抜いた時代は、アメリカと言う大きな目標があった。

大きな目標があり、追いかける立場の方が精神的に強いということも手伝って、ハングリー精神を養ったのではないかと思う。


今の時代でいえば追われえる立場が日本で、追いかける立場が中国と言いたいところだが、中国は、日本を意識ぜず、世界全体を意識している感じを受ける。

そこが、戦後からの経済成長を成し遂げた日本との違いであり、今後の経済成長の違いに大きく影響するのではないかと思う。


伊丹氏の記事の中で「アメリカと肩をならべて頭なし」という川柳が書かれてある。

日本のグローバル企業がアメリカに進出して、アメリカの企業と対等な立場に立ったが、その先の方向性が定まらず、現状維持という守りに入っているのが現状ではないかと思う。


会社が大きくなればなるほど、従業員の生活を守るという責任と同時に社会貢献という責任を負うことになる。

そう考えた場合、新しい挑戦する事をためらい、その代わりに経営施策のリアリティチェックを行い、少しでも業績改善をはかろうとするのは、会社の舵取りをする経営者としては、当然と言えば当然かもしれないが、それがリアリティのある夢を描く妨げになっているのではないかと思う。

今でも業績を伸ばしている企業は、常に新しい事に挑戦し続けている。


自分は、宗一郎氏の本しかほとんど読んでいないので、他の経営者たちの事は判らないが、本田技研は博打的な事もやっている。

創業期から成長期の本田技研だからこそ出来た事なのかもしれないが、それこそが、浜松の町工場から世界的なグローバル企業へと成長させた源の一つではないかと思う。

この博打的な経営施策も宗一郎氏の才能と藤澤氏の才能のバランスが絶妙だったから出来たのではないかと思う。


日本は、ベンチャー企業が育たないという事がよく言われる。

反対に、アメリカでは、次々に生まれている。

この違いは、どこにあるのだろうか?


人によっては、文化の違いとか、国民性の違いとか言うかもしれない。

では、なぜ、本田技研や松下電器、ソニーが生まれたのだろうか?


時代が、そういった企業を育てたとも言えるかもしれないが、では、今の時代は、物が十分にあって、多くの情報も得られる、そして、生活もある程度は安定している。


ここまで、充実した生活水準の中で、ベンチャー企業が育ちにくいというのは、終身雇用制度により会社に勤めるのが当然という意識が大半を占め、正社員になる事でその後の生活が保障されたような錯覚を生み、リスクを負ってまでチャレンジするという意識が薄れてきたからではないだろうか。


違う見方をすれば、自分の人生を自分で切り開くのではなく、会社に託すという方向に意識変化が起こったのと同時に、自分の人生の使命を見つけられなくなってしまったのではないかと思う。


そうした事を解決するがごとくコーチングや自分をブランド化をする為の書籍が増えてきているのではないかと思う。

それを示すがごとく、会社の看板で自分を社会に表現するのではなく、会社の看板に頼ることなく、自分自身を社会に表現しようとしている人たちが多くなってきているのが証拠ではないかと思う。


企業では、、以前から原点回帰という言葉を言っているが、これからは、働く一人ひとりも戦後を生き抜いてきた人達の精神への原点回帰をする必要があるのではないかと思う。


そのきっかけが、宗一郎氏や幸之助氏の本を読む事かもしれないが、その為にも、自分の人生のミッションを見つけなくてはならないはず。

それなくして、自分のブランド化は出来ないのではないかと思う。


PRESIDENT (プレジデント) 2010年 1/18号 [雑誌]
¥690
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