みなさん、こんにちは。

数回にわたり、リーマン・ショック1年前の2007年9月から2015年9月まで、日経平均株価と同じ動きをするミニ株を毎月5万円ずつ購入したときのシミュレーションをしています。

 

 

今回は投資する時機についてです。

 

下の動画で行ったシミュレーションをもとに、考えていきます。

 

 

 

 

まずは、前回までのおさらいです。

 

  • 日経平均株価とは市場流動性とセクター間のバランスで選定された225銘柄ということを学びました。

 

  • また、プライム市場やスタンダード市場が市場流動性が高い市場だということを学びました。

 

  • 市場流動性が高いとは、どのような相場の動きに対しても売り買いの注文が成立しやすい市場のことだと学びました。

 

  • シミュレーション結果から「複数の銘柄や分野に分散投資していれば、総資産としてはタンス預金よりもよい成績が出る可能性が高い」ということが分かりました。

 

  • 最後に、Takuからみなさんに「プライム市場やスタンダード市場の中から、複数の割安株を複数の分野から選んで投資しよう」ということを提案しました。

 

 

前回、前々回ともに、暴落時に購入した株は塩漬けにしたまま、投資をやめて預金に移行する投資家を取り上げていました。

 

他の投資スタイルではどのようになったでしょうか。

 

 

動画内の、シミュレーション2を見ていきましょう。

 

シミュレーション2の条件です。

 

毎月、月初の営業日に5万円をタンス預金します。ただし、前月末に終値をチェックして、終値が平均購入価格よりも10%下がっていた場合、タンス預金をやめてミニ株購入をします。なお、購入したミニ株は保有しつづけます。

 

 

シミュレーションの結果、2015年9月現在、705万円となりました。

 

多くの投資家が選択する、暴落時に「購入した株を塩漬けにしたまま、投資はやめて預金に移行する」投資スタイル(2015年9月現在:502万円)よりも、よい結果が出ました。

 

 

この投資スタイルを実践するときには、タンス預金の運用を詳細に決めておく必要があります。2つ記載します。

 

 

1つめは、「平時の運用ルール」についてです。

 

シミュレーション2では、日経平均株価が平均購入価格よりも高いときはタンス預金を選択しています。

 

株価が上っているときに、資産を増やせるチャンスを意図的に逃しています。

 

「あのとき買っておけば」という気持ちが起こりやすいため、事前にタンス預金を続ける理由を決めておく必要があります。

 

人間の心理として、上ってくると強気になりやすく、また下がってくると不安になります。

 

今やっていることに理由(ルール)がないと気持ち優先の傾向が強くなります。結果として「高値で買って安値で売る」ことになりかねません。

 

 

2つめは、「暴落時の運用ルール」についてです。

 

シミュレーション2では、暴落時にタンス預金を活用しませんでした。

 

シミュレーション2のような投資スタイルを選択する投資家は株価が上っているときは現金の比率を高くしておき、暴落時に現金で株を購入する方が多いです。

 

底値や回復時期が見えないため、事前にタンス預金を利用する条件や、一回の株購入で使う預金の上限を決めておく必要があります。

 

 

また、定期的な株価のチェック、各種条件のチェックなど、普段からやることがあります。

 

しばらくは結果がついてこない時期が続きます。「しなければ」という義務感が芽生えやすくなります。

 

精神的に苦しくならないよう、運用方法も工夫が必要となります。

 

 

今回のシミュレーションから、「暴落時にも投資を続けることで、より資産形成ができる」ことが分かりました。

 

前回までのおさらいを最初にしましたが、内容をバージョンアップした方がよさそうです。

 

ただし、シミュレーション2の内容では事前に決めておくことが多く、また運用方法も工夫が必要です。

 

 

次回はシミュレーション3を解説します。投資スタイルを整理していきます。