地球はシンフォニーその1~自然の音楽~ | 地球の未来

地球はシンフォニーその1~自然の音楽~

 バン・クライバーン国際ピアノコンクールで優勝の辻井伸行氏(20才)は全盲のピアニストだ。驚くことに、母親のはずむ声で歌うジングルベルを聞き、玩具のピアノで直ちに曲を弾いたのは2才のクリスマスの夜だったとか・・・。

 その後は「僕は風が大好きです。風が吹いてくるといつも立ち止まって今日の風は・・・とその中味を想像します。」と語るように「朝食の時の川の音のきれいさ、その違い」や「木の葉の音が東京と違った」とか、水の音や風や鳥の声などを聞くと自然に音楽が浮かぶそうだ。とにかくどんな複雑な曲もどんな自然の微細きわまりない音も全て記憶できるとか。それも楽しくて仕方がないのだそうだ!

 

 かつて幼少の時、全盲になった「春の海」を作曲の筝曲家・宮城道雄は扇風機の音を幾度となく聞き入ることが多く、その音について「どこか広い海の沖の方に夕日が射していて、波の音が聞こえるようにおもわれる。・・・・何となく淋しいような、悲しいような気持ちになって」と随筆に書いている。

 また面白いことに夏の蚊の羽音について別次元のようなことを書いている。「2、3匹よって、プーンと立てる音は篳篥(雅楽器)のような音がして、なかなか捨てがたいもの」とか・・・(「新編・春の海」)。自然の音、自然の命の音は実に豊かだ。