拝復 三月三十日付でお問い合わせの件について。

 私が遠友夜学校の教師として奉仕した期間は、昭和十五年四月から昭和十七年九月(北大農類の学生時代)までの二年半でした。教科は生物でした。当時の教科書など記憶なし。

当時北大予科の農類から奉仕の友人は福山達彦、松崎一朗、田中一雄と松井愈で計五名。

この中で松井愈君が閉校事務を最後まで担当してくださいました。

   私が奉仕した事由は、大正十三年頃、私の亡父(北大植物学教室の助手)が遠友夜学校に奉仕。当時の5月、生徒を連れて『円山』に植物採集に連れて行くべく扁桃腺を手術、失敗して逝去したことを亡母から聞いていたからです。「遠友夜学校」奉仕の歴史に隠された事実。

  追記 「北大農類終了アルバム」には「遠友夜学校教授連」として五名の写真が掲載されています。このアルバムは、太平洋戦争開始の年に写されたものでその一枚は北大百年記念レコード付録に掲載。貴兄のご奉仕を尊く思う一人です。

《農学二十二年卒業》