これはわしが高校2年生のころのお話。
(7年前くらい)
そのころちょうどわしのクラスの中では
「坂をどれだけかっこよく転がれるかゲーム」
が流行ってたんよ。
どんなゲームかというと、道とかで坂があったら、
友第同士で順番に転んで、誰が一番かっこよく転がれるかっていう、、、
まあ名前の通りじゃね。
かっこよく転がるっていうのは、、、
男らしくて、己の傷やケガを恐れない、ダイナミックな転がり方=かっこいい
と、わしの友達の中では定義されとったんよ。
それがクラスで流行っとった。
んである日、みんなで普段行かない公園に学校帰りに遊びに行った時の話。
みんなで何して遊ぶ?
ってテンアゲしてたときに、友達の一人が、
「おい!あれ見ろよ!」
って言いながら指をさした方向を向くと、
大理石でできためちゃめちゃデカい山のような滑り台があったんよ。
こんな感じ↓
それをみんな見て、同じことを思ったのね。
「「「「「「「転がりたい」」」」」」」
もうそれしかなかったね。
んで、全員順番に1回ずつ転がって、
誰が一番かっこよく転がれるか選手権が始まった。
選手は全6人
それに加えて審査員が1人
まず1人目が転がる。
転がり方:前回り 普通型
得点は、、、
60点!
んーーー可もなく不可もなく、
普通だったね。
そして2人目。
転がり方:後ろ回り 普通型
得点は、、、
65点!
1人目よりは男らしいけど、
それでもまだまだ普通としか言いようがない。
次に3人目。
転がり方:全方向回転 特殊型
得点は、、、
80点!
いやあ~やっぱり王道の技ってやつですね。
前、後ろ、横、斜め、、、
あらゆる方向に常に回転方向を変えながら転がるこの技、、、
坂転がり界の王道の技ですな~。
ここらへんで、わしはあることに気づく。
(待って、、、どんどんハードル上がってきてね???)
そう。
みんな、目立ちたい、勝ちたいがために、
1個前のやつよりもっとすごいやつを!ってスイッチ入ってて、
順番が後ろになればなるほど、技がダイナミックになってるんよね。
わしの順番は6人中、5番目、、、
次の4人目がどんな技をするかによっては、
捻挫やアザくらいは覚悟しておかないとな、、、
そう覚悟を決めた。
そして運命の4人目。。。
こいつがやばい技を編み出してしまう。
競技会場となった大理石の山みたいな滑り台のてっぺんには、
鉄制のつかまり棒?みたいなギミックがあった。
コンビニとかでよく見るやつね。
(あとで調べたら固定式バリカーっていうらしい)
参考画像↓
4人目のやつはこのギミックを技に取り入れやがったのさ、、、
その名も、、、
転がり方:つかまり棒くぐり滑り 全方向回転 特殊型
わかりにくいと思うから図解↓
得点は、、、
90点!!
いやーーーびびった。
まさかそのギミックを使う猛者がいたとはな、、、
それと同時にわしは覚悟を決めた。
捻挫、アザで済めばかわいいもんだ。。。
そのくらいの気持ちがなければわしはこいつらに勝てない。
わしは胸に手を置き、
深呼吸をして、目をつぶった。
そして目を開き、心を決めて、
転がり台のステージに立った。
5番目のわしが選んだ技は、、、
転がり方:つかまり棒での逆上がり回転 勢いそのまま転がり
図解↓
得点は、、、
95点!!!
全身が痛かった。
なんせ体の小さかったわしはつかまり棒で逆上がりをして、
その逆上がりの回転の勢いのまま坂を転がったんだからな、、、
しかもいつもやってる砂やアスファルトの坂じゃねえ、、、
こいつは大理石。
今までにないほどの硬さだった、、、
転がり終えた瞬間、
アザが軽く10個くらいはできてると自分で分かった。
そのくらい痛かった。。。
でも得点は95点を獲得した
かなりの高得点。。。
わしは優勝を半分確信していた。
だが、、、
最後の6人目は、、、
世界坂転がりランクの常にトップを走り続ける人間兵器
友達のT君だった。
T君はまじですごい。
すごいというかやばい。
何がやばいかって、
目立てたり、面白かったりすれば、
死ぬこと以外は平気でやっちゃう男だ。
だからこそ技に迷いがない。
でも、、、
わしのこの高得点には勝てないはずだ。。。
わしはそう自分に言い聞かせ、T君の技を見届けていた。
T君が山の頂上に上り、さっそく技を見せ始める。
みんな固唾をのんで見守る。
すると次の瞬間、、、
T君は迷うことなく、つかまり棒の上に立ち始めた、、!
(こいつ、もしや、、、)
そう。
察しがいい人はもうわかっただろうか。
T君は、、、
空を飛んだ。
図解↓
転がり方:つかまり棒 ジャンプ 前かがみ 落ちの型
T君はつかまり棒からただただ前方にジャンプした。
会場となる大理石の山は縦の高さでいうと2~3mくらいだろうか。
その高さからジャンプして大理石にダイブだ。
ケガで済めばラッキーなぐらい。
そこをT君は迷いもなくジャンプし、落下していった。
しかも顔面から。
水泳競技のスタートって手伸ばして前から飛び込むじゃろ?
大体あんな感じ。
『いや、もう転がってねーじゃん!!!』
そう思う人もいるだろうが、もうT君の生きている次元は
わしら一般の坂コロガライターの想像の域をはるかに超えていたのさ。
坂を転がるとはなんとや、、、
T君はわしらの概念ごと吹き飛ばしたのだ。
得点は、、、
迷うことなく100点
いやそれ以上の評価に値する。
T君、、、君が世界No.1の坂コロガライターだ。
わしらはT君をたたえる拍手とともに、
熱い声援を送り、
T君に群がり、称賛した。
やっぱりT君は、ほんとにやべえやつだったんだ。
P.S.
ちなみにT君は右肩の鎖骨とあばらを骨折してました。








