葛城妖怪大戦争!! ~ 「葛城天狗」 【葛城のむかしばなし】より
奈良県葛城市といえば、中将姫や、相撲発祥の當麻蹴速(ケハヤ)の伝説が有名です。
また葛城は、大和朝廷が生まれる前から葛城王朝があったとされ、奈良でも独特な雰囲気をもった土地であります。
そこで伝えられる民話を紹介したいと思います。
まずは「葛城天狗」です。
昔、山伏の一行が、修行のため葛城山の山奥へと入って行きました。
峰までたどり着くと、空がにわかに掻き曇り、なにやらあやしい風が吹き始めました。
突然、異形の影が一行の頭上の木立に降りたちました。
「おまえたち、ここより先は入ることはならん。ただちに山を降りよ。」
人ならぬ声と、ただならぬ妖気に、山伏たちは身がまえます。
一人の山伏が珠数を握りしめ、異形の影へつきだしました。
「さては、我らの修行を邪魔する人外の者め、正体をあらわせ!」
山伏の恫喝に異形の影がひるみます。
「わしはこの地にすむ大天狗の一族である。この先すすめばただではおかんぞ!」
そう言い残し、異形の影は姿を消しました。
異形の者の警告をものとせず、一行は山の峰へとすすみ、そこで一心に呪文を唱え始めました。
そこへ大きな影が覆い、激しい風と地響きとともに一行の前へ巨大な天狗が姿を顕しました。
異形のものがいっていた大天狗です。
「聞け、山伏ども、ただちに山を降りるのだ!」
その声は、山をも揺さぶるほどの大音声です。
しかし一行は、いっそう声をはりあげて魔を払う呪文を唱えました。
「そのような呪文など、たやすく吹き飛ばしてくれるわ!」
かんらからと笑い大天狗は手に持ったヤツデの大うちわをひとふりしました。
たちまち大風が起こり、山伏たちはなぎ倒されてしまいました。
これには一行はたまったものではありません。
「そおれ、もうひとなぎじゃ!」
大天狗が大うちわを振り上げたそのときです。
葛城の峰に立つ一枚岩が音をたてて真っ二つに割れました。
その中から一人の行者と、伎楽童子(ぎがくどうじ)があらわれました。
「むむむ?なにもの!?」
大天狗が問いかけると、行者は静かに答えました。
「わたしは、仏法を守護し、人びとを守る役行者(えんのぎょうじゃ)である。」
役行者の名を聞いたとたん、大天狗は真っ青になり、大空へとびすさろうとしました。
すかさず役行者は杖を振ります。
それを合図に伎楽童子が素早く大天狗を追い詰め、打ちすえました。
たちまち大天狗は苦しみながら、深い谷底へとおちていきました。
役行者は、大天狗の眷属たちに
「おまえたち、これからは山伏たちの邪魔をするでないぞ。むしろ仏法を守るものとなれ!」
役行者の言葉に、眷属たちはおとなしくひざまずきました。
行者は再び岩の中へと姿を消していきました。
それ以来、山伏たちは無事に修行をつづけることができました。
大天狗の一族も修行の邪魔をすることはありませんでした。
それどころか、山伏たちの修行の手助けをするようになり、修行の守護神と祀られるようになったのでした。
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まずは「葛城天狗」です。
昔、山伏の一行が、修行のため葛城山の山奥へと入って行きました。
峰までたどり着くと、空がにわかに掻き曇り、なにやらあやしい風が吹き始めました。
突然、異形の影が一行の頭上の木立に降りたちました。
「おまえたち、ここより先は入ることはならん。ただちに山を降りよ。」
人ならぬ声と、ただならぬ妖気に、山伏たちは身がまえます。
一人の山伏が珠数を握りしめ、異形の影へつきだしました。
「さては、我らの修行を邪魔する人外の者め、正体をあらわせ!」
山伏の恫喝に異形の影がひるみます。
「わしはこの地にすむ大天狗の一族である。この先すすめばただではおかんぞ!」
そう言い残し、異形の影は姿を消しました。
異形の者の警告をものとせず、一行は山の峰へとすすみ、そこで一心に呪文を唱え始めました。
そこへ大きな影が覆い、激しい風と地響きとともに一行の前へ巨大な天狗が姿を顕しました。
異形のものがいっていた大天狗です。
「聞け、山伏ども、ただちに山を降りるのだ!」
その声は、山をも揺さぶるほどの大音声です。
しかし一行は、いっそう声をはりあげて魔を払う呪文を唱えました。
「そのような呪文など、たやすく吹き飛ばしてくれるわ!」
かんらからと笑い大天狗は手に持ったヤツデの大うちわをひとふりしました。
たちまち大風が起こり、山伏たちはなぎ倒されてしまいました。
これには一行はたまったものではありません。
「そおれ、もうひとなぎじゃ!」
大天狗が大うちわを振り上げたそのときです。
葛城の峰に立つ一枚岩が音をたてて真っ二つに割れました。
その中から一人の行者と、伎楽童子(ぎがくどうじ)があらわれました。
「むむむ?なにもの!?」
大天狗が問いかけると、行者は静かに答えました。
「わたしは、仏法を守護し、人びとを守る役行者(えんのぎょうじゃ)である。」
役行者の名を聞いたとたん、大天狗は真っ青になり、大空へとびすさろうとしました。
すかさず役行者は杖を振ります。
それを合図に伎楽童子が素早く大天狗を追い詰め、打ちすえました。
たちまち大天狗は苦しみながら、深い谷底へとおちていきました。
役行者は、大天狗の眷属たちに
「おまえたち、これからは山伏たちの邪魔をするでないぞ。むしろ仏法を守るものとなれ!」
役行者の言葉に、眷属たちはおとなしくひざまずきました。
行者は再び岩の中へと姿を消していきました。
それ以来、山伏たちは無事に修行をつづけることができました。
大天狗の一族も修行の邪魔をすることはありませんでした。
それどころか、山伏たちの修行の手助けをするようになり、修行の守護神と祀られるようになったのでした。
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