「この時間がたまらなく好きなのです」玉置神社、神代杉 訪問 ~ 回想・吉野郡十津川村玉置紀行
私の思い出と、執着的な感傷にすこしお付き合いください。
玉置神社へ訪れるのはきまって夜中です。
車で眠りについた町をぬけ、山の中へと進んでいきます。
山の皺の底にある川に沿って敷かれた道は、片側は切りたった崖です。
反対の片側は落ち込んだ闇になっています。
その闇の向こうは川です。
幾重にも曲がりくねった隘路がつづきます。
右へ左へ、せわしなくハンドルをきりながら進みます。
落石注意と、動物注意の看板がそこかしこに存在感を示します。
ときおり、コツン、コツンと小石が屋根をうちます。
道の真ん中に、ごろりと落石が転がっていることなどしょっちゅうです。
急な斜面にたたずむ野生の鹿に出会うこともしばしばです。
長い時間運転をしますが、不思議と疲れをおぼえることはありません。
休むことなく夜明け前に十津川村役場に到着します。
村役場近くの道の駅で、車をとめ、すこし休憩します。
空が白みだすと同時に再び車を走らせ、玉置山山頂へとむかいます。
こんな時間、この道で出会う車はありません。
日がのぼるにあわせて、蛇行する道をグングンのぼります。
すると眼下の山々に雲海がひろがっています。
夜中にでる理由は、この雲海を見るためでした。
気持ちがどんどん、高ぶっていきます。
約30分ほど走り、ようやく玉置山神社参道前の駐車場に到着します。
徹夜で、ほぼ休むことなく動きづめです。
そこから山道よろしく参道らしからぬ道を歩きます。
やがて、巨木が林立するあいまに、ひと際異彩を放つ神代杉がその姿をあらわします。

その大きく白いその姿に、しばし見とれます。
神社にちかづくにつれ、参道に石楠花があふれます。
神社にたどりつくと、本殿へつづく石段をのぼります。
神殿の前にくると、さっさと参拝をすませます。
ふりかえり、一息つきます。
・・・
うーんとのびをして背骨、腰をボキボキいわせます。
すぐに離れず、人気がないことをいいことに、その場に腰をおろします。
朝靄の中、木々の間から登る旭日をぼーっとながめています。
この時間がたまらなく好きなのです。
゚゚゚゚゚-y(^。^)。o0○
「うつくしき吉野~台風12号の受難から復興への祈り」
「玉置神社と十津川村の歴史」


