久しぶりに見てみると、なんという様変わり
YouTubeで Underhand casting などと動画検索すると沢山出てくるが、ヨーロッパでもアメリカも、DHロッドを使ったDループ系の釣りはストリームばかりで、湖での釣りが出てこない。このことは先日エントリーした。

訳あってここ2年間フライフィッシングを全くやっていなかったし、タックル類も全くチェックしてなかった。思えば東日本大震災で釣りをしばらくやめて、フライラインもほとんど新調しなかった気がする。ほとんど浦島太郎状態から、最近あらためていろいろ見てみると様々なことに気が付いた。そのことを今回のエントリーに記しておくこととする。

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地元スーパーの鮮魚売場、アジのような魚に並んでピラニアが売られている

止水域でのDHロッドを使ったDループによる釣り
以前、某釣り道具商社のブログエントリーで見た気がするが、湖でDHロッド使ったスペ―、これは日本独特の釣り方だという。欧米では通常は湖でスペイキャストをやらないらしい。スコットランドのスペイ川でサーモンを釣るために考案されたメソッドだからだろう。アンダーハンドキャストも止水の釣りのテクニックとして発達したものでない点で似たものだろう(その起源としては諸説ある模様。川岸に張り出した木の枝の下に定位するブラウンを狙うために考案した・・・LOOP社のG・アンダーソン始祖説)

日本のスペ―。そう、湖のスペ―。日本では理由があってやっているのだから、馬鹿にしてはいけない。湖でスペ―をやると弊害も生じるとは思うが、海外文物の日本化の一例として自由な発想で取り入れていけばよいと思うわけ。

DHロッド+Dループの釣りの類型をまとめてみた

スペイ・キャスティング:
英国スコットランド地方のスペイ川のサーモン釣りが起源。同地方の比較的平坦な流れを遡上するサーモンを狙って、長いDHロッドとDTラインを用いてウェットフライでダウン・クロスの釣りをする。これが伝統的スタイルらしい。今回のエントリーで触れているスタイルのなかでは最も歴史がある。伝統的スペイではスローなアクションのロッドと比較的長いベリーのフローティング・ラインの組み合わせを使う傾向がある。

一方、モダーン・スペイと称されるのは主に北米で発達したスペイ・キャスティング。伝統的スペイに比べてファースト気味のアクションのDHロッドとSTヘッドを含めた様々なラインの組み合わせを使う傾向がある。モダーン・スペイの投げ方の特徴として右手(上手)でロッドをプッシュする傾向がみられる。これと対照的に伝統的スペイではシュート時にも右手(上手)の肘を90度位に保つのが良形とされており、上手でのプッシュは忌避すべき悪形とされている。

アンダーハンド・キャスティング:
スカンディナビアン・スタイルとも言われ、スカンジナビア諸国のフィヨルド地形を流れる急峻な流れを遡上するサーモンを釣るのための技法として発達したという。スペイに比べると短いDHロッドと短いラインを用いる傾向がある。ファーストアクション気味のロッドとシューティングヘッド(ST)の組み合わせを多用するのが特徴。このスタイルは1960年代から70年代にかけて発達したという説がある(スウェーデンのLOOP社による説)

スカジット・キャスティング:
北米西部を流れるスカジット川において、そこを遡上する降海型ニジマス(スティールヘッド)を効率よく釣るためのメソッドとして考案された。スペイキャストのバリエーション。1990年代にスチールヘッダーたちの間で広がりを見せた(米国のG-Loomis社による説)スタイル。DHロッドと極端に短いSHを用い、アンダーハンドのSTヘッドよりもさらに短いST(ロッド長の2倍~2.5倍程度)にシンクティップをつなぎ、10-30グラムもあるジグのようなフライをキャストするのが特徴。


 このようにスペイ/スカンジナビアン系のフィッシング・スタイルは欧米ではサーモン等、遡上魚を対象に、主に流水域でフライを流す釣りの手法として発達してきたようです。いずれのスタイルも、フィールドの特性に合わせて効率よく魚にアプローチするための方法として工夫が積み重ねられてきた歴史があるようです。

 しかし、日本では河川を遡上するさけの捕獲は法律で禁止されているせいもあってか、サーモンフィッシングの手法としてスペイ系のフィッシングスタイルが定着する余地が少なかった模様です。またサクラマス(降海型ヤマメの遡上魚)を対象にした釣りでも伝統的スペイ系スタイルは主流になっておらず、フライはオーバーヘッドキャスト、そしてルアーキャスティングが長らく主流を占めていたように見受けられます。

日本におけるスペイ/スカンジナビアン系キャスティング:
2000年代前半、止水域においてバックスペースのないエリアからの釣りを可能にする手法としてシューティングヘッドを使ったスペイキャストが行われ始めた模様です。そして、2000年代後半には急速に広がりを見せました。同じころ、河川の遡上型サクラマスの釣りにおいてもドロッパーシステム(枝バリ仕掛け)が絡みにくいなどの利点から、DHロッドとシューティングヘッドやWFラインを用いたスペイ系のメソッドが急速に広がった模様です。

このように、日本におけるスペイ/スカンジナビアン系の普及は止水域におけるリトリーブ(引っ張り)の釣りから広まり、そうした釣り環境において多用される傾向があることが本家の欧米諸国と著しく異なる点であり、日本独自の特徴といえます。しかしスカジット・キャスティングだけはさすがに止水域で行う例は見られないようで、いまのところ北米同様日本でも流水域で行われることがほとんどの様です。

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地元スーパーの活魚売場、活けの雷魚、テラピア、鯉がほぼ常備。たまに草魚or青魚も売られている。ペットショップではありません

DH用のSTヘッドは短小化の傾向にあるようだ
2000年代後半から2010年代前半にかけて、STヘッドの長さはロッド長の3~3.5倍と一般に言われていた(RIO社のS・ゴスワースの説など)。しかし近年では2.5倍でよしとする見方も出てきているようであり、従来製品に比べて極端にショート化されたSTヘッド、STヘッドとランニングラインが一体化した製品が発売されている。
またDHロッドも10年前は8番、9番が主流のような気がしたが最近は低い番手が主流になった観があります。スイッチロッドの普及の影響もあるのかな?スイッチはシングルハンドと同じウェイト規格という向きがある一方、DH規格に合わせているメーカー(北米系)もあるようで、しっかりした決まりがないようです。メーカーによって3番というとDHの規格の3番、ラインウェイトは240Grainを推奨(シングル規格だと9番に相当)という製品もあります。 >>訂正>> AFTMA AFTTAのDHラインの規格は3番 >>訂正>> はなかったような気がしから始まりますが、いずれにせよロッドとラインが短く軽量化しつつあるようです。

以前は単体で使える短いSTヘッドといえばAirflo のスカンジ・コンパクト(2016年廃番)位だったような気がする(極端に短いSTヘッドとしてスカジット系のSTヘッドがあったが、普通はシンクティップ無しの単体で使わないので対象外)。ただ以前から行われていたことは、短くしてもロッドに合ったウェイトを確保できる高番手のSTヘッドを短く切って使うこと。北欧系のGuideline やVISION、LOOPなどが前から商品説明で推奨していたことです。3M/SAやRIOなど北米系メーカーは商魂たくましいというか、そしてそれに乗る顧客もいるというか。

短小化の製品の例
  • Scientific Anglers/Mastery アトランティックサーモン ショート <STヘッド>
  • Scientific Anglers/Mastery アダプト (スイッチ) <STヘッドとランニングラインが一体>
    スイッチロッド用のラインとの商品説明だが、最も重い設定が440Grain(28.5G)ってダブルハンド規格の7番に相当するウェイト、しかも長さは22ft(6.7m)とは。SHIMANOのBrrokStone1278(12ft #7・8)に合いそうだ。しかし2017年の新製品とは出るのが遅すぎ。
  • RIO インタッチ スカンディSH、インタッチ スカンディ3D <STヘッド>
    AFS(Advanced Flight STヘッド)の後継商品の様だが、AFSに比べ全ての番手で1m前後短くなっている。手持ちのSAGE ONE DH13’6”#7にAFSの6/7Int(37ft)や7/8Int.(38ft)を合わせていたが、ちょっと長いと常に思っていた。今回の変更は歓迎です。欲を言えばあと3年早く変更してほしかった。

結局のところ、湖では何がいいの?
シングルハンドロッドによるオーバーヘッドキャストに勝るものなし、しかし・・・

止水域でのフライフィッシングで河川との一番の違い・・・水面が静かであること。

「フォルスキャストで前面の湖面をたたくと魚は釣れない、特にまずめ時は。だからキャストに気を使いなさい」

20数年前に湖の釣りを始めた時、教わったことです。当時はシングルハンドロッドのオーバーヘッドキャストだった。DHロッドもオーバーヘッドで振っていた時代。

今はどうか、皆さんダブルハンドロッドでバシャバシャとロールキャストのうち返しをやって飛距離を稼ごうとしてる。魚が表層に居なければいいような気もするが魚の側線は敏感だというから、やはりよくないことだと思われます。

湖の釣りでは、やはりラインインパクトを第一に考え、バックスペースのあるポイントではオーバーヘッドでキャストすべきなのだろう。

アンダーハンド・キャストを始めたのは水面を使うキャスト(ウォーターボーン)のなかで比較的水面を荒らさない方だと思ったから。そしてアンダーハンドのタックルシステムはそのままオーバーヘッドでも投げられるのもいいと思った。
一方、シューティングすぺーは水面を荒らすと感じた。温故知新というか、やっぱりこれだ。止水で水面を使ったキャストをすること自体がやはり邪道なんだ。

しかし止水とはいえ、スペースのないところではアンダーハンド・キャスト一択となります(アンダーハンド以前はルアーの一択だった)。そして風次第で、風が弱ければシングルハンドを選択し、強ければダブルハンドという方向でいいのではと思った次第。(飛距離重視の場合もダブルハンドを選択するが、まずめ時は20m以上飛べばいいような気もするし。さらにもっとカッ飛ばさないとカケ上りなどに届かない?それはポイント選択など別に問題ありかも)

芦ノ湖、中禅寺湖ではシングルハンドはLOOPのクロスS1 798/5(9'8" #7)、ダブルハンドはSAGEのONE7136-4(13'6"#7)を使っていけばよさそうだな、北海道の阿寒湖他もこれで十分だろうきっと。

あ、あと欲を言えば、TIEMCOのDHロッド、JTHでトラベル用マルチピース出ないかな。LOOPもSAGEもDHの6ピース出してるけど高いんだよ、円安だし。久しぶりに日本ブランドのロッドを入手してみたい。だからインファンテDH6ピースの代わりにJTHで6ピース出してほしいなと。

ANA国際線では75㎝超える9フィート4ピースのケースは機内持込み不可だけど、バイク釣行の機会も多く、DHの4ピースの仕舞110-120cmはチト長い。JTHで13フィート台の6番か7番、6ピースのロッドが出たら必ず買って沢山釣りますから(日本に帰ってからね)

だからTIEMCOさんよろしくお願いします。m(_ _"m)