今まで、一見間違いに見えるものがマーケティングの仕掛けになる、
というお話をしてきました。
今回は方向を変え、個人の行動に焦点を当ててお話します。
マーサ・スチュワート(アメリカのカリスマ主婦と呼ばれた実業家。
インサイダー取引により、2004年有罪判決を受ける)の事件について、
私は多くの人に意見を求められました。
私は、彼女は刑務所に入れられ、
16ヶ月程度拘束されるだろうと賭けました。
彼女のケースは非常に参考になります。
というのは、彼女は有罪と宣告され刑事事件として傷を負い、
かつ、有罪になるような罪ではなかったと嘘をつき続けたことで、
経済的にも崩壊したからです。
詐欺の告訴は取り下げられましたが、嘘だけはしっかり記憶に残りました。
最初に捕まった時に真実を述べるべきだったというのは
いささか短絡的とは思いますが、正論でもありますね。
ウォーターゲート事件の際、
ニクソンが、もし、すぐに白状して、
国際安全保障のためにテープを燃やしていたら、
彼はあの状況をなんとか生き抜き、
おそらく非難は避けられただろうと思います。
クリントンがもしすぐに真実を語っていれば、
非難を避けられ、名誉を失うこともなかったでしょう。
ビジネスにおいて、私たちは必然的にどこかでヘマをやります。
デッドラインを越えてしまったり、プロジェクトでヘマをやったり。
ヘマそれ自体も、その責任を負うコストも、またそれを繕うコストも、
隠蔽にかかる全体のコストと比較すれば少なくてすむでしょう。
嘘は高くつきます。
どのように偉大な企業家や経営陣が没落していくのかを見れば、
それがめったに、ビジネス上のミスや勝負の勝ち負けや
ロスによるものではないとわかるでしょう。
たいていは、個人の行いが災いしているのです。
■インタビューをしたハーバード・ビジネスレビューのレポーターと
体の関係をもった実業家、ジャック・ウェルチ
⇒やぼ・横柄・自己中心的
■インサイダー取引でつまらぬ400万ドルを貯めこんだ
カリスマ主婦実業家のマーサ
⇒安っぽい稼ぎ
■ディズニーのCEOを辞任し、
創業者の甥であるロイ・ディズニーを追い出したアイズナー
⇒横柄、無思慮、意味のない勝負
他人の振る舞いを指摘するのは簡単です。
自分自身をコントロールするのが難しいのです。
嘘をつくことに限らず、エゴ、傲慢、怒り、わがまま、
その他閉口してしまうような悪い行いを、私たちはしがちです。
それはほぼ間違いなく、コスト面で打撃を受けます!
自分自身の行いを正すことはとてもタフな作業です。
しかし、いまやプライバシーはないも同然です。
成功は、人の視線を集めます。
理性的に考え、リスクと報いを天秤にかける必要があります。
あなたの普段の行いを直すことは、
少なくとも広告のコピーを編集するのと同じくらい重要なのです。