ある種の小売店、スーパーマーケット、
ディスカウント・ストアでは、
棚に商品を並べている店員に、
探している商品がどこにあるかをたずねるたびに、
このようなことが起こります。
店員が指を指して、
分かりにくい道順を2つほど、早口でまくし立てるのです。
3番の通路を左に行ったところか、
8番の通路の家庭用品の反対側かもしれない、と。
私は、ある日曜大工店で、同じような質問をしました。
その店員は、「5番か6番の通路に、お探しのものがあると思います。
一緒に行って見てみましょう。」と言って、私について来ました。
その売り場で働いている店員を見つけると、私のことを紹介して、
それから、自分の持ち場に戻ったのです。
これこそが、
カスタマー・サービス・ディプロマシー(顧客サービス外交官)です。
私は店長を探して、
このようなことについて本を書いている者だと自己紹介をし、
その店員の接客について質問してみました。
「これは、このお店の方針ですか?」と。
「はい」と店長は答えました。
「私たちの店では、全ての店員に、そのような接客を指導しています。
しかし、少なくとも、この時間に勤務している者の中で、
常にそのような接客ができているのは、彼だけです。
彼にはまだ知らせていませんが、次にポストに空きが出たら、
彼を店長補佐に昇進させるつもりです。」
情熱を失って冷笑的になることは、簡単です。
みんながそうだからと、低い方に流されるのは、簡単なことなのです。
自分の仕事を嫌だと思ったり、従業員に不信感を持ったり、
お客に不満を感じたりすることは、たやすいのです。
あなたの「牧草地」にチャンスが少ないということを、
「もうひとがんばりの努力」をしないことの言い訳にするのは、
たやすいのです。
そうです。
このようなことは皆、たやすいのです。
そして、たやすいからこそ、決してしてはならないのです。
どの会社でも、どの組織でも、さらには、どの職種でも、
卓越し、進歩し、成功する人たちは、比較的、少数派です。
圧倒的多数の人たちは、全く進歩しないのです。
そして、私が今、述べたような考え方、冷笑的な考え方は、
この、全く進歩のない圧倒的多数の人たちの考え方です。
私たちの社会では、たやすいことをしても、
得られる報酬はごくわずかです。
進歩する人たちの考え方は、全く違っています。
前向きで、楽天的で、明るいのです。
これは、確かに難しいことです。
しかし、私たちの社会では、
難しいことをすれば、得られる報酬も大きいのです。
私の長年の観察では、このような考え方を受け入れ、
真に卓越したカスタマー・サービス・ディプロマット
(顧客サービス外交官)になろうと全力を尽くした人たちは、
確実に昇進を遂げています。
カスタマー・サービス・ディプロマシー(顧客サービス外交)
に上達すべき理由が、もう一つ、あります。