レスリングの楽しさの1つに「つながる」ことが挙げられます。


まずは、「人が」つながることです。

キッズ時代にライバルだった子が大きくなると同じ学校でチームメイトになることは多いです。また、自分の歩んできたキャリアで出会った指導者や先輩、後輩が、再会という形で出会ってつながることも多いです。個人競技故なのか、レスリングという競技故なのかは分かりませんが、人と人がつながることが多く、素晴らしいことだと思います。「縁が」つながるとも捉えます。


次に「経験が」つながることです。

記憶に残る経験とは、大半が厳しかったエピソードです。刺激の強い情報が優先的に脳に残ります。しかし、時間が経つと過去を振り返り、受け入れられるようになります。後々、武勇伝のように厳しいことを自慢し合うような良き思い出、自慢できる思い出になります。また、大会で悔しい負けを経験しても、次の試合でリベンジ出来ると「あの敗戦が良かった」と言われることもあります。継続的に見るからこそ、負けが大切ですし、それ以上に負けからの取り組みが大切です。


最後に「技が」つながることです。

人間は子供から大人に成長するにあたり、心技体も同時に成長します。レスリングの技術も同様に、大人になると決まる技も多くあります。以前も挙げましたが、例えば小学6年生男子の握力平均は約25kg、高校3年生男子の握力平均は約44kgと言われています。競技者であれば更に幅が広がると思います。なかなか出来なかった技術も、気がついたら出来るようになることも多々あります。


他にもつながることは沢山あります。

しかし、これら3つに共通して言えることがあります。


(1)これらは意図的ではなく、自然につながることが多いです。

目先に期待せずに、気長に待つ姿勢が大切なのかもしれません。人為的に工作してしまうと、期待が高まりすぎてしまいます。100円貯金をする時に、毎日貯金箱の中身を確認しては、喜びが少ないですよね。


(2)継続が必要です。

決して近道や抜け道はありません。短期的に感じた近道でも、必ずその先に落とし穴があります。また、厳しいレスリングを継続することは並大抵ではありません。しかし、その継続そのものが達成感を高める貯金なのでしょうか。


私たち指導者は、選手たちや父母たちに「継続すること」の大切さを伝えております。同時に私たち指導者は「継続するために留意しなければならないこと」を学ばなければなりません。練習量、練習質、技術、体力、心理、怪我、選手各自のキャリア・・・・など、常にアンテナを張っている必要があります。常に勉強、常に発見です。


レスリング競技そのものは非常にハードで厳しい競技です。マイナー競技とも称され、オリンピックの一瞬でしか取り上げられないとも報じられています。努力が報いらないこともあります。不平等・非合理なこともあります。しかし、私自身、キッズレスリング、中学レスリング、高校レスリング、大学レスリング、社会人レスリングを経て、指導者として携わって改めて感じる素晴らしさは沢山あります。


しかしながら指導者としてまだまだ未熟者として、これから更に感じるレスリングの魅力を自然に継続しながら、発見することを楽しみにしたいと思います。