私の経験上、これはハッキリと断言できます。
レスリングが上達するコツは、「人から教わったことを自分でしっかり理解して、第三者に教える習慣を身につけること」です。これさえ習慣にできれば、必ずレスリング技術が向上します。同時に、コミュニケーション能力を身につけられ、良き人間関係が築けると思います。いや、コミュニケーション能力があるから、さらに良き人間関係が築けているから、人に教われ、人に教えるのではないかとも思います。
この位置関係はどちらが先というものではなく、日常生活で培われた人間性が大きく関与していることは言うまでもない。各家庭やそれぞれの社会で培われたコミュニケーション能力を、集団行動が問われるクラブで発揮して更に良いものにつなげてほしい。
親御さんに求めることとしては、子どもの取り組みをじっくり聞いてあげてほしいと思います。何を教わったのか、どういう言葉で教わったのか、自分はどのように理解して、どんな場面で使ってみようか。聞くことも親御さんにとっての大事な子育ての努力でもあります。
と言えど、実際は「次の大会では優勝出来るの?」「今度負けたら・・・」といった約束をしてしまいがちです。それでは親が主軸となって決めた目標に子どもがこたえると言った労働者の関係です。大切なことは1人1人、成長が違い、環境が違い、遺伝子が違うことです。その子の頑張りをどう評価することが大切です。
FFCの子どもたちにおいては、お子様が出来るようになったマット運動のバリエーションが増えたことを評価してあげたり、厳しいコーチに自分からお願い出来るようになったり、練習に休まず行く姿勢など、様々な頑張りを評価していただきたい。
子ども達にはぜひとも高校や大学までレスリングを続けてほしいという勝手な願望もありますが、他の競技に転移してもレスリングを取り組んできたことを良き財産に感じてほしいと思います。勝手なお願いの延長には、私自身のもったいないなという思いがあります。
FFCは週2回、多くて3回(試合期)です。おそらくたいていの選手は、負けて悔しい、もう少し練習すればといった未練があります。それは毎日練習できる環境、つまり高校レスリング部に入り、しっかり練習を積めば必ず乗り越えられる壁です。「悔しさが人を育てる」と良く言いますが、まさに飛躍する時期は後からでも十分間に合います。
1つ、根拠を言います。
小学生・中学生・高校生の平均的握力の推移を記します。
数値は文部科学省より抜粋しました。
6歳 約9.5kg
7歳 約11.1kg
8歳 約13.5kg
9歳 約15.2kg
10歳 約17.4kg
11歳 約20.6kg
12歳 約25.2kg
13歳 約31.5kg
14歳 約36.3kg
15歳 約39.9kg
16歳 約42.4kg
17歳 約43.5kg
18歳 約43.6kg
となります。
小学6年生でも成人女性の平均握力を下回ります。
本格的にレスリングが競技者として楽しめるのは高校になってからでしょう。
技がしっかり決まり、競技展開も大きく変わってきます。
もちろん結果を出さなければ、競技へのモチベーションが大きく関係してくると思います。それは指導者や父母がしっかりと競技の本質への価値観を持っていれば、子どもを包括的にサポートできるはずです。是非とも長い目でサポートしていただきたいものです。