以下は特定の団体やレスリングの指導者全般に向けて問題提起や助長しているのではなく、指導者の私たちが、私達自身や選手のために、しっかり危機管理を持って取り組む必要があると考えて書いております。


誤解なきようご理解下さい。


レスリング指導者の皆さん、以下の事例での指導者の法的責任について、どう考えますか。


Q1.指導者が帯同審判でセコンド不在(親が代用)、選手が試合中に怪我をしてしまった(または、させてしまった)。 この場合、指導者はどのような責任を問われますか。



Q2.練習中、ミスをした選手に厳しく指導しました。その選手の父母から、精神的な傷を負ったと責められました。この場合、指導者はどのような責任を問われますか。



Q3.選手がケガした場合、応急処置が出来る道具を準備していなかった。 この場合、指導者はどのような責任を問われますか。



Q4.怪我をした選手に応急処置を施し(または施さず)、その後、後遺症が残ってしまった。 指導者は応急処置や指導者の資格をもっていません。この場合、指導者はどのような責任を問われますか。



Q5.少年期に身体の成長バランスを考えずに、過度な練習をさせていたため、成人になって成長に代償が出た。この場合、指導者はどのような責任を問われますか。



Q6.大会申込書の免責事項、どの程度の法的有効性がありますか。



Q7.レスリング選手が起こした暴行事犯は、一般人が起こした暴行事犯と同罪か。



Q8.レスリングシューズを履かずに、上履き(指導者了承の上)で練習している選手が練習中に怪我をしてしまいました。指導者の管理に責任は問われますか。



Q9.選手の頭皮に感染してしまい、脱毛してしまった。マットはアルコール除菌を練習前後に行っており、その他の伝染皮膚病対策(トリコフィトントンズランス菌)はしていなかった。この場合、指導者はどのような責任を問われますか。



Q10.試合中、相手選手が後頭部を強打、脳に後遺症を患ってしまった。指導者はその選手に完全なリスク指導(主に受け身)を習得しておらず、また大会主催側は出場要件に競技年数等、特に明記していなかった。この場合、指導者ならびに大会主催者はどのような責任を問われますか。




もちろん背景や競技経験、年齢、状況などにも応じて変わります。故意・偶発的によっても、コーチの雇用についても、有償・無償、契約書の締結有無、指導者雇用条件の制定などによっても異なるようです。また、保険についても個人賠償責任保険、ボランティア保険、その他保険によって適用範囲が変わってきます。



もっとも、スポーツ活動には当然のようにリスクが伴うことを了承の上、選手や父母は競技に参加させております。当然、選手を守ることはもちろん、指導者自身を守ることも大切なことです。スポーツ全般においても訴訟に及ぶことが年々増えていると聞いております。



スポーツでこのような事故が起きない最善の予防策は「スポーツをしないこと」に限ります。しかし、人間は生きていくためには、日常生活のストレスや苦労が当然ついてきます。スポーツはそのような日常生活を有意義に送るため、余暇活動(非日常生活)として役割を担います。そのために必要なことは、スポーツに携わる全ての人が、それぞれの立場や役割で出来る最大限の努力をすることに限ります。



また、法的責任だけではなく、道義的責任も考えなければなりません。私自身、指導者としてスポーツの法的責任と道義的責任について、今一度学ぶ必要があると痛感しております。