先週の今日、お祖父ちゃんが他界しました。
早朝に母親から電話を頂いた時には、既に危篤状態でした。タクシーで飛ばし、病院に着いた時には心臓も止まっており、呼吸器も外されておりました。まだ身体は温かく、今にも目を覚ますのではないかと思いました。90年の人生では、色んな人に出会い、色んな事を経験されてきたでしょう。亡くなる日に着替えさせたパジャマは私が昨年、米寿のお祝いでプレゼントしたパジャマでした。
葬儀は自宅で執り行いました。生前、祖父の意志もあり、家族葬でした。親戚が集まり、お祖父ちゃんが好きだった豪徳寺の鮨を出前し、みんなでお祖父ちゃんのことを回顧しながら過ごしました。生前、私に代わって、香里菜と良く喧嘩していたお祖父ちゃん。香里菜が書いた祖父の似顔絵を棺の中に入れました。
私の実家の目の前が大きな公園ということを、お祖父ちゃんはいつも満足そうに言っていました。そんなお祖父ちゃんに10年ほど前、公園が見える家の前に私がベンチをプレゼントしました。
お祖父ちゃんは毎晩、そのベンチに必ずシートを被せて大事にしてくれました。雨の日はヒモでぐるぐる巻きにされていたベンチ、私の小さい頃もこうやって、縛られたのをいつも思い出していました(笑)。
しかし、劣化に伴い、先日処分することになってしまいました。「また、お祖父ちゃんのために、新しいのをプレゼントしよう!」と思った矢先に他界してしまいました。
あっという間に葬儀を終え、1週間が経ちました。実家に帰った時に、近所の家々がだいぶ変わったなと思い、何気なくグーグルマップを見ました。
そこには、ベンチに腰掛けた生前のお祖父ちゃんが写っていました。
祖父にとって特等席だったベンチに座り、ボーッと公園を眺めるお祖父ちゃん。
なんだかとても懐かしく、そして悲しくこみ上げてきました。
記憶の中だけではなく、インターネットの中でも生き続けてほしい。
グーグルストリートビューさん、ここだけは更新しないで下さい。
ストリートビューには日常の"当たり前"の光景が写っている。しかし、この写真は、もう当たり前ではない。私たちにとっては貴重な一枚の写真になりました。
普段、当たり前のことがどれだけ大切かを学びました。
時間はさかのぼれない、だからこそ後悔しない毎日を過ごそう。
お祖父ちゃん、安らかにお眠り下さい。
