藤花のブログ 詩と

藤花のブログ 詩と

この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい

               ようこそ 




   メロスは 歩きました。

   メロスの頭は からっぽでした。

   何一つ 考えられませんでした。

   ただ、訳の解らぬ 大きな力に

   引きずられて 歩きました。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー







   歓喜の声をあげる街道の人達が指差す方向に

   巨大なコロシアムが見えてきました。

   そこでセリヌンティウスは磔にされているのです、

   メロス一行はコロシアム内に招き入れられました。


 「 あぁ ~! もうぉぉ ~!

   刑場に 着いちゃったよぉ ~! 」


   メロスは ブツブツと文句を言い、不貞腐れ 

   テレテレとした足取りで 刑場に入りました。

   来たくはなかったのに 完全に余裕で 

   約束の期限に 間に合ってしまいました。

   遅れてくれば 少なくとも命は助かるはずでした。


 「 うっひゃ~ぁぁぁあ あれは ~! 」


   メロスの目は 釘付けになりました。

   広い刑場には、高く作られた台座に 

   磔用の柱が そびえ立っています。

   すでにセリヌンティウスが縛り付けられています。

   メロスは怯え 身体は強張り 足はすくみました。


 「 おぉぉ メロス様は御友人を 

   お見捨てにはならなかった 」


 「 なんと 立派な お方なのだ 」


   他の者達が見ると メロスは 威風堂々と

   自らの運命の行先を

   見据えているかのように見えました。


 「 警吏よ セリヌンティウス様を 解き放て ! 」

   フィロストラトスが叫びました。


 「 まさか メロスが帰ってきたというのか ? 」

   と 警吏。
   

 「 そ う だ !

   たった今、メロス様が 帰って来られたのだ !

   ディオニス王との契約を

   成就されるために戻られたのだ。 

   セリヌンティウス様を 殺してはならぬ ~ ! 

   友情のため 人としての

   正しい有り様を お示しになるために

   メロス様は 御友人セリヌンティウス様の

   御命を 救いたもうのだ。 

   有り難くも 我々の原罪を背負われて、

   自ら 尊い御身を投げ打ち、神の御意志に沿い、 

   人類救済のため 天に召されるため、

   メロス様は ここに 在られる ~! 」

   と 大声で元兵士の山賊の親分が 

   やたらめったら興奮し 広大な刑場の大群衆に 

   雷のような大声で 叫びました。


 「 ちょっと ちょっと ちょっと、

   天に召されるって どうゆ~うこと ?

   なんだか 穏やかじゃないんですけどぉ ~ 」

   と メロス。


   山賊の親分に 呼応して

   怒号のような歓声を上げる 

   狂気に取り憑かれた大群衆に取り巻かれ

   ものすご~く メロスは不安です。


   メロスの噂は駆け巡り 大群衆は 一人として

   彼の到着に 気がつかない者は いませんでした。


 「 メロス ~! メロス ~! メロス ~! 」


 「 メロス ~! メロス ~! メロス ~! 」


 「 メロン ~! デメロン ~! 」


 「 デメロン ♪ メロンメロンメロン ♪

   デメロン ~♪ 」


   大群集は熱狂して 

   メロスを知らない者も 叫び声を上げます、

   こぶしを空に向け 突き上げます、

   首を激しく振り 地面を踏み鳴らし

   地響きがします。


   すでに 磔の柱に高々と縛りつけられていた 

   セリヌンティウスはというと、


 「 どうせ あいつ 来るわけがねぇじゃん ~!、

   昔から 大嘘つきで、

 『 オオカミが 来たぞ ~! 』 と大人を騙して、

   オオカミ少年と言われ、

   フルボッコにされたこともあるんだ。

   卑怯者で、裏切り者で、

   まるで ブサイクな悪魔のような奴だ ~!、  

   メロス ~ てめえは 天国になど行けないぞ、

   地獄だ、地獄に堕ちろ ~~~!! 

   人間 しっかぁぁあああ~く ! 」


   絶望して 散々 大声で わめき続けていたので、

   もはや体力を使い果たし、グッタリしていました。


 
          続 く

















おはようございます
良い一日をお過ごしください
🍞☕🍉🍈

1944年 - 第二次世界大戦
ナチス・ドイツがV1飛行爆弾イギリス攻撃を開始
パルスジェットエンジンを搭載したミサイル兵器
現在の巡航ミサイルの始祖
宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルスはこれを
「報復兵器第1号(Vergeltungswaffe 1)」と命名

https://youtu.be/YdeYW8shtOE



今日の誕生花 紅花
花言葉 特別な人



おはようございます
良い一日をお過ごしください
🍞☕🍉🍈🍦🍉

1942年 - ホロコースト
アンネ・フランクが13歳の誕生日プレゼント
日記帳をもらう
『アンネの日記』の書き始め



今日の誕生花 ユッカ
花言葉「颯爽とした」「勇壮」







                      freedesignfile.com





 「 メロス様 ~! 」

   走り寄り 声をかける若い男がいました。


 「 あんた だぁれ ~ ? 」

   メロスは聞きました。


 「 フィロストラトスで ございます 」


 「 だれ フィロストラトスって ? 

   初めて聞く名前だな。

   もしかして暴漢じゃないよね ? 

   隠し持った 折り畳みノコギリや 果物ナイフで 

   ちょいブス歌下手少女歌劇団を襲う暴漢のように   

   オイラを 襲ったりしないよね ? 」


 「 失 敬 な ! 

   ちょいブス歌下手少女歌劇団などに

   興味はないです !

   私は メロス様のご親友 セリヌンティウス様の 

   石工の弟子でございます 」


 「 あぁ そうなの、な~んだ 」

   その若い石工も、メロスの後につき 言いました。


 「 もう セリヌンティウス様は

   大丈夫でございますね 」


 「 まぁたぶん セリヌンティウスは助かるかもねぇ~ 」


 「 セリヌンティウス様は 

 『 メロスは ぜぇ~たい 来ない、

   あいつは生来の 嘘つきで クズで

   生きる資格のない男だ、人間失格だ ~! 』

   と 言っていましたが、私は

 『 そんなことは無いです、

   どんな ゲスで ろくでなしの ク▽野郎でも、

   大親友の命を 自分の命と

   引き換えにするものではありません 』 と

   落胆し 絶望し 自暴自棄で

   悲観に暮れるセリヌンティウス様に

   ずっと 言い続け 勇気づけてきました、

   やはり メロス様は ご親友の

   セリヌンティウス様を 裏切らなかった。

   メロス様が 来たのならば、

   王様も 罪無き セリヌンティウス様を 

   開放してくださるでしょう 」


 「 そりゃ そうだけどぉ ~

   オイラ どうなるのぉ ~ ?

   ど~して みんな

   オイラの問題を スルーするのぉ ~ ?

   誰も 心配してくんないのぉ ~ ? 

   オイラを ダシにして お祭り気分で

   楽しんでんじゃないのぉ ~ ? 」




じゅうじか




         続 く














おはようございます
良い一日をお過ごしください
🍞☕🍉🍈

1962年 米国・アルカトラズ連邦刑務所から
フランク・モリスとアングリン兄弟が脱獄
生死は不明

後年『 アルカトラズからの脱走 』として
クリント・イーストウッド主演で映画化




今日の誕生花 アガパンサス
花言葉「恋の訪れ」「ラブレター」「知的な装い」










                                エフロン




 メロスは 橋の流された川を 安堵して見ています。

 もはや3日の期限までには帰れないと考えたからです。

 やがて 後方から 何十人もの男たちが

 駆け出して行きました.


「 おやおやぁ ~? どうするのやら ?

  そうか 確認しに行くのだなぁ ~ 

  どうせ激流だから 川は渡れないよ

  ごくろうさま ~♪ 」


  メロスは弛緩した脱力感むき出しの 

  だらしない顔で、

  ぼんやりと 他人事のように 眺めていました。











   
  駆けていく男たちは 斧や

  ノコギリや トンカチや ノミ 縄 

  などを手にしています。

  どうやら いつの間にか 木こりや 大工などの

  職能集団も 加わっていたようです。



  てきぱきと 指示がなされ、斧を持った男達が

  川の近くの 大木を 倒しはじめました。





<<  コン、コン、コン ! >>

  リズミカルに 斧の音が 響きます。


<<  ぎぃぎぃぃぃい ~~ ! >>


「 倒れるぞぉぉおい ~! 」


<<  ずっし~ん ! >>

<<  ずっし~ん ! >>

  数本の 川端の大木が 切り倒されました。






<< ぎこ ! ぎこ ! ぎこ ! >>


  大工たちが 余分な枝を ノコギリで切り、


<< とんてんかん ! とんてんかん ! >>


  丸太に加工し、何本か 組み合わされました。


「 えっさ ! ほいさ ! どっこいしょ ! 」


  山賊達や 被害者の会や 宴会の者達も 手伝い、

  縄を使い 組み合わされた材木を 引き起こし、

  向こう岸に向けて 倒しました。


<<<<  ど っ し ~ ん ! >>>>
  

  あれよあれよと言う間に 丸木橋が 架かりました。


「 じぇ じぇ じぇ ~!? 

  そんな バカな話があるかぁあああ ~! 」


  メロスは眼を丸くし 顎が外れたように

  口があんぐりと開いてしまいました。

  間抜け顔が さらに間抜けになりました。


「 見事な 橋がかりましたね レレレのレ ! 」

  酒宴の男も 喜んでいます。


「 義兄様 心配なさいますな

  このとおり 丈夫な橋が架かりました。 

  大丈夫ですよ この激流も なんのその ♪

  このまま 突き進みましょう ~ ! 」

  義弟が言いました。

   
「 そうよ 頑張りましょうよ 早くシラクス市に着いて

  新作のスイーツ、いっぱい食べるんだからね。

  こんな所で止まっているわけにはいかないの ~! 」

  妹も言いました。


「 我々の勢いの前には、どんな天災も恐れるに足らず !

  此処に 集いし者達の 熱き想いが 

  困難を 跳ね除けるのです。

  神の 御心のままに、

  未来に 突き進みましょうぞぉおお ~! 」


  子分たちと顔を見合わせて、

  山賊の親分も満足そうです。

  そこにいる全ての人々が、力を合わせ

  困難を克服した喜びに 満ち溢れています、





















  ただし、メロスを除いて。









 

「 あぁぁ もぉぉぉ ~

  チャンスをぉ 生かせないなんてぇ ~!

  みんな、寄ってたかって 何すんのぉ ~ 

  せっかくぅ 天が味方してくれたのにぃ 

  これじゃぁ だめじゃん ! 

  とほほほほほほほっ 」


  最大の 言い訳になるだろう 自然災害も、

  人々の善意と 熱意と 勢いにより、

  なんなく 克服されてしまいました。


「 さぁ お渡りください メロス様 」

  木こりたちや 大工たちは 満面の笑みで 

  誇らしげに メロスを 橋に招きます。

  濁流が 嘲笑うように 轟々と

  うねりながら 丸木橋の下を流れています。


「 みんな 余計な事しゃがってぇ ~! 

  いっそ この濁流に

  身を投げようかなぁぁぁあ ~ 」

  そうも考えましたが、


「 溺れるのも、いやだなぁ あぁ~あ 」

  どうせ魚の餌になってしまうと考え、

  やめにしました。


「 まるで 悪夢だぁぁぁ ~ 」

  落胆したメロスは 橋を渡り シラクス市を目指し 

  歩き続けるしかありませんでした。


<<  ぎり ぎり ぎり~ぃ ! >>


  メロスは、もの凄く不満気に 歯ぎしりをしました。


「 おぉ メロス様が 

  満面の笑みで 喜んでおられる 」


「 メロス様がいれば 激流など 恐れるにたらず 」


「 そうとも 我々の正義の行進は続くのだ ! 」

  皆が口々に叫びます。



「 あぁぁぁ ~ 

  激流に 流されているのは 橋じゃない 

  オイラの ほうなんだよぅ ~~~! 」





         続 く

















6・10 
おはようございます、
良い一日をお過ごしください
🍦🍉🍈☕🍞🍧

1865年 - リヒャルト・ワーグナーの楽劇
『 トリスタンとイゾルデ 』ミュンヘンで初演



ケルトの説話であり、
12世紀の中世フランスで韻文の物語としてまとめられた。12世紀終りごろドイツにも伝えられた。

今日の誕生花
アカンサス

花言葉:「芸術」「技巧」







  浮かれた行進はドンチャン騒ぎで夜通し進みました。


「 うわっははっ 」「 どひゃひゃっ 」

「 きゃっははっ 」

  みんな徹夜の躁状態 大騒ぎで笑い声が絶えません。


「 ざけんなよ ~~! 遊びじゃないんだよ ~! 」

  メロスは 一人 グチりました。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  

                          .craig



  夜も開け 朝になりました。

  メロスたちの噂は いつの間にか 

  行く先々に 駆け巡りました。

  あれやこれやと沿道で差し入れがあり 

  みんなが飲み食いしながら進みます。


「 焼きたてのパンです 」

「 ありがとう 」

「 骨付きスペアリブです 」

「 ありがとう 」

「 ミルクをどうぞ 」

「 ありがとう 」

「 メロス様 スペシャルドリンクです 」

「 ありがとう ゴクゴク おいちい~♪

  これは なに? 」

「 道中、お疲れでしょう、

  毒蛇、毒サソリ、毒グモ、などを漬け込んで

  試しに作った 精力増強リキュールでございます、

  メロスさまが、なんとも無いようでしたら

  私も 飲んでみます 」


「 お え ~ っ ! 」

  毒見までさせられました。

  すっかり毒気を抜かれたような気がしました

  足取りは,更に重くなりました。

  げんなりとしたメロスと

  意気軒昂の 他の者達の行進も

  そろそろ 全行程の 四分三以上に達しました。


「 おぉぉおお ~! これはぁぁああ ! 」

  皆が大声を上げました。












    
  小高い丘から 遥か先を見ると、

  誰もが予期しなかった 降って湧いた災難です。


  前方の川に 掛かる橋が、

  昨日の 豪雨の氾濫で 破壊されていたのです。



                         エフロン




「 これでは 川を渡れないではないか ! 」

「 ここまで来て 何ということだぁぁ ! 」

  皆は 目を見開き 頭を抱えました

  ごうごうと 響きを上げる 土色の激流が、

  木葉微塵に橋げたを跳ね飛ばしてしまっていました。


「 これでは期日までに メロス様が

  シラクス市に 辿り着けないではないか 」


「 あぁぁ もはや これまでなのか 

  メロス様は ご友人への信義を守ることが出来ぬ、 

  憎き王の それ見たことかと笑う顔が

  目に浮かぶようだ 」

  一行に 悲観の声が上がりました。
















「 うふうふうふ ♪ 」


  でもメロスにとっては僥倖です。


「 ありがたや ありがたや 天の配剤 ~! 」

  メロスは 小躍りしたくなりました。


「 神様 ~! ありがとうございます ~ ♪ 

  これで三日以内にシラクス市には帰れない~っと ♪ 」


  それでも 一行は 川の袂まで来ました。


「 橋の姿形もないや 

  やったね オイラ ついてるね ♪ 」



  川を指さしながら 元兵士の山賊らと

  義弟が 何やら相談しています、


「 どうたら こうたら 」

  彼らが 後方に駆け出し 何やら叫んでいます。


「 やれやれ 行進を止める連絡をしているんだな、

  なにせ長い行列だもの 

  止なきゃ先頭は 川に落ちちゃうもんね 」

  ようやく これで終わりだぁい、

  セリヌンティウスには悪いが

  自分の命が 大切だし ~ 」 

  メロスは ようやく肩の荷が下りたように

  ほっとしました。


「 あぁ これで なんだかわからない

  熱狂の行進から 開放される ~ 」

  メロスは思いました、

  ここで行進を やめてしまえば 

  命拾いすることが出来るのです、

  メロスの代わりに 幼なじみのセリヌンティウスが

  処刑されてしまいますが、

  我が身の可愛さには かえられません。


「 やっぱり 自分が一番 大事だよね ~ 

  しかたないよね ~

  たとえ 卑怯者と言われても

  いや 積極的に 卑怯者でいいや !

  勇気があったって 

  処刑されたら もともこもないもんね ~

  美味しいもの食べられなくなっちゃうじゃん、

  酒だって飲めなくなっちゃうもの、

  それじゃ 困るよねよねぇ、

  名より実をとる 賢いオイラってか、

  うへうへうへ ♪ 」


  針の先ほどの 心の痛みがありましたが、

  酒でもあおって 一晩寝れば、

  たぶん忘れてしまうだろうと思いました。


「 ここで 時間を潰して ゆっくり 

  シラクス市に 戻れば、いいんじゃね ?

  だって 仕方ないじゃないか 天災なんだもん、

  天災で忘れた頃に やって行く な~んてね ♪ 」


  メロスの心の内では 生来の悪い心が 

  むくむくと 膨れ上がり、

  自己保身の考えに 支配されました。
 
  ニヤリと悪魔のような笑みを浮かべ 

  気づかれないように 声を押し殺して笑いました。


「 ぐぇっ  ぐぇっ  ぐぇっ  」


       続 く





    







おはようございます
良い一日をお過ごしください
🍞☕🍅🍉

1938年 - 日中戦争 黄河決壊事件
日中戦争初期
国民革命軍が日本軍の進撃を
食い止める目的の焦土作戦
黄河を氾濫させ犠牲者は数十万人
農作物に被害 住民を苦しめた

今日の誕生花 スイートピー
花言葉「門出」「別離」
「仄かな喜び」「優しい思い出」








  山賊の武装集団も 仲間に加わりました。

  先頭を行くメロスは タイマツを持たされて 

  夜の野原も 突き進まされます。



「 夜は 休もうよ ~ 

  疲れたよ ~ 許してよ ~ 」

  メロスは 泣き言を言います。


「 いいえ、いけません ! 

  この先 何があるかわからないでしょう、

  ギリギリに帰って 時間切れにでもなったら

  卑怯者の そしりは免れません。

  我々の行動は 水泡に帰してしまいますよ ! 」

  義弟が 叱責します。
    

「 お兄ちゃんは ナマケモノなんだから、

  おまけに 足が短いんだから

  余計に 急がなくちゃダメでしょう ! 」  
  
  妹もメロスを責めます。


「 前門の虎、後門の狼かぁ 、、、 とほほ 」




                        Anonymous



  暗い野原で 焚き火をして その周りで、

  酒宴を開いている集団が おりました。

  踊りを踊ったり 歌を歌ったり 笛を吹いたり、

  太鼓を叩いたり 大騒ぎです。


「 お や ぁ ? 

  これは なんの行進れすかぁ ? れれれのれ 」

  酔っぱらいが メロスたちに声を掛けました。


「 酔っ払いどもめが この方は

  我々の新しい時代を切り開くために

  神の御意志で この世に使わされた 

  ありがた~い 救世主さまだぞ ! 

  道を開けなさい ! 」


  元兵士の 山賊の親分が

  ニヤリと笑い 大げさに答えました。


「 え ぇ ぇ ?  

  そんな立派な御方様とは つゆ知らず 

  失礼いたひまひた~。
 
  私たちもぅ 市中でぇ酒を飲んでぇ ~

  騒ぐわけにゃいかぁずぅ,

  こんな時代の 鬱積ひた気分を 晴りゃすためにぃ、

  こんにゃ場所で 夜に密かにぃ、

  酒宴を開いていたのれ~す。

  にゃんだか 楽しそうなので、

  ぜひ お供に加えてくらさい ~ 。

  さぁ お近づきゅに 一杯どうじょぉ~ 

  酒壺に たぁ~っぷり はいってますよぉ、

  れれれのれ ~ 」






「 そうかい わるいねぇ きゅ~っ ごくごく ♪ 」

  酒に目のないメロスは 遠慮せずに飲みました。


「 い~い飲みっぷりゃぁにゃいですきゃぁあ、 

  さぁすがぁぁあ 救世主しゃまぁ もう一杯ぃぃ 」


「 お兄ちゃん そんなに飲んじゃぁダメよ

  酒乱のくせに 」


「 そんな 酒でも飲まなきゃ やりきれないよ ~ 」


「 では 代わりに私が頂きます 」 と義弟


「 我々も いただきますかな 」

  もと兵士の 山賊の親分も言いました

  
「 お兄ちゃん あたし スイーツがほしいわ ♪ 」


「 すいません 妹は未成年なもので

  何か甘いモノはありますかぁ ? 」 


「 申し訳にゃい 私たち 飲ん兵衛ばかりにゃもにょで 

  塩辛いものしかにゃいんですよぅ

  れれれのれ ~ 」


「 つまんな~い ! 

  ショッパイ奴ら ! ぷりぷり !

  わたしの体内の エストロゲンが 

  甘いものを求めさせているのよぉおお ~ ! 」


「 もしも~し ? 

  ハイキングや 食べ歩きと間違えてないか~い ?

  オイラ これから怖い所に行かなきゃならないのに ~ 」


「 うるさいわよ !

  元はと言えば お兄ちゃんが、

  厄介事を 持ち帰ったからじゃないの ~!

  が る る る ~! 」


「 やっぱり 前門の虎、後門の狼かよ 、 トホホ 」


  そんなこんなで 賑やかな酒飲み集団も加わりました、

  歌、笛、太鼓、鳴り物で大騒ぎです。

  皆に酒が振舞われ 酔って

  陽気に踊り出す者たちもいます、

  さながら、カーニバルのようです。

  タイマツを使い、ファイヤーダンスを披露する者もいます、

  旅芸人の ドサ回り一座のような ありさまです。


「 なんだか 大げさで 凄まじいことになってきたぞぅ

  このままで 進んでいいのかなぁ ? 

  どうしょうかなぁ ?

  収集がつかないかもね この先が怖いなぁ ~  」


「 こらぁぁ ~ 救世主しゃまぁ ~

  辛気臭い顔ひてぇ ~! だめだよ~ん !

  陽気に行かなきゃあ、ぎゃはははっ ♪ 」


  酔っぱらいが 絡んできました。


「 ほんとに こんなことで いいのかなぁ ~~~ 」


  メロスは 行く末が思いやられました。

 

         続 く