これは今使ってる、こちらで買ったラップ。
原材料は100%ポリエチレン(PE、polywthylene)だそう。
どうやら、イギリスなどヨーロッパで流通しているのもPEが主流のようです。
この辺の成分の違いを調べてみましたら…
日本が好んで使う原料が、欧米では好まれていないことがわかりました。
…ここからマニアックな話になってきますけどいいでしょうか??
日本の家庭用ラップの原料は大きく二つあるそうで
①「サランラップ」、「クレラップ」のような固めのやつ
→ポリ塩化ビニリデン(PVDC)
ピタっと吸い付く性質があり、空気や水分をしっかり遮蔽できる。耐熱性は140℃まで。
②「ポリラップ」など、ふにゃっとしたやつ
→ポリエチレン(PE)
吸い付き性能や遮蔽能力はPVDCには劣り、耐熱性は110℃。前述通り欧米ではこっちがメジャー。
(このほかスーパーの精肉パックに使われる業務用のポリ塩化ビニルPVC製もあるけど割愛)
日本のラップ界をほぼ牛耳っているサランラップとクレラップが使いやすいのは、PVDCのおかげだったわけです。
で、
Wikiで食品用ラップフィルム等を参照し、ラップの歴史をまとめると
1900年初頭
PVDCがアメリカで発明され、大戦時などに戦場で活用される
↓
1955年
アメリカのダウ・ケミカルという会社がPVDCを使った食品用ラップ「Saran Wrap」を開発し、一般家庭向けに発売
↓
1960年
日本の旭化成がダウ・ケミカルと提携し、日本で「サランラップ」を発売(原料はアメリカと同じPVDC)
↓
2004年
アメリカではSaran Wrapの原料を変更、PVDCを使うのをやめて、PE(正確には加工したLDPE)に
つまり
アメリカももともとはPVDCが主流だったけれども、ある時からPEに変え、
一方日本は現在にいたるまでPVDCが使われている、というのです。
それはなぜか。
英語のWikiのほか、この記事にも書いてありました。
題:「なぜラップは昔よりくっつきにくくなったのか?」
1990年以降、アメリカやイギリスで環境ホルモン問題が持ち上がり、
PVDCは環境と健康によくない!というムーブメントが巻き起こったそうで。
『燃焼するとき有毒物質が出て環境に悪い』
『発がん性物質が食品に移り身体に悪い可能性がある』
特にヨーロッパはこれらの点からPVDCを規制。
アメリカは、規制まではしなかったけど、多くのメーカーが消費者の不安や環境への影響を考慮し成分をPEに変更したということらしい。
なおウォルマートやAmazonで買える『Reynold Foodservice Film』はまだPVDC製だそうです。
…じゃあ日本では今もPVDCが良しとされているのはなぜか?というと、
日本の食品安全上は、「発がん性があるような有害な物質が食品に移る影響はない」とデータ上判断していることと、
「日本の焼却炉は性能がよくで800℃以上の高温でごみを燃焼させるから、ダイオキシンなどの有害物質を出さずに処理できる」
と考えてるからなんだって。
この件を検索してたら、
「無添加ラップ」なんて言葉が出て来て、
それはいわゆる塩化化合物が添加されていないPE(ポリエチレン)ラップのことで。
「身体にも環境にも安心!」として日本でもこだわってる人、一定数いるんだと知りました。
まあ私は、日本でなら今後もサランラップかクレラップしか使う気はありませんが、
こちらの国だと成分まで深堀されたら「え、日本はまだPVDCなの、意識低ー」って思われかねないので
欧米の人に「日本のラップが使いやすいんだよ!」ってアピールはしないほうがいいな、と学ぶことができました。
まあ普通しないけど。
まじめなおまけ
なお、いろいろ検索してたら、
「日本のようにごみをガンガン焼却している国は他にあまりない」
ということを知りましてね…。
日本ってあんなにゴミ分別うるさいのに他の国に比べリサイクル率がめっちゃ低いんですね。
あ、常識でしたかね?![]()
なまじ高性能な焼却炉を大量に配備するインフラを作っちゃったからガラパゴス化していると。
もう長くなってしまったので、
このあたりはいつか機会があったらちょっと触れてみたいなと思います。
参考:
環境問題、難しい~!!


