週末のことを書こうと思ってたけど、先に今日の出来事を。
 
最高気温が22度という、春の陽気の東京。
これはお出かけチャンスと思い、延ばし延ばしにしていたパスポート更新に行ってきました。
 
 
話には聞いていたけれど、コロナ禍で人が全然いなかった…。
更新申請書を書いて、窓口二つを回って、受け取り用の番号をもらうまで、10分弱。
3月2日以降にもう一度取りにいきます。
 
なお、この新宿のパスポートセンターに来たのは10年ぶり。
前回のパスポート更新のこと、よく覚えています。
 
2011年の震災直後、3月15日ごろだったかと思いますが
どうしてもパスポート更新をしに行かなければならなかった私。
 
震災直後、東京都民が最も不安を抱えていたのは、福島第一原発事故。
その日は事故後初めての雨の日でした。
 
事故当時私が勤めていたIT会社のグループの会長が、
危機管理意識が突き抜けて高い感じの人で。
例えば、
2009年の新型インフル騒動の時に、どの企業よりも早く受付にサーモグラフィ式の検温機を設け、グループ各社においては毎朝誰かが交代で早く出て、入り口の外に立ち、出社してくる全社員にまず手洗いに行くよう呼びかけその後おでこでピッと検温して37.5度以上の者は入室させないことを徹底するようお触れが出たり
 
あと、昨年のコロナ禍においても、いち早く全社員を在宅勤務させてましたね。
会長様はご自宅に核シェルター作ってるタイプだと思うな、たぶん。
 
で、この原発事故の時も全社員すぐに在宅勤務することになったのですが
会長様から送られてくる一斉メールが怖くて…。
今は放射線量が高いから極力外に出るな、
さらに爆発して放射線量が高まったら窓の隙間をガムテで目張りして家に引きこもれ、〇日感は絶対外に出てはいけない、とか。
いや、正しいことですけどね。報道ではそこまでは煽ってなかったので。
 
そんな中、行かなきゃならなかった。
なぜそこまでギリギリになったのかは覚えていないけど。
確か急に言われた気がするんですよ…当時ちょうど出張で日本を離れていた夫に、
私のビザの申請に一刻も早く必要だと。
 
雨で、なんだか薄暗い日でした。
雨粒も湿った空気も、本当はすごく危険なのかもしれない、とザワザワした気分でした。
 
ただ、今のコロナ禍でもそうですけど、そんな緊急事態であっても通常通り出社させる会社が多く、外に出てるのは私だけじゃないっていう気持ちはありましたけどね。
電車も動いてたし。
 
そして、到着したパスポートセンターは、とても混雑していました。
明らかに、小さなお子さんを連れた家族連れが多かった。
外国人らしき方と一緒にいる人もちらほら。
 
ああ、日本を脱出しようとしているんだ…とドキッとしました。
 
そして事故直後にそこまでの決断をできるスピード感に、素直に感服した。
日本はどうなっちゃうんだろう、と不安だったのを覚えています。
 
さらに数日経って、
どうやら原発はそれ以上の爆発の危険はなく、
都内の放射線値も危険なものではないと言われるようになって、仕事も通常に戻っていったのでしょう、出来上がったパスポートをとりに行った時の記憶は残っていません。
その頃には、輪番停電でバタバタしていたでしょうね。
 
もちろん被災地は、そこからも復興に向けて長い長い時間がかかるわけですけどね…。
 
というわけで、前回の更新のことを思い出して
「あれから10年も経ったのか…」と感慨にふけってしまいます。
 
個人的には、その後イギリスで2年半暮らして、戻ってきて都心で企業勤めして、辞めて中国に一瞬住んで、そこからのんびり専業主婦して。
 
10年前には想像していなかった着地点におります。
 
そして、コロナですよ。
申請書提出の待ち時間がゼロだったこの日のことを、きっと忘れないと思う。
 
次の更新は55歳。
まずは、生きていますように。新しいパスポートを使って、海外に旅に行けていますように…。
 
おまけ
 
申請書を記入するとき、パスポートをパラパラめくって署名のあるページを探してたら、
ぺらっと航空券の半券が出てきました。
 
おお、2019年のエアマルタ、マルタ→ロンドンヒースロー便。
コロナ前に海外行けたの、これが最後だったか。
 
 
今年もきっと、海外旅行は無理なんだろうな。
来年は行けますかねえ。
イギリスに行きたい。ポルトガルにも行ってみたい。
ケンブリッジのお友達に会いに行きたい~!えーん
 
おまけ2
 
ジャケット羽織って出かけましたが、歩いてたら暑くて。
薄手とはいえハイネックニットは失敗だった。
 
ベーシック色だけのコーデなので、シルバーで光を足しました。
 
 
そして、帰りにデパート寄って、お買い物したもんね。
それはまた後日。