ビッグバンに起因する。
(ビッグバンでなければリサイクル宇宙のビッグバン相当領域といえる) ビッグバン理論によれば:
電弱相互作用の分離 宇宙が始まってから 10-12 秒頃,3番目の自発的対称性の破れが起こ り,弱い相互作用と電磁相互作用が異なる力として分離した.この時期,粒子のエネルギー はおよそ 100 GeV であり,温度に換算すると 1015 K に相当する.
電磁相互作用を媒介するゲージボソンは質量が 0 であるフォトンである.弱い相互作用 を媒介するゲージボソンは W ボソンと Z ボソンであり,電弱相互作用の標準模型が予言 する質量をもつことが実験で検証された.これらの弱ボソンの質量は自発的対称性の破れに よってもたらされる.自発的対称性の破れが起こる以前の世界では,これらのゲージボソン は本質的に同じ粒子であり,電磁相互作用と弱い相互作用は1つの力の現れであった.
クォークの閉じ込め 宇宙の始まりから 10-6 秒くらい経過すると,宇宙の膨張により温度
は 1013 K 程度にまで低下する.このとき,粒子が衝突するエネルギーは 1 GeV くらいに
なり,クォークはもはや単独では存在できなくなり,
陽子や中性子(及び,他のバリオン)
を 構 成 す る .
し か し , 温 度 が ま だ 十 分 高 い た め , 陽 子 や 中 性 子 は 原 子 核 を 構 成 す る こ と は で
きない.
電子がひっつくとわえわれのなじみのふかい水素原子となる。電子がいつできたかはっきりと明示されていないが、
クオークと同時期なのだろうか。どちらも電荷をもつので
電磁相互作用と弱い相互作用が分離されたころだろう。
このあたりが宇宙における水素原子の起源である。