英国原子力公社 (UKAEA) はヒトのやらないことをやる=えらい。
イギリスは悪いことだらけとおもったら
科学の分野では独自性を保っている。
とても日本ではこんな発想はでてこない。
中国でも同様のアイデアは二十年以上前にあったが時代がおいついていなかった。
nvidia の社長は台湾人だからTSMCと同じようにアプローチをするにちがいない。
一部転載:
設計、シミュレーション、リアルタイムのコラボレーションを加速
すべての核融合炉構成部品、プラズマ、制御維持システムを正確に表現するデジタル ツインの構築が非常に大きな課題となっていますが、AI、エクサスケールの GPU コンピューティング、物理的に正確なシミュレーション ソフトウェアが大いに役立ちます。
まずは、核融合炉の設計ですが、多数の部品、そしてエンジニアリング、設計、研究の専門家から成る大規模チームからの情報提供がプロセス全体を通して必要になります。マンチェスター大学の核融合におけるデジタル エンジニアリングのUKAEA担当であるリー マーゲッツ (Lee Margetts) 氏は、次のように述べています。「多くの種類の構成部品が存在し、物理学やエンジニアリングのさまざまな分野を考慮に入れる必要があります。あるシステムで設計を変更すると、他のシステムにも影響します」
プロジェクトにはさまざまな分野の専門家が関わっていますが、チーム メンバーはそれぞれ異なるコンピューター支援設計アプリケーションやシミュレーション ツールを使用しています。また、ある領域の専門家は、異なる分野で作業する専門家のデータに依存しています。
UKAEA のチームは、個々の従属部品だけではなく、装置全体の設計を確認できるように、リアルタイムのシミュレーション環境での共同作業を支援する Omniverse について検討しています。
Omniverse は、これらの可動部品の同期を維持するうえで不可欠なものとなっています。Omniverse は、すべてのツールやアプリケーションの接続を可能にすることで、核融合炉の設計に取り組むエンジニアが、信頼できる唯一の情報源から同時にコラボレーションできるようにします。
このプロジェクトの研究者であるムハンマド オマル (Muhammad Omer) 氏は、次のように述べています。「私たちは、異なる 3 つの場所から、異なる 3 名のエンジニアが、異なる 3 つのパッケージで、核融合炉の異なる 3 つの構成部品に関する作業を行っている様子を目にすることができます」
オマル氏は、Omniverse での実験において、完全な忠実度を有する 3D データをインポートするプラットフォームの主要機能を使用することで、チームが核融合炉の設計においてフォトリアルな描写を実現できたと語っています。また、RTX レンダラーによってリアルタイムの可視化を実現し、構成部品の複数の設計オプションを容易に比較できました。
核融合プラズマのシミュレーションも課題となっています。チームは、業界用シミュレーション ソフトウェア Monte Carlo Neutronics Code Geant4 のデータを接続して取り込むために、Omniverse Kit (https://docs.omniverse.nvidia.com/prod_kit/prod_kit/overview.html )を使用して、Python ベースの Omniverse Extensions を開発しました。これにより、核融合炉からエネルギーを運び出す炉心内の中性子輸送をシミュレーションが可能になります。
また、JOREK プラズマ シミュレーション コードを示すための Omniverse Extensions も構築しました。これは、可視光の放射をシミュレートし、研究者にプラズマの状態に関する洞察を提供します。科学者は、既存のシミュレーション データと併用して、AI サロゲート モデルを開発し、核融合プラズマのシミュレーションを加速させるために、AI 物理フレームワーク NVIDIA Modulus (https://developer.nvidia.com/modulus ) について検討を開始する予定です。
AI を利用した設計の最適化とデジタル ツインの強化
Omniverse は、核融合炉の設計、運用、制御に役立つだけでなく、未来の AI を利用したロボットや AI で強化されたロボットの制御維持システムのトレーニングにも役立ちます。これらは、核融合炉の放射線環境におけるプラントの維持に不可欠となるでしょう。
研究者は、カスタム合成データ生成ツールおよびデータセットを作成するためのソフトウェア開発キット Omniverse Replicator (https://developer.nvidia.com/nvidia-omniverse-platform/replicator ) を利用して、核融合炉とプラズマの挙動に関する物理的に正確な大量の合成データを生成し、ロボット システムをトレーニングできます。ロボットは、シミュレーションでの学習により、現実世界でタスクをより正確に処理できるようになります。これにより、予測メンテナンスを改善し、ダウンタイムを短縮できます。
今後、センサー モデルは、観測データを Omniverse のデジタル ツインにライブストリーミングできるようになり、バーチャル ツインと実際の核融合炉の状態の同期が常に保たれるようになります。研究者は、実際の核融合炉に対して変更を実施する前に、バーチャル ツインで最初にテストし、さまざまな仮説のシナリオについて検討できるようになります。
全体として、マーゲッツ氏と UKAEA のチームは、Omniverse を使用して、核融合炉のデジタル ツインを構築することで、固有の機会やメリットが数多くもたらされることに気付きました。Omniverse は、研究者が新しい核融合炉テクノロジを開発するのに利用できるほぼリアルタイムのプラットフォームの可能性を提供します。また、このプラットフォームにより、エンジニアは核融合炉の設計に関する共同作業をシームレスに行えるようになります。そして、チームは統合された AI ツールを利用して、未来の発電所を最適化できるようになります。
マーゲッツ氏は次のように述べています。「私たちは、自分たちが目にしてきた光景に感銘を受けています。Omniverse は、デジタル エンジニアリングのプラットフォームとして大きな可能性を秘めていると思います」
UKAEA と NVIDIA Omniverse (https://www.nvidia.com/ja-jp/omniverse/ ) の詳細についてはこちらをご覧ください。