西郷輝彦さんがわずらっている転移性前立ガンの治療でルテシウムPSMAという治療法がありオーストラリアで治療をうけたところ一時的にがんが消滅したという。

これはベータ線(電子線)を用いる。

ただ治療後また前立腺がんの指標となるマーカーが再度、上昇したようだ。

 

その詳細は専門的すぎるので下の翻訳論文をよんでほしい。

 

ただし他には標的アルファ治療という治療法もあり、これも転移がんを

含めて優れた治療法である。こちらはアルファ線をもちいる。

 

残念なことはどちらも日本での治療はできない。

だが、このルテシウムPSMA標的治療は宇都宮セントラルクリニックにいけば外国での

この治療がうけられるようだ。

 

一部転載:

ドセタキセル治療が無効となった転移を有する去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)男性の治療において、ルテチウム-177[177Lu]Lu-PSMA-617はカバジタキセルと比較して、前立腺特異抗原(PSA)反応(PSA値のベースラインから50%以上の低下)の達成率が高く、Grade3/4の有害事象の頻度は低いことが、オーストラリア・Peter MacCallumがんセンターのMichael S. Hofman氏らが行った「TheraP(ANZUP 1603)試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2021年2月11日号で報告された。[177Lu]Lu-PSMA-617は、前立腺特異的膜抗原(PSMA)を発現する細胞にβ線を照射する放射線標識低分子化合物であり、mCRPC患者において抗腫瘍活性と安全性が確認されている。
 

オーストラリアの無作為化第II相試験

 本研究は、mCRPCの治療における[177Lu]Lu-PSMA-617の有用性をカバジタキセルと比較する非盲検無作為化第II相試験であり、オーストラリアの11施設が参加し、2018年2月~2019年9月の期間に患者登録が実施された(オーストラリア前立腺がん財団、米国Endocyteなどの助成による)。

 対象は、ドセタキセル治療で病勢が進行し、カバジタキセルが次の適切な治療と考えられるmCRPCの男性で、全身状態(ECOG PS)が0~2の患者であった。アンドロゲン受容体標的療法(androgen receptor-directed therapy)による前治療は許容された。

 被験者は、ガリウム-68[68Ga]Ga-PSMA-11 PET-CTと、2-フッ素-18[18F] fluoro-2-deoxy-D-glucose (FDG) PET-CTによる検査を受けた。本試験のPET適格基準は、PSMA陽性病変を有し、FDG陽性/PSMA陰性の所見が一致しない転移部位がないことであった。適格例は、[177Lu]Lu-PSMA-617(6.0~8.5 GBq、6週ごとに静脈内投与、最大6サイクル)またはカバジタキセル(20mg/m2、3週ごとに静脈内投与、最大10サイクル)の投与を受ける群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。

 主要エンドポイントはPSA反応とし、PSA値のベースラインから50%以上の低下と定義された。