マグネシウムは矢部博士が言うまでもなく水素を発生できる物質である。

しかし矢部博士は海水からの塩化マグネシウムからどうやってマグネシウムを

取り出すのかは言及していない。

 

マグネシウムはその大半が中国から輸入されるのだが

日本でも1966年から宇部興産で作られていた。(5,000トン/年)

多分コストの点で中国産マグネシウには負けているのだが

中国から買うのではなく海水から(安価に)取り出すのが戦略的には

選ばれるべきであろう。

 

宇部興産方式の製造法はここにまとめてある

 

つまり海水から炭酸を取り除き(溶けている二酸化炭素から混じっている)、水酸化カルシウムと混ぜて塩化マグネシウムを

水酸化マグネシウムにする。これを焼いて酸化マグネシウムにする。

さらに1200度でフェリシリコンと一緒に加熱してマグネシウムが出来上がるのだ。

(この工程はピジョン法のようだ)

 

面倒臭い工程だね。矢部博士が提案したのはこの最後の工程をを太陽光レーザの2万度の照射に置き換えるものだった。

 

こうやって島国日本は海水からお宝のマグネシウムを取り出せば中国から買わなくても済む。