蘭州の重粒子ビームの質は以前から知りたかったが
やっと入手できた。
以下のようである。

これが加速器(シンクロトロン)から取り出して患者に照射する重粒子ビームの時間構造だ。理想的には矩形の平の形が望ましいのだが写真はハリハリ担っている。
今まで見た中で最低のビームの質だ。これと比べてHIMACのビームは平坦で理想的な矩形になっている。
私がそのような理想的な形にするのに大きな貢献をした。東海村にあるJPACでも最初はハリハリの構造であった。KEKもこれよりはずっといいがやはりトゲトゲがあって随分苦労したものだった。ドイツのGSIでもトゲトゲ
がいっぱいあった。私はGSIで講演をしてきたからよく知っている。私はだいぶ前に蘭州の近代物理学研究所でも講演してきてノウハウを教えてきたのだが理解できていなかったようだ。
HIMAC以降の日本の重粒子施設でどうなっているかはわからない。このような取り出しビームのデータを出しているところがないからだ。