スベスト(石綿)の危険性を予見できたのに粉じん対策を怠ったとして、建材メーカー「ニチアス」(本社・東京)の元従業員5人と亡くなった元従業員の遺族3人の計8人が28日、同社に総額約1億1600万円の損害賠償を求める訴えを奈良、岐阜、札幌3地裁に起こした。ニチアスをめぐる集団訴訟は2年前に韓国で起こされているが、国内では初めて。
原告は、1956~81年にニチアスの王寺工場(奈良県王寺町)で働いた62~79歳の男性4人▽59~67年に羽島工場(岐阜県羽島市)で働いた男性(67)▽ニチアスの下請け会社(札幌市)で働いた男性=60歳だった2008年に石綿肺で死去=の妻(66)と子ども2人。
訴状によると、元従業員5人と遺族の妻は05~07年、石綿を吸い込んで発生する「胸膜プラーク(胸膜肥厚斑)」と診断され、日常的にせきやたんなどに悩まされていると指摘。妻は石綿の吹きつけ作業に約7年間従事した夫の作業着をほぼ毎日洗濯して石綿肺も発症したとし、「胸膜プラークと診断された人は中皮腫や肺がんになるかもしれないとの不安を抱き、多大な精神的苦痛を受けている」と主張している。
胸膜プラークは、中皮腫や肺がんなどにかかる可能性が一般の人より高いとされている。しかし、06年施行の石綿被害者救済法(石綿新法)の救済対象の枠組みから外れている。原告団によると、胸膜プラークと診断された人による集団提訴は昨年2月の静岡地裁沼津支部に続き2例目。
はたして重粒子は胸膜プラークに効果があるか?
原告は、1956~81年にニチアスの王寺工場(奈良県王寺町)で働いた62~79歳の男性4人▽59~67年に羽島工場(岐阜県羽島市)で働いた男性(67)▽ニチアスの下請け会社(札幌市)で働いた男性=60歳だった2008年に石綿肺で死去=の妻(66)と子ども2人。
訴状によると、元従業員5人と遺族の妻は05~07年、石綿を吸い込んで発生する「胸膜プラーク(胸膜肥厚斑)」と診断され、日常的にせきやたんなどに悩まされていると指摘。妻は石綿の吹きつけ作業に約7年間従事した夫の作業着をほぼ毎日洗濯して石綿肺も発症したとし、「胸膜プラークと診断された人は中皮腫や肺がんになるかもしれないとの不安を抱き、多大な精神的苦痛を受けている」と主張している。
胸膜プラークは、中皮腫や肺がんなどにかかる可能性が一般の人より高いとされている。しかし、06年施行の石綿被害者救済法(石綿新法)の救済対象の枠組みから外れている。原告団によると、胸膜プラークと診断された人による集団提訴は昨年2月の静岡地裁沼津支部に続き2例目。
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