ベースキャンプに着いたジョウジ達。
当然ながら、ナイト達の姿は無かった。
「ふむ、我らを待たずに出発したか。」
「………。」
ジョウジはトワを見る。
「どうされます、トワ殿?やはりナイト殿を追いかけますかな?」
「当り前よ、絶対に逃がさないんだから!……彼女の死の真相を知る必要があるの。
納得できない限り、思い出になんてできないわ。」
「…わかりました、そこまで決意が固いのであれば、拙者は引き留めませぬ…。」
静かに言うジョウジに、シオンが問う。
「おい、いいのかジョウジ…。本当に行かせても。」
ジョウジはトワをしっかりと見据える。彼女の覚悟を今一度確かめるかのように。
彼女の瞳をしばし見つめ、彼は目を閉じた。
「トワ殿は途中で我らと別行動をとり、そして時間までに戻らなかった…。
ギルドにはその様に報告しておきます。ご承知下され。」
「爺やさん……。」
「これは、トワ殿とナイト殿…お二人の問題。部外者の拙者が口を出すわけにもいきますまい。
…ご自身の答えを納得いくまで求められよ。」
トワの目をみて、ジョウジは頷く。
「ご配慮、感謝します。」
トワは一礼し、支給品の地図を取り出して狩り場に駆け出した。
「良かったのか?」
トワの後姿が消えるのを見つめていたジョウジに、シオンが改めて問う。
「ああ…。今の彼女には我らが何を言っても無駄だろう。
……それだけ、亡くしたものが大切なものだったのだろうよ。」
「ジョウジ、お前、少し変わったな…。」
シオンが微笑む。
「ん?そうかな?」
「ああ。以前のお前なら、間違いなく引き留めていたよ。」
「まあ…俺にも色々あってな。さてと。俺達も行くとするか…なぁシオン?」
ライトボウガンを担ぎなおすジョウジ。
「そうだな…。考えても、俺が知らないお前の時間を理解できるわけじゃないし。」
あとで色々話してくれよ、シオンはジョウジの肩を小突く。
「そうだな、追々とな。…それじゃ、行くか。」
「よろしく頼む。」
「どうぞよろしく。」
3人はキャンプを後にした。
さて。時は少しだけ遡る。
一足早くキャンプについたナイト達。
「地図は持ったか?」
ナイトの問いに、
「ええ、持ちましたわ。」
「ああ、しっかりな。」
2人が応える。
「では、出発だ。」
歩きだすナイト。
「おい、おっさん達を待たないのか?」
「爺や達もすぐ追いついてくるでしょうに。」
「……来ないならいい、俺ひとりで行くだけだ。」
―――どうする?
とわを見て、無言で肩をすくめるガロン。
とわは、黙ってナイトの後を追う。
「しゃあねえな。付き合うとするか。」
ガロンも2人の背を追った。
3人は、地図を見ながら鉱石を採掘する。
「ねぇ、ナイト様。」
「どうした、お嬢。」
とわは何か問いたげにナイトの側に来る。
「…先程のトワの言葉が気になるか?」
「はい…。」
「当ったり前じゃねぇか!編み笠…あの話、本当なのか?」
ガロンもピッケルを手に寄って来る。
「彼女の言ったことか?」
「おぉそうだ。あの姉ちゃん、お前を誰かの敵(かたき)みたいに見てたじゃねぇか。」
「………。」
つづく
とわ&GG共著