加工屋を出て残りの買い物を済ませると、ナイト殿に訊ねた。
「良ければ一緒に夕飯でもどうですかな?」
彼は、太陽の位置を確認し、申し訳なさげに頭を下げる。
「申し訳ない爺や殿…。
お心遣いは有り難いが、俺は用事がありますので、これにて失礼します。」
そう言われると仕方ない。何かこの後あるのだろう。
「ナイト様…。」
ナイト殿はお嬢様に近づき、
「お嬢にもクロンの追い風があらんことを。」
そう言って、白い花を彼女の髪にそっと挿すと、人混みの中へ消えていった。
「さて、そろそろ帰りますかお嬢様。」
ナイト殿を見送るお嬢様に拙者はそう告げる。
「心配なさらずともいつか再び会えますぞ。」
「そうよね…だって、あの人はわたくしの騎士(ナイト)様ですものね。」
お嬢様はそう言って振り返り、
「帰りましょう、爺や♪」
ぎゅっと拙者の腕に掴まった。
「…御意。」
帰り道、拙者の両手に抱えた荷物を見て、
「爺や、わたくしも少し持つわ。」
お嬢様がそう言ってくれた。
しかし、
「大丈夫です、お嬢様に荷物を持たせるなど出来ませぬぞ。」
そう言ってお断りした。
「もう…わたくしもハンターよ、これくらいの荷物平気なんだから。」
そう言うと彼女は、強引に袋の一つを奪っていった。
「…ありがとうございます、お嬢様。」
並んで歩く二人の影が伸びていく…。
つづく
GG著