番外編・異国の夜2 | 徒然とわ日記

徒然とわ日記

日々の暮らしの中、心に留まった事を綴ります(^-^)
雑記帳みたいなものです。
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「じゃ、夜までは自由時間ね!わたくしはホテルのスパめぐりしてきますわ。」

とわの姿が消えた方を見やり、
「…女の…事情?」
首を傾げながら、ジョウジは扉を開けた。

センスの良い、絨毯。
かつてお屋敷に敷いてあったような。

玄関部分でスリッパに履き替え、なおも奥へ伸びる通路をゆく。
だいぶランクの高い部屋なのだろう、調度品も質の良いものが備えてある。

「夜まで、何をしようか…。」
――風呂にでも行ってみるか…。


廊下を進んだ突き当たりの部屋には、美しい女の肖像画が飾ってある。
ちらっと見、ジョウジは整えられた巨大なベッドに倒れ込んだ。

自分ひとりになると、手持ち無沙汰なものだ。
すっかり世話係が身に染み着いているってことか。


天井をじっと眺めていると、目の端で婦人画が動いた。

「!」
ジョウジは飛び起きる。

飛び起きて。




――時が止まった。






「…ジョウジ……」




息がとまる。

変わらぬ美しさ。

優美な微笑み。

華奢な…その体。






「――カレン…!!」







駆け寄るカレンを、ジョウジは力いっぱい抱き締めた。

懐かしい柔らかな香水。

柔らかな、その体。






温かな涙が、抱き合った2人を濡らす。

もう会えないと思っていた――。












その頃とわは、風呂の中で膝を抱え、シャワーに当たっていた。

「…これで、いいのよ…」



異国の夕陽は鮮やかで、街中に、エキゾチックな光陰を落とす。




ガロンと肩を組みながら飲食街を闊歩するワグナー、そっとホテルを振り返る。







これからまた、花々の薫る、異国の夜がやってくる。


つづく
とわ&GG共著