再会 ワグナー編 エピローグ 中 | 徒然とわ日記

徒然とわ日記

日々の暮らしの中、心に留まった事を綴ります(^-^)
雑記帳みたいなものです。
見てくださったら嬉しいです(^_^)/

「私…兄様の事が好き。幸せになって欲しい…。
だから、あの兄様に、大切な人ができたことを本当は喜ばないといけないの!
頭ではわかってるの!」

とわは胸の内を語る。

「だけど気持ちがついていかない…。
兄様が、私から離れて行く…そう考えると、耐えられないわ…。」

まるでそれは恋心。
どうしてこんなに苦しいの?

「ねぇ爺や…
私はどうすればいい?」

お嬢様にはキツい言葉になるかもしれない。
だが…。
ジョウジは諭すように、とわに言葉をかける。

「お2人とも、もう子供ではありません。
お互いのことを想うのは大切ですが、それ以上は相手の為になりませぬぞ…。」

俯き、大人しく聞いていたとわ。

「…私が、兄様兄様って縛りつけていては、兄様が幸せになれないと言うこと……?」

消え入りそうなとわの言葉に頷くジョウジ。

寂しげに考えこむ、とわ。

黙ったまま、長い時間が過ぎる。

「…お嬢様は、もう1人ではありませぬ。
拙者や、ガロンもおりましょう。」

その言葉に、とわはようやくを顔を上げた。

「わかったわ…。」

噛み締めるように言葉を紡ぐ。

「私のせいで、兄様が幸せになれないのは、絶対に嫌…。」

まるで自分自身を説得するかのように。

「だから…2人で祝福してあげることにするわ。
それが…私の兄様への想いの形よ。」

頷いて、ジョウジは立ち上がる。

「よろしい、それでは戻りますか…。」

「待って!」

再びジョウジにしがみつく、とわ。

「!」

彼女は懇願する。

「お願い…。
もう少しだけ…
このままでいさせて。」

――気持ちの整理を、
しなければ…。
兄様と同じくらい大好きな爺や。
今は。その胸を借りて。

……どうか、この私に、歩き出すパワーを下さい…。

「兄様が選んだ彼女さんなのだから、きっと、きっと、素敵な人よね…。」

「…でしょうな…。」

2人倉庫の陰で静かに抱き合い、思いを馳せる。

「早く仲良くなれたらいいな…」

ジョウジは、腕の中のとわをなでてやる。

――子どもだと思っていたが…。
いつの間にか、大人になっていたのだな…。



つづく
とわ&GG共著