エピソード・番外編 節分祭り | 徒然とわ日記

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日々の暮らしの中、心に留まった事を綴ります(^-^)
雑記帳みたいなものです。
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「今年もこの日が来たか…」
自室で準備をしながらジョウジは溜め息をつく。


毎年この日は、街を挙げての豆まき祭り「節分祭り」が行われる。

節分とは本来、季節を分ける、つまり季節が移り変わる節目の日を指し、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日にあったものだった。

それが、雪深いこの土地において、立春は1年の始まりと尊ばれたため、節分といえば、春の節分のみを指すようになっていったらしい。

ジョウジは来たばかりの頃、必死でこの土地の風習を学んだ。


さて節分祭り。
この祭りは普通の祭りではなく、「鬼」と呼ばれる人間に周りの人間が豆を投げつけ、厄を払う祭りだ。

基本的に「鬼」の役目は年長者が行う事になっているので、当然ながら仲間内で最も年長者のジョウジが、毎年の「鬼」を務めている。


支度をしたジョウジが、街に現れる。

「さあ、始めるか!」
ワグナーのかけ声で豆まきが始まった。

街中が活気づく。

「ごめんね、爺や…」
とわが遠慮がちに、一粒一粒、ぽすんと豆を投げてくる。
なんとも可愛らしい。


「じーや!」
まだ幼いみずきが、カレンに抱かれながら豆を投げてくる。
自分に届かないのが、またいたいけな…。
カレンは微笑みながら、ジョウジを見送る。


「悪いな!おっさん!」
言葉とは裏腹に嬉々として、大量の豆をぶつけてくるガロン。
しかも本気だ。

……こいつは後でしばこう…(笑)


「毎年すまないな、爺や。それっ!」
ワグナーも片手分の豆を投げつける。

若も、まあ可愛いほうだ。


ガロン同様、遠慮がないのは、知り合いのハンター達だ。
今夜は無礼講とばかりに、笑いながら、遠慮なく豆をぶつけてくる。
中には、何か豆じゃない小さな物が飛んでくることもあり。

……こいつら…覚えておけよ……


カブラS一式を装備しているので、たかだか豆をぶつけられても痛くはないのだが…。
とにかく周りからものすごい数の豆が飛んでくる。
立っているのが精一杯で、ジョウジであってもゆっくりとしか身動きが取れないのである。


「やれやれ…」
ヘルムの下でジョウジは苦笑した。

「全く…誰がこんな祭りを考えたのだか。」


元々流れのハンターで、他の地域からやって来たジョウジ。
初めての祭りで「鬼」を務めてから、実は一度も豆をぶつける側になった事がないのだ。

つづく