エピソード・とわの想い | 徒然とわ日記

徒然とわ日記

日々の暮らしの中、心に留まった事を綴ります(^-^)
雑記帳みたいなものです。
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小さい頃から、
セシオス兄さまと
爺やが、
私の―…。


『貴族の娘というのは…』留守がちな父親の説教に、私はうんざりしていた。
家族と過ごす時間も大切にしないくせに、我が物顔で指図する。

物心ついた頃から、疑問は感じていた。
カレン姉さまに疑問をぶつけてみたこともある。

姉さまは、悲しげな顔で私を抱きしめ、何か言いたそうにいつもしていた。


セシオス兄さまとは、5つ、年が離れている。兄さまとは仲が良かった。
お人形遊びも、おままごとも、兄さまの探検ごっこも常に一緒だった。

私の下には、みずきという、8つ年下の妹がいる。少し離れているせいか、みずきはメイドに抱っこされている姿が思い浮かぶ。

そして、爺や。
主に兄さまに付き従う執事のようなお仕事らしい。昔はハンターだったそうだ。
私の世話もしてくれるが、爺やというより、快活に笑う、私にしたら父のような憧れの存在だった。
夜寝る前、兄さまと私のベッドの横で、お城の外の話をしてくれるのが楽しみで仕方なかった。


家を出た兄さまを追って私もハンターになったが、あの家がその後どんな運命を辿るか、実はあまり考えなかった。
みずきのことだけが気がかりだが、あの子にはすでに許嫁がいる。幼なじみだ。
よほどのことがない限り、路頭に迷うことはないだろう。


兄さまと爺やをあの風の強い夜に見送ってから、私への監視もきつくなった。
息をつくことも許されない、窮屈な生活。
そして、当然、他家に嫁いだ姉さま、死亡したことになったセシオス兄さまに次ぐ子どもは私。
少し若すぎるが、と婚約の日が決定された。
相手は奥様に先立たれたとある大臣。
私は15、年の差はおよそ39。

――はっきり言おう。
私は、セシオス兄さま、あるいは爺や以外と結婚する気はさらさら無い。

何と言われようが、私は私の愛する人としか結婚はしない。

小娘の戯言かもしれない。理解されなければそれでいい。

セシオス兄さまに爺やが着いて行った時、初めて人を恋しいと思った。
別れが悲しいと思った。
兄さまの穏やかな眼差し、爺やの逞しい腕。
あれを取り戻せるならば、私は悪魔にでも魂を売ろう…。






カレン姉さんと連絡をとり、無事は確認した。
可愛いみずきを幼なじみの所へやり…







そう…
実家に火をつけたのは―……



この、私なのだ――…。





エピソード・とわの想いfin

とわ著