〜飯田善国著『見えない彫刻』とラルク「Anemone」、と、反戦〜


飯田善国は、「マリリン・モンロー」の抽象彫刻で著名な、世界的彫刻家、です。


私は、作品も、この方の著作も、大好きで、母校の図書館で読んたものです。



特に、『見えない彫刻』では、ギリシア神話「オデュッセイア」に触れた章があり、ここがとてもとても印象的で、忘れられません。



詩人で版画家の「西脇順三郎」の感性を、

カレの…

詩人としての魂を「オデュッセウス」、

版画家としての魂を「ペネロペ」、

と重ね、

「オデュッセウス」の帰還を長い間待ち続ける「ペネロペ」、

と綴られていました…



詩人「オデュッセウス」は、この旅の様に、海を超えて、どこか遠くまで船出してしまいます。

本来の版画家の魂「ペネロペ」は、この魂が戻らないと造り続けることができない…

なので、じーっと、カレの帰還を、永遠とも思える、この気の遠くなりそうな時を耐え、ひたすら待ち望み、、…



長い旅路から、やっと戻ってくる「オデュッセウス」



「待つ」ことが、こんなに切ない、

しかし、なんと豊かな………

これを読んで、「オデュッセイア」は、私の中で、特別なもの、になりました。



少〜し、有名な、「國破れて山河あり 城春にして草木深し〜」の漢詩の無常感も、感じてたかな…



ある日、HYDEソロにハマり、遡ってラルク アン シエルのアルバムを聴き始めて知った「Anemone」。



HYDEのご結婚を期に(笑)、バンドが長い休みに入った(らしい)、活動最後のタイミング(シングルベスト13発売)で発表されたこの曲は、どこか、この「ペネロペ」が、小高い丘の上から、カレの帰還を待ち続けている姿、と、重なり…



この結婚を控えているHYDE(笑)が歌う詩に描かれていたのは、、

小高い丘の上で、、

周囲の祝福の中、、

ハレの日の装いに飾られ、

待ち続けることの切なさと哀しみ、

〜果てしない絶望と、

淡く消えてしまう期待と〜

を胸に、目の前の、気の遠くなるような、残酷に永遠に広がる海に、見えない姿を描き、空を見つめる……

そんな海に、今にも身を投げ出してしまいそう、、

そんな姿は、あの「ペネロペ」とどこか重なっていました。



……こういうダブルネーミング、、

愛と死、と。

かれら、好きですよね。


 

曲が、ちょっとうねりのあるメロディで、

広大に広がる海、明るい空、、

なのに光景は……

みたいな感じが伝わる楽曲。

好きな曲です。



余談ですが…

かれらは、この、「海」を根底に感じる名曲が多く、LIVEでは、この括りで繰り広げられるところが、たまらんです…



「Anemone」を思い出すと、

こちらも、どこか、楽曲の豪華な印象とは真逆の、戦争の哀しさを歌った、かれららしい反戦ソング「抒情詩」が聴きたくなります。



♪〜

季節は 色を変えて 幾度巡ろうとも

この気持ちは枯れない花のように

揺らめいて 君を想う


降り注ぐ木漏れ日のように君を包む

それは僕の 強く変わらぬ誓い


季節は 色を変えて 幾度巡ろうとも

この気持ちは枯れない花のように

夢なら夢のままでかまわない

愛する輝きに溢れ 胸を染める

いつまでも君を想う

〜♪



戦争で亡くなった夫が、妻を、子供を、

光になって見守り続けてる…



「AWAKE」っていうアルバムの収録曲。

かれららしからぬ、いや、かれららしい反戦アルバム。

前述の結婚を経て父となったHYDEが作った曲は反戦ソング。

最後の楽曲「星空」なんて、もう、(泣)

今のあのエリアが浮かんで、たまらんです(泣)



<Anemone>



<抒情詩>



<星空>

歌詞付きです。
サビ直前、英語でさり気なく歌われる、
Nobody knows, Nobody cares,
(誰も知らない 誰も気にも留めない)
I have lost everything to bombs
(僕は、爆弾で、すべてを失ってしまった)
が、刺さります…


個人的、映画「オデュッセイア」へのファンタジーでした。

原作は………未読(笑)

一度、読んでみたい。

でもでも、とーっても、楽しみ(笑)