異常に早かった水無月の梅雨明けから、また梅雨に戻ったのかとげんなりさせられる
この頃…天気にぶつくさ言うのは人間の勝手とは思いつつ、連日の蒸し暑さに心も
腐ってしまう〝火打石〟。まぁそれくらいで済んでいるのだからお気楽なものです
よね。全国各地では水害に見舞われて苦しんでいらっしゃる方も多いのですから…
被災された方が一日も早く日常を取り戻せますように。COVID-19もまた感染者が
増加して、〝火打石〟夫婦のこの夏の雄山神社さん参拝の夢も潰えてしまうのかなぁ
。とりあえずいまは佐渡国参詣記を書き進めることにして…5/5、念願の佐渡
一ノ宮 度津神社さんの参詣をして、草苅神社さん参詣、続いて佐渡市小木にある
海潮寺さんは曹洞宗の寺院で「佐渡八十八ヶ所霊場」(こちら)の八十五番札所で
いらっしゃいます。時間が許せば佐渡国でも八十八ヶ所巡礼を楽しみたいのですが、
三泊四日の旅ではねぇ。国指定「天然記念物 御所櫻」は、
海潮寺本堂前、石道をはさんで2株が立ち並んでいる。2株はいずれも樹高約7メートル、胸高幹囲約0.9メートルの里桜で、毎年4月下旬〜5月上旬頃に開花を迎える。その花は黄芽白花の匂桜で、花梗3.5cm、総長6cm、花径4cmほどの大きさの一重と八重の花が混じり咲く珍しい品種の里桜で、美しさには気品が感じられる。
伝承によると、このサクラは承久3年(1221)に佐渡配流となった順徳上皇の御手植えとされるもので、呼称の「御所」はこの伝承に由来している。また、地元の小木おけさにも「小木の岬の四所御所桜、枝は越後に葉は佐渡に」と歌われるなど、古くから民衆に親しまれてきた。
と佐渡市の公式ホームページ(こちら)で紹介されています。
写真奥に御所桜が見えますね。
「天然記念物 御所櫻」の標が影になってしまって申し訳ございませんm(__)m。
(☝文中の「黒木御所」についてはこちらをどうぞ。)
佐渡八十八ヶ所霊場会の「霊場巡礼マップ」の「寺院情報」(こちら)に拠ると
海潮寺さんは、“正嘉2年鎌倉建長寺蘭渓道隆禅師の高弟日山祖春和尚が当地に至り、
御所桜の古事を知り、草庵を建立しその保護にあたり、現在に至ります。”とのこと。
(正嘉2年は西暦1258年←ウィキペディア「正嘉」参照) 御所桜は“承久3年(1221)に
佐渡配流となった順徳上皇の御手植え”とされますが、それから約40年後に日山祖春
和尚が草庵を建立したということになるのかな?。「承久の乱」で鎌倉幕府によって
佐渡へ流された順徳上皇が植えられたとされる桜の木を、幕府執権北条時頼の帰依を
受けた蘭渓道隆禅師の高弟の僧が護る…想像すると趣深いものがあります。
境内には「承久殿」の扁額を掲げられたお社が。
海潮寺さんでは札所の御朱印を拝受いたしました。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も、いよいよ「承久の乱」が描かれる時が近づいて
きましたね。このドラマは歴史の勝者である北条氏が中心となるドラマなので、
佐渡配流となった順徳上皇の“その後”が描かれるとは思えませんが、上皇は佐渡で
22年過ごされた…今回の旅では順徳上皇を偲ぶ遺跡はあまり訪ねられませんでした
が、「鎌倉殿」で「承久の乱」を視た時はこの佐渡旅行を思い出そう…歴史は勝者に
ばかりあるのではないと。そんな思いを抱かせる海潮寺さんの御所櫻でした。