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角川三姉妹の一人ながら、他2人との間に大きな溝があることは否めない、渡辺典子。
本人も地味だが、名前からすでに地味。
だが、歌は映画の主題歌が多いので、サビ部分を聞けば、「誰が歌ってるか知らないけど、この歌は知っている」という人も多いと思う。

 ♪はーれ ときどきkill me
 ♪あらわれますね 私にも いつか誰かが・・・
 ♪to the far reaches of the universe

曲の知名度だけで言えば、他2人との大きな差は感じないのかもしれない。
この曲のサビ部分も、当時はかなりのヘビーローテーションで聴いたと思う。

 ♪くちうつしに メルヘン ください

あー、この曲、渡辺典子だったんだー(w)

この曲は、渡辺典子のデビュー曲で、「花の色」と両A面だった。
両A面ってなつかしい響きだなぁ。

ちなみに「花の色」は本人主演ドラマ「探偵物語」の主題歌で、こちらの方を力を入れて売り出していたのかもしれないが、個人的によく聴いたのは「少年ケニヤ」だった。

さて、この曲だが、作詞・作曲は阿木燿子・宇崎竜童コンビ。
この曲以降も、多くの渡辺典子作品を手がけているが、彼女との相性は良かったように思う。(もちろん、迷作「晴れ、ときどき殺人」をのぞいて(w))

イントロからピロピロ(笛の音?)と、ちょっと変わったアフリカ的な雰囲気で始まる。

 ♪誰かと冒険したくって
  誰かにやさしくしたくって
  大人たち おいしいいものを 隠しておくなんて ず・る・い・わ

大人たちの甘い世界に飛びこむ冒険。
どんな冒険なのだろう。

 ♪口移しに メルヘン 下さい
  ホントのこと 教えて 下さい

愛という名の冒険に出たいってことなんだな。

 ♪いけないことは いけないことと
  たまにはきちんと叱ってください。

この辺は、阿木燿子の独特のセンスというか、なんともいえない世界観だし、含みのある言葉遣いだなぁと思う。
この人の書く「いけないこと」にはすごくエロチシズムが隠されているような気がする。

だが、この曲を歌う渡辺典子は、ものすごく硬くて、少年っぽい感じ。
エロさのかけらもない。
この人って、美人なんだけど、金属というかアンドロイド的な硬さを感じる。
それが、また「大人になろうとする少女」がテーマになったこの曲には合っていたと思う。

渡辺典子の硬さってのは、こういう映画音楽とは合っていて、「火の鳥」や「いつか誰かが・・・」も良かったと思う。
ただ、あの曲をのぞいては・・・。

そう、あの曲とは、「晴れ、ときどき殺人(キル・ミー)」だ(w)
主演映画の主題歌だったこの曲は、それなりのヒット作となるが、この曲を歌う渡辺典子はものすごく変な感じだった。
アイドルっぽい衣装に、アイドルっぽい曲。
イメチェンを図ったのかもしれないが、彼女の何物もはねかえすような雰囲気が、全くこの曲を受け入れてなかったように見えた。
デビュー曲のイメージで押し切ったらよかったのに・・・。

彼女は、歌は上手かった。
少なくとも原田知世よりは上手かった。
だけど、歌も無表情な感じで、薬師丸ひろ子や原田知世のようなインパクトはなかった。
なので、角川パワーで歌手もやってます的な活動にとどまってしまう。
あの2人はやっぱり特別なんだから、比べること自体がカワイソウだし、もうちょっと評価されてもよかったなとは思う。