昨日は新宿へ。
そして帰り、「ここからなら、神保町はすぐ…」と駅のホームで思い立ち。
乗る予定の電車に踵を返し、中央線ホームへ。
そして、お茶の水駅からトコトコ歩き、無事お目当ての本を入手しました。
ビバ、神保町!本の街!!
- わが愛の讃歌―エディット・ピアフ自伝/エディット・ピアフ
- ¥2,100
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勿論、通販でも買えたのですけど。書店で見つからなかったら、注文しようと思ってましたけど。
でもやっぱり、本屋で買って、帰る時のワクワク感が好きなんですよね。
嬉しかったので、喫茶店に寄ることに。
神保町には素敵な喫茶店が沢山あり、いつも「どこに行こうかな~」と迷うのですが、
今日は、迷わずシャンソン喫茶「ラドリオ」へ。
店に入ると、「待ちましょう」が流れ…。
早速、買ったばかりのピアフ自伝のページを開きました。
以下、ピアフ自伝の感想です。
(ミュージカル・本のネタバレを多いに含みますので、
未見・未読の方で、これから観る・読む予定がある方は、ご覧にならない事をおススメします)
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まず一言。
エディット・ピアフの人生、劇的すぎ…!!
ドラマティックなエピソード満載。
これは、舞台化・映画化されるはずです…。
エディットの人柄か、壮絶なエピソードすらも、さらりと書いてあり、
面白くて、一気に読んじゃいました。
ミュージカルの方は、ストーリー展開に若干のかけ足感があったのですが、
この本を読んで、脚本家の方が、この生涯を3時間にまとめるのに、
いかに苦心したかが分かりました。
泣く泣く削ったんだろうなーと思われるエピソードが沢山。
すべてのエピソードを拾ってたら、きっと5時間越えの大作になってる
そして、「事実を元にしてるのかな?」と思ったミュージカル中のエピソードは、
殆どすべて、実際にあったことでした。
元恋人・アルベールに銃を発砲され弾が首をかすったこと、
マルセルにファンの呼びかけには応えるよう諭されたこと、
マルセルの勝利を願ってささげた言葉。
テオの家族から暖かく迎えられたこと…。
驚いたのは、無言電話のエピソードが、事実だったこと。
「なかなか安定した愛を掴めず、破局を恐れるエディットの心理を表すのに
うまい演出だな~」と思ってたら…!!
本当に、男性と別れる前に無言電話の夢を見てたそうです、エディット。
テオの時だけ、彼の声が聞こえてきて不安が消え、プロポーズを受けた、というのも。
いやはやびっくり。
実際のエディットは、やっぱり惚れっぽくて(笑)、危なっかしくて、
でも一途で、愛情豊かで、信仰深く、勇気があり、
アルコールや薬物の中毒に苦しみながらも、歌と愛を信じ、
どん底から強い意志で立ち上がった人でした。
イブ・モンタンは、鼻っ柱が強くて努力家でした。
やきもち焼きで、エディットに近づいてくる男性をかたっぱしからけなしまくったとか。
マルセル・セルダンは、慈悲深くて茶目っ気もあり、自分中心なエディットの生き方を変えた
信念の通った人でした。
ミュージカルでは描かれなかった最初の夫・ジャック・ピルスも、誠実で、忍耐強い人でした。
ルイ・バリエは、やはりエディットの世話に明け暮れ(笑)、エディットが荒れていた時も、
忠実な友人として、エディットの傍にい続けたようです。
テオ・サラポは、まっすぐで優しい人でした。
観劇した時、こんな出来すぎな人はいない!と思いましたが、事実に即していたようです(笑)
結婚式前、おびえるエディットに語りかけるテオの言葉には、泣けました。
(勿論、脳内で浦井さんボイスに変換しました
)
その他、ミュージカルに登場してこないエディットの恋人達も、
ひどい男から、素晴らしく優しい男性まで、実にさまざま。
ミュージカルの出演者の皆様の顔を思い浮かびながら、
それらのエピソードを読んでいると、もう一編の作品を観ている気分になりました。
この自伝は、「私はまもなく死ぬでしょう」という言葉から始まっています。
そして、この自伝を書き終えて間もなくエディットは亡くなり、その後出版され、
ベストセラーになったのだとか。
テオと結婚を決意した後のエディットが切ないです。
「一生待ち望んで、やっと見つけたばかりの幸せを
どうかあと数年だけでもお与え下さいますように。」と教会で祈るエディット。
そして、「この数年が与えられるかどうか、私には分かりません。
でも、それがどんなに短くても、たとえ一年であろうと、数ヶ月のことであっても
私は神様の思し召しに感謝したい気持ちで一杯です。」と綴られています。
…実際に与えられた時間は、一年でした。
でも、他の人がもっと長い時間をかけて味わう人生の悲哀や喜びを
かけ足で経験したピアフは、テオという優しい伴侶を得て、安らかに眠れたのかもしれません。
劇的な人生を歩んできたから、あんなに素晴らしい歌を歌えたのか。
元々その資質がある人に、さらなる歌の深みと高みを極めるべく、
神様が様々な苦しみと喜びを与えたのか…。
自伝だから、語られてない側面も勿論あるだろうけど、
読んだ後、何とも言えない清清しい気持ちになり、エディット・ピアフが愛おしくなりました。
期待以上に、とっても面白く読み応えがありました。
おススメです