高地に連なるペニテンテ、氷が作る景色




音史のブログ-ペニテンテ




ここ数日、アメリカ中部は厳しい寒波に見舞われているが、冬ならではの氷の造形を楽しむのもまた一興。温かい飲み物と毛布を用意してご覧あれ。

 チリ中部の高地で無数に形成された氷の尖塔(写真)の名は、スペインの聖週間で行進する「ペニテンテ(悔悟者)」のとんがり帽子そっくり。真っ直ぐな雪の柱は先端に向かって細くなり、高さは1~6メートルにもなる。

 カリフォルニア州パサデナにあるカリフォルニア工科大学の物理学者で、氷晶の形成について研究するケネス・リブレクト(Kenneth Libbrecht)氏によれば、ペニテンテは浅い谷で形成されるという。雪が深く、太陽が高いときだけ光が届く場所だ。

 太陽によって雪が解けると、雪解け水と土が混ざり、あちこちに小さな水たまりができると、リブレクト氏は説明する。土は雪より色が濃いため、土が混じった場所の方が早く解け、「このようなくぼみができる」。

 標高4000メートル以上という点を除けば、形成の正確な条件はまだわかっていない。



「ペニテンテはかなり頑丈なため、足を踏み入れるのは困難だ」。



Photograph by Art Wolfe, Getty Images







<ナショナルジオグラフィック 記事より>