放電により描かれる無数に枝分かれした樹状の美しい模様「リヒテンベルク図形」動画あり
☆☆本記事の最後の部分に、落雷により火傷をした方の写真がありますので、
閲覧に注意してください。☆☆
リヒテンベルク図形(Lichtenberg figure)とは、放電がはったあとの絶縁物表面に粉をかけるか,写真感材表面に直接放電したあと現像するかによって得られる、雷の稲妻のような樹状の図形のことだそうだ。1777年ドイツの物理学者、ゲオルク・クリストフ・リヒテンベルクが発見したもので、当時,電気の本性は流体であると考えられており,リヒテンベルク図形は電気流体の流れたあとを示すものとして非常な注目を集めた。
現在もリヒテンベルク図形は放電研究に用いられているそうだが、その芸術性の高さから、意図的にアクリル板に電流を流し、アート作品としても人気を集めているという。
作り方は、電子加速器から可変の直流電圧を発生させでアクリル板に電子線照射する。照射後、アクリル板の一部に、アース線のついた釘を当て、ハンマーで叩く。放電を生じたところが絶縁破壊痕となる。この時にできた模様がリヒテンベルク図形である。
実験映像:Trap Lightning in a Block
Trap Lightning in a Block
この現象は自然界ではカミナリの稲妻として知られている。電荷により上空で局所的に電位が形成され、これにより発生する電界強度が空気の絶縁耐力より大きくなると、空気が絶縁破壊し、空にリヒテンベルク図形の稲妻が形成される。
落雷を受けた人体にもリヒテンベルク図形が発生する。落雷により身体に電気が流れたことで、放電した部分が、火傷によりリヒテンベルク図形となって浮かび上がってくるというものだ。
ゴルフコースに落ちた落雷の痕。
木の側の地面に落ちた落雷の痕。
☆☆ここより閲覧注意。☆☆
<カラパイア 記事より>