こんな社長の下で働きたい! とあるバス会社社長の粋な計らいが世界中で話題に



音史のブログ-グレンダ社



ある日突然、自分の銀行口座に、勤めている会社から70万円が振り込まれていたら、みなさんは何を思うだろうか。これは実際に、オーストラリアのバス運営会社、グレンダ社の社員たちに起こった出来事である。


1925年から三世代に渡って続いた家族経営のグレンダ社は、昨年、同業他社に4億豪ドル(約326億円)で買われ、その歴史に幕を閉じた。そして、社長のケン・グレンダ氏は、「ここまでビジネスを続けてこられたのも社員のおかげだ」という気持ちから、感謝の意を込めて、全社員1800人の銀行口座に総額1500万豪ドル(約12億円)を振り込んだのだ。

突然の出来事に、社員たちはみな衝撃を受けた。自分の口座残高に驚き、何かの間違いではないかと、銀行に問い合わせる人が続出したという。

金額は、平均で8500豪ドル(約70万円)だが、勤続年数によって異なり、多い人で10万豪ドル(約815万円)だった。また、入社してわずか10カ月の社員にも入金されていたとのこと。

社長の心意気に、社員たちからは感謝のメールや電話が殺到した。勤続15年のある社員は、「社長は常に、社員みんなと家族同様に接していました。仕事中に会うと、必ず『良い一日を!』と言って握手を交わし、みんなの名前も覚えていたのです」と語っている。

グレンダ氏は、「社員のなかには、親子で勤めてくれた人もいたし、同じ仕事に52年間従事してくれた人もいました。会社にとって、社員は大切な存在であり、グレンダ社の社員はみな、すばらしい人たちでした」と、彼らとの別れを惜しんでいる。

同社の全社員が、新たな経営者のもとで仕事を続けていくとのことだが、彼らがグレンダ社での良き思い出を忘れることはないだろう。グレンダ氏の粋な計らいは、社員だけでなく、世界中の人に称賛されている。





<RocketNews24 記事より>