皆さんこんにちは。ferix660です。

 

今回は、橘玲著「言ってはいけない」で学んだことについて掲載していこうと思います。

 

それでは、よろしければお付き合いの程よろしくお願いいたします。

 

 

 

1 善悪の分別、犯罪率さえも遺伝による

 

頭の良さは遺伝する。

 

「〇〇人は運動能力が高い」、「〇〇人の音楽的才能は桁違いだ」などは大した差別意識は持たれないが、「〇〇人の知能指数は高い(××人は低い)」など知能指数に関する比較は差別に直結する。

 

しかし、人種による(遺伝による)知能指数の違いはデータで明らかにされている。

 

もちろん全員が全員遺伝による良し悪しで振れるものではなく「とんびがたかを産む」もしくは「たかがとんびを産む」ことはあるが、世代を追っていけば平均回帰するところである。

 

受精はDNAのランダムな組み合わせから行われるものであり、それは身体的特徴が遺伝するように脳の構造も遺伝され、精神病、犯罪率も無視できない高さで遺伝する。

 

断っておくと、例えば胎内にいる時に晒される状態(健康状態、喫煙・タバコなど)による影響は、遺伝ではなく環境である。

 

具体的にわかりやすいところで言うと、平常時の心拍数が低く上昇しにくい特徴があると犯罪を犯しやすい人物であるとされる。

 

理由として、

① 恐怖や不安のストレスによる心拍数の増加・発汗反応が鈍いため、危険行動や良心の学習が困難。

② それに伴い、他人のストレスを想像することが困難。

③ 心拍数が低い状態は生理的な不快感を生むため、顕著な危険行為等によりストレスを得る。

 

なお、平均として、女性の方が男性よりも心拍数が1分間に6回多い。

 

また、遺伝といえば「顔」もそうだが、美醜による差別を受けているのは女性だけではない。

 

男性は、男性ホルモンと呼ばれる「テストステロン」の値が高いと顔が広く、低いと面長になる傾向がある。

 

よって本能的に相手の「暴力性」「非社会性」を推察することとなり、”顔が悪い”人は避けられる、遠ざけられる仕打ちを受けている。

 

なおここまで心拍数が低い人、テストステロン値が高い人のネガティブな側面を挙げたが、一転して、そこには一般人を凌駕するエネルギーがあることもわかっている。

 

前述のように、心拍数が通常よりも低い分、刺激的なことを求める傾向が強い。

 

そこで非行・問題行動に走らせるのではなく、社会的に”刺激的”なこと(スポーツ、旅、事業開拓など)に興味を向けさせることで群を抜いた成長が期待できる。

 

あるアメリカの少年の話が本書に紹介されていたが、勉強はできるが素行が悪かった少年の更生のため脳を見てもらったところ、集中力に欠けることがわかり、「パックマン」をやらせたところ成績がまるで好転したという話があった。

 

日々刺激を求め問題行動を繰り返す子どもに適切な措置を施すことができれば、ひょっとしたら、全く違う優秀な人物に化ける可能性がある。

 

また、大企業の社長には、顔が広いつまりテストステロン値が高い人が多いことも、その競争力や野心がプラスに働いたことの証左であると言えるだろう。

 

落ちぶれるか、駆け上がるかは表裏一体。

 

 

 

2 親による子殺し、レイプ

 

ニュースでも子どもへの虐待、女性へのレイプは許されざる行為として報道されるが、ここに「種の保存」の考え方と入れると、まるで見方が変わる。

 

動物である限り、種の保存は本能に刷り込まれた最大欲求の1つ。

 

子殺しもレイプも、本能的には”正しい”行いと言えるかもしれない。

 

まず、あくまで統計として、継父により子どもが殺害されることは多い。

 

理由として、「種の保存」の観点からすれば、自分の種ではなく他人の種を保存することに貴重な資源を投じることは大きな損失であり避けたいから。

 

そして、シングルマザーも、いずれ他の男に殺されるくらいなら自ら行ったほうが良いという判断だと言えるかもしれない。

 

多くの社会が一夫一妻制であるのは、女手一つで子どもを育てることは困難であるためである。

 

そしてレイプも、「種の保存」が困難であると判断した雄が強引に雌に孕ませることでその意思を達成する行為である。

 

長い人類史で見れば、怖気付いて遠慮して種を残せなかった者ではなく、レイプをしてでも種の保存に成功した”強さ”のある者が現代にも生き残っていると言える。

 

いずれにしろ社会的生物である人間からしたら許されざる蛮行であるが、本能的には理に適っていると言えなくもない。

 

 

 

3 教育・子育て

 

子どもにとっての「世界」とは「友達関係」のことであり、その所属で上手く立ち回ることができなければ”死んで”しまう。

 

親への反抗は、そうしなければ所属から外されてしまうからであり、「なぜ親の言うことが聞けないのか」という疑問には何の意味もない。

 

1954年、アメリカである観察実験が行われた。

 

2つの少年ボーイスカウト団を競わせるというものだが、相手の集団を認知するや否や「あいつらを打ち負かす」と言い出した。

 

スポーツで負けた方は相手の旗を破くなどしたが、逆に宿舎を襲撃されたり、また仕返しをくらったりと止むことがなかった。

 

そして、この実験から

① 人間は敵を作りたがる

② 2つのグループの特徴が異なる性格を持つ

という結論が示された。

 

だから、例えば同じAグループにいたとしてもおそらく「〇〇派vs××派」で対立するであろうし、別の場所にBグループがいると分かればAグループを”内”とみなして団結し、Bグループを”外”として対立することとなる。

 

そして、これが学校という環境であれば、「先生の言うことを聞くグループvs聞かないグループ」や「優秀vs劣等生」、人種などにより分かれる。

 

よって、親が子どもにしてやれることとすれば、「孟母三遷」、才能を育むことができる環境を整えてやることである。

 

「勉強ができず、悪いことをしなければ生き残れない」環境だったとしたならば、「勉強ができて、悪いことをしてしまえば生き残れない」環境に移してやることで、子どもの行いを導いてやることができる。