小さい頃は氷が好きだった

冬の湖に張った薄氷が好きだった



小さい僕はその上を歩けた

大人は歩けない、僕だけの道、僕の世界

それが冬の湖の氷


大人になった僕

天然の氷は透き通っていて綺麗だけれど

僕の心は所詮偽物

つまり人工的に捻じ曲がった氷

愛が知りたかった、例え冷たい愛でも

僕の心は汚い そして脆い



小さい頃はそれでもよかったんだ

それでも耐えられた、だってそうだろ?

湖に張った薄氷は子供は乗れるけれど

大人は乗れない…


僕の心の氷は…

子供の頃はかろうじて砕けなかった

のしかかる重圧、割れていく心


僕の場所は


僕の湖は、



もうどこにもない…