Life Intelligence File -2ページ目

USPの時代



著者: 船井 幸雄, 小山 政彦
タイトル: 長所伸展の法則

よく人に商売の才能があっていいなぁと言われることが多い。自分でも、アーティストや体を酷使する仕事よりは、商人としての才能に恵まれているほうだと思う。

そこに焦点を当ててみて、才能というものは、どういうものかと考えされられた本でした。

果たして才能がなければ、成功できないのだろうか?

私見では確実にそれは存在し、成功の必要条件であるとも考えている。
実際、営業の世界ひとつでも、自動ドアでもあけるかのように難航不落の顧客の懐に入れる人もいれば、ポンポンとクリエイティブなアイデアが出せる人もいる。

そしてまた、そういった才能に恵まれた人が部下を育てる側にまわったときに自分が成功したやりかたを部下に教え成長させようとするのだが、そのたいていは失敗に終わることが多い。寝る間を惜しんで努力しても、そこそこは出来ても本当に才能のある一流の人の足元にも及ばないのだ。

悲しい現実だが、人間一度は、この越えられない壁というものに真正面から対峙する必要があると思う。

例えば、私が今から音楽を始めてもエリッククラプトンに勝てるだろうか?イチローのようにメジャーリーガーとして活躍できるだろうか?
可能性はもちろんゼロではない。だけど、やっぱり現実的ではない。だが、逆から言えばどうだろう。エリッククラプトンが、商人的な考え方で、マネジメントやマーケティング理論の上に企業を経営できるだろうか?、またはサラリーマンとして生きていけるだろうか?そして一流のビジネスマンになれるであろうか?これも可能性はゼロではないが、やはり現実的には考えにくい。

今はUSPの時代と言われている。USPとはUnique Selling Positon の略で、他にはない独自の強みという意味合いだ。

企業で言えば、価格で負ければ、サービスで対抗し、量で負ければ、質で対抗する。パーソナルな話で言えば、営業は苦手でもパソコンの得意な人はそれを一流の域に高めればいいし、サラリーマンとして窮屈な人は独立して経営者になればいい。

大事なのは、自分に向かない場所で勝負すると、生きていくのが、とてもつらくなるということだ。それよりは一日でも早く自分のUSPを発見し、そこへ飛び込むことだと思う。そしてその飛び込んだ世界で、とことん一流を目指すことが今の時代には必要なことだと考える。

足りない部分を指摘し、無理に努力させるのではなく、皆がそれぞれのオンリーワンになれる場所を見つけ足りないところを補い合うことこそが、これからの分かち合うという社会には必要なテーマであると思う。

商売のコツ



著者: 斎藤 一人
タイトル: 変な人の書いたツイてる話

最近よく飲食店からの相談を受けることが多い。
その内容は様々で、集客に関するものから、内装にいたるまで多岐にわたる。具体的には、その質問に対して、解決策を提案したり、広告を作成したりすることが多いのだが、最近それが実際どうなんだろうと思うようになってきた。

というのも、そういう会社の根幹に関わるような仕事に対して、まったくもって人ごとのように振る舞い、ちょっとも考えない人任せの経営者が増えているように感じられるからだ。

この現象を突き詰めれば、やはり学校教育のやり方の延長線にあると思われるのだが、例えば、受験勉強ひとつとっても、どこが出るだの、どうすれば暗記しやすいだのの教育のみで個人の思考や想像力を伸ばす教育が鍛えられていないのだ。それどころか分からないところがあれば、考えもせず教師に答えを求めれば、何でも答えを教えてもらえた。

それが今の経営不振の経営者の思考にも当てはまる。

例えば、集客に困れば、広告屋まかせ、社内の問題は部下やコンサルタント任せになっており、自分の仕事ではないと思いこんで解決策を自分では考えず、簡単に人に教えてもらおうとする。

もちろんある程度のモデルをサンプリングして当てはめることは出来るし、コンサルタントすることも出来るが、果たしてそれでいいのだろうか。

光と闇の部分だが、コンサルタントとして相談を受け、解決策を提案するということは、そのクライアントである経営者から思考を奪ってしまうということになる場合が多い。そしてそれが、後に大きな悲劇をもたらすことになりやすいのだ。

というのも、経営者の成長なしに一気に会社を大きくしてしまった場合、多くの経営者は自分の力だと錯覚する。そしてさらにアクセルを全開にする。もともと経営者は貪欲な人間が多く、どんなに多くのお金や権力を手にしても、もっともっとと要求するのだ。

これはブレーキの壊れたダンプに人をギュウギュウ詰めにして山道を走っているみたいなもので、非常に危険である。

そしてひとたび問題が起きれば、もはや経営者の能力を超えた問題になっており、どうすることも出来なくなってしまう。最悪の場合、倒産、破産を迎えてしまうことも少なくない。

では、どういった経営の仕方がいいのだろうか?

日本一の商人である斎藤一人さんはこう説明する。「商売にはコツはないんだよ。そのコツがないということを出来るだけ早くに知ることがコツとも言える。」と、また「強いて言えば今いるお客さんの期待以上にサービスや対価を与えることしかない。」とも言っている。

いたってシンプル。しかし真実だと思う。人の心を動かそうと思えば、テクニカルな方法を採用するのではなく、お客様をどう楽しませるかを常に考えるのが、マーケティングであり、より多くの集客、リピートはその結果として生まれる。

時代は変化し、求められる商材は変化するけれど、【こころのある経営】というスタイルこそが消費者の心を動かすのである。

そしてそれを実現する方法は各社それぞれあり、トライアル&エラーを繰り返しながら、商売という作品の完成度を高めていくことこそが、グレートカンパニーへの道とも言えるのかも知れない。

安易に得られる答えに頼れば、所詮長続きはしない。

社長の仕事をマーケティングだと自覚し、自分なりの答えを考え、実践することで、会社は常にトップシェープの状態でいられるのだと思う。

そしてそこで始めてコンサルタントなどからリスクマネジメントなどのアドバイスが必要になってくるのではないだろうか。

困ったことは起こらない。



著者: 斎藤 一人
タイトル: 変な人が書いた心が千分の一だけ軽くなる話

「困ったことは起こらない。」

仕事や恋愛、生きていくうえで困難な出来事や厄介な事って起こりますよね。はたして、それが本当に困ったことなんだろうか。ハッとさせられる本でした。

多くの人が岐路に立つ。その時、逃げる人と立ち向かう人がいる。逃げるほうが何倍も楽に思えるけど、ちょっと見方を変えれば、困難はチャンスである場合が多い。

間違いを正すチャンスだったり、進むべき方向を決めるチャンスであったり・・・

世の中の成功者といわれる人の多くは、人生最悪の日と最高の日が同じタイミングであることが多いとも言われている。

例えば、リストラされたメンバーが集まって出来たホームセンター【ホームデポ】は、後にアメリカ最大のホームセンターになったことも、その一つと言えるし、あの天才バッターのイチローですら、入団して間もなく、二軍に落とされ、そこで腐らず今の振り子打法を編み出し、成功したことなんかも記憶に残るところだ。

大事なのは、その場の状況に流され、悲観しないことだと思う。リストラにあっても、その仕事が自分に向いていなかったことを知るチャンスだし、人に騙されても、これからもっと大きく騙されないですむというチャンスだと捉える。

どんなことでも、そういう風に考えれば、心の向きが変わり、前向きに目の前の出来事を捕らえることが出来る。

そして、確実に言えるのは、困ったことが起きたらどうしようと不安になって行動することを控え、家でぼけっとテレビを見てたり、ネコにエサをやったりしていても幸運はめぐってこないということだ。

行動の先に結果があり、困ったことは起こらない。そう考え、今すぐ行動することの大事さを教えてもらった本でした。


Sカーブ理論



著者: セオドア モディス, Theodore Modis, 寒河 龍太郎
タイトル: 「Sカーブ」が不確実性を克服する―物理学で解く2000年の経営

「景気には"四季"がある。物理学者が経営に携わったとき、不確実な未来が、明確な戦術に変わる。」

国際企業戦略のコンサルティング会社グロウス・ダイナミックスの創業社長であり理学博士でもある著者が、この世にあるものをライフサイクル理論で説明したちょっと難解めな本です。ライフサイクル理論とは経済学の最初にでてくる理論で、経済の発展は春夏秋冬に分けられる。いわいる導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つの時期を経て成長していくことを指すが、これをグラフで表すとSカーブを描くことから、ライフサイクル理論はSカーブ理論とも呼ばれる。

この理論を人間の一生や商品の寿命、疫病の伝染などにも当てはめて説明した本になっている。

例えば、若くして死去したモーツアルトはSカーブ理論によれば、よぼよぼになるまで音楽を作り続けたと分析でき、中国で大流行したSARSも、どのタイミングで流行が始まり、収拾がつき始めるかなどを高度に分析できたりもした。

実生活に当てはめると非常に面白い理論だ。

この理論はビジネスに応用すると、自社のいるマーケットの動向、扱う商材の参入、撤退タイミングが図れるとも言われている。

日本は、このSカーブでいうところの成熟期に来ていると分析できる。

成熟期の特徴は何かというと、淘汰の時代ということだ。

簡単に言えば勝ち負けのはっきりする時期になるということでもある。

勝ち組企業は最高売り上げを更新し、負け組みとなる企業の相次ぐ倒産は、需要と供給のバランスが均衡するまでつづく。

ただプラスに捕らえれば、チャンスの時代でもあると言える。

つまり各企業が同じようなサービス、価格で勝負しているため、コレを逆手にとり他の企業にはない特異な商品やサービスで勝負をかければ、勝ちやすいともされている。

これは例えば、デスクトップパソコンがノートパソコンに変わり、PDAに変わってきたように人間の知恵によって新たなマーケットが創出され、新たなSカーブを描き出すということにもなるという。

自社の立ち位置が今どこで、そのいる場所がどこへ向かっていて、いつ衰退し始めるかを確実に分析した上で勝負できるということは、論理性をもった判断ができるということであり、魔法の杖となってくれるのである。知っておいて損はない理論である。

プロスペクト理論



著者: マネー&ライフ研究会, 林 康史
タイトル: 図説 マネーの心理学―「儲かる側」の人になる

「あなたはA・Bのどちらを選ぶ?
 A:確実に手に入る80万円
 B:85%の確率で手に入る100万円」


2003年のノーベル経済学賞に選ばれた「プロスペクト理論」を分かりやすく解説した本でした。「プロスペクト理論」って何じゃ?って言うと、ダニエル・カーネマン教授が発表した経済学と心理学を融合させた理論のことで、人間は根拠なき錯覚によって非合理な行動をしてしまうという理論のことです。

例えば、上記の質問にほとんどの大衆は確実に手に入る80万円を選択する。これは15%でも手に入らないかもという恐怖が判断基準になっている。

別の例で言えば、もし、今の職場を辞め転職すれば75%の確率で給料が1.5倍上がり、今の職場のままでいれば、100%の確率で給料が変わらないとすれば、ほとんどの人は今の職場を選択する。(これは25%の確率で給料が下がるというリスクを考えた結果である)しかし、これが95%の確率で転職すれば、給料は2倍上がり、転職しなければ100%の確率で給料が変わらないとすれば、ほとんどの大衆は転職を希望する。(後者は転職しないことをリスクと考える判断になっている。)

このプロスペクト理論の結論は、人間は損することを極端に嫌う生き物であり、状況によっては非合理的な判断をしてしまうということなのだが、非常に興味深い理論なのである。

このことはその昔、マクロ経済学の元となったケインズも美人投票という考え方で株式市場は大衆の心理によって変わるとも指摘している。(美人投票については本書に解説が詳しい)

この「プロスペクト理論」という考え方を学べば、ビジネスや投資の上でもかなり役にたつ。例えばマーケティングの世界のなかで、値段を決定することをプライシングというが、この商品がいくらならユーザーは得したと考え、損したと感じるのか判断する基準になるし、投資の世界ではどこまでで損の見切りをつけるかとか、どこまで株価が伸びるかなどの判断にも役立つ。

非常におもしろい理論であり、ぜひ読んでいただきたい本である。本自体はとてもやさしくいろんな例でもって説明しているので、経済学や心理学にまったく無知な人でもわかりやすく書いてある。

これからの経営は心理学だとセブンイレブンの社長も言っていたように、行動経済学はビジネスや投資には、これから欠かせない基準になりそうだ。

敗れざる者



著者: ジョージ フォアマン, George Foreman, 安部 譲二
タイトル: 敗れざる者―ジョージ・フォアマン自伝

「皆最高に幸せな子供のように振る舞っている。いっとき彼らは自由になれた。俺のしたことが人々に自由と希望を与えた。」

ジョージ・フォアマンは、かつて世界ヘビー級チャンピオンだった。当時無敵とされた彼からチャンピオンの座を奪ったのはあのモハメド・アリ。それから彼は牧師となりリングから遠ざかる。ところが1994年45歳になった彼はチャンピオンになりたいと言い出す。青少年センターへの募金のためにお金が必要になったからだ。最初は報道人もWBAも聴衆もすべて彼がまた戦えるとは思ってなく嘲笑した。彼はもう年を取り過ぎていると・・・

それから厳しいトレーニングに打ち込み10年のブランクを経て時代を超えた英雄がまたリングへ戻ったのだ。実際、観客はこの中年の元英雄がカッコ悪くやられる所を見たくなかった。出来れば早いラウンドで倒れて欲しかった。

試合は第10ラウンドまで戦い、それまで相手の世界チャンピオンのモーラーにスピードで圧倒され、1発のフォアマンのパンチに対し3発くらい浴びせられていた。誰もがかつての英雄の負けを覚悟した。

ところがである。フォアマンは倒れないのである。何発浴びても、相手を倒すことだけを考えている。運命の第10ラウンド、ずっとチャンスを狙っていたフォアマンは相手に重いパンチを与えKO!チャンピオンへ奇跡のカムバックを果たしたのである。

観衆はかつての英雄のカムバックに酔いしれ、弟は喜びのあまり気絶さえした・・・
ここまでスゴイ男は見たことがないと・・・

そして彼は敗れざるものとして、後のNHKのTVインタビューにこう答えている。
記者がなぜ勝てたかとの問いにフォアマンは「神と共に戦ったからということと負けられない理由があるからだ。」と言った。

すべての人へ輝かしいまでの希望の光となった彼の姿は今でも英雄神話として語り継がれている。

負けられない理由、そこまでして得たいもの守りたいものを持てたフォアマンは本当の幸福へとたどり着いたのだ・・・

成功という名の光と影



著者: ジョン・オニール, 神田 昌典, 平野 誠一
タイトル: 成功して不幸になる人びと ビジネスの成功が、なぜ人生の失敗をよぶのか

「仕事で成功しながら、私生活が崩壊している人は珍しくない」

独立してから、どんどん仕事は舞い込み順調に仕事が忙しくなる一方で、どんどん時間がなくなり、大切な人や個人の欲求がどんどん犠牲になることに気づいたときにであった本です。それからの自分の未来を変えてくれた本のひとつです。

独立するまで、ビジネスの上で成功して、お金がある程度入ってくるようになれば大事な人をもっと大切に出来、自分の欲求もすべて叶えられると思っていた。

ただ実際、ビジネスの成功に近づけば近づくほど、忙しく大事な人を思いやる時間がなくなったり、個人の余暇を楽しむ時間がなかったり、次々と会社で問題が発生したりするのだ。著者はこれを成功の歪み(シャドウ)と言う。

世の中は不思議なものだ。振り子のように一方で大きく成功すれば、バランスをとるように他方で予想もしなかったような問題が発生する。もちろん何もしなければ成功することなければ、傷つくこともない。どちらを選ぶかはもちろん自分次第なのであるが・・・

著者は言う。人生には失敗はないと、あるのは選択があるのみだと。

何も望まなければ何も手に入らないし、何かを望めば、やはり簡単にはいかないが、諦めなければ必ず何でも手に入る。

そのことを理解した上で、成功を望むのならば、シャドウの性質をも考慮しておかなければならない。著者はこのシャドウを少しでも少なくするためには、成功を分かち合う以外ないという。

アメリカの成功者がよく儲けたお金の一部を寄付するのもこういった成功の歪みをも言えるダークサイドを少しでも浄化するためとも言われている。

継続的な幸せを望むためには知っておいても損はない原則である。

実際、最近自分の中で大事になってきている基準のなかで、お金儲けだけでなく他の人にどれだけ意義のあることを出来たかという基準が大きくなってきている。

世界の人々がこの分かち合うということを理解した上で、自分なりの成功を目指せば、世界はもう少し平和になるのかも、なんて考えさせられた本でした。

可能性の限界への挑戦



著者: 落合 信彦
タイトル: 21世紀の狼たちへ―落合信彦選集〈8〉

「多くの人間がベストを尽くし、極限まで努力する。しかし、本当の努力はその極限からどこまで行けるかということなんだ。単に極限までの努力なら誰でも出来る。それでは他の者と変わらない。勝負はそこから始まる。極限をどれだけ越えられるかに、勝負の結果、または人生の成功、不成功がかかってくるんだ。」

著者があのF1会の英雄アイルトン・セナにインタビューした時のセナの言葉だ。
彼の生き方は今でも自分に大きく影響を及ぼしている。

誰よりも勝つことにこだわり、誰よりも努力し、誰よりも自分を信じて結果を出し続ける。そういうコンマ何秒の勝負の世界で常にトップを走ってきた彼の感覚が良く伝わってくるインタビューだ。

また、セナはそのトップを走り続けるモチベーションについてもこう語っている。

「しかし、時には努力を怠りたい気持ちに陥る時もある。そんな時、私を駆り立ててくれるのが、責任感だ。」
セナは言う。自分は一人じゃない。自分を支えるために働いてくれている人間が数千人いる。また世界中のファンが自分を支えている。その人たちに対しての責任や自分の可能性の限界に挑戦し続ける責任がある限り努力し続けられると・・・

あの伝説的な勝負師でさえ、能力の限界を感じ、それを自らの能力を伸ばすことで限界のレベルを高めていく努力をしつづけていたのだ。

1994年セナはレース中の事故で散っていった。著者は、彼が最後に自分の限界を超え神の頬に触れたのだと言った。

このインタビューを読むたびに、心が熱くなる。

誰にも負けず、何にも屈しない誇り高きチャンピオンの生き方が今でも自分の心を強くノックする・・・

個人起業家として確実に成功したいなら読むべき本



著者: 竹田 陽一
タイトル: ランチェスター弱者必勝の戦略―強者に勝つ15の原則

「勝てる場所で勝負をかける。」

弱者が強者の勝つための実践書です。起業時に何度も何度も読み返した本です。

今の経営者や起業家を見ていると、どう集客するかのみの技術論ばかりに目が行っていて、戦略がごそっと抜け落ちているように感じる。

実際、短期的にはテクニカルな方法をマスターすれば、ある程度は集客も出来る。しかし、長期的なビジョンがないため、花火のような経営になることも少なくない。

ランチェスター戦略はもともと、空軍のために開発させた軍事戦略である。

ここで戦術と戦略は似ているようで、まったく異なるものであることを認識しなければならない。

戦術とは、軍事でいう何の兵器を使うか、どの兵士を配置するかといった事に対し、戦略とは、どの地域から攻めるか、最終的にどこを目指すかを指す。

この認識はビジネス上においても極めて重要である。

つまり、ビジネスの上では、戦術とは、チラシやメニュー、人材を指し、戦略とは、出店計画や業界シェアのプロジェクトを指す。

例えば、起業したての頃は、市場における認知度も低く、業界におけるシェアも低い。よって当然大手に比べて、仕入れ価格は高くなり、消費者に対しての比較優位にも欠ける。にも関わらず、大手と同じ戦術、戦略で、勝負をかけている経営者が多い

このことを理解し、大手には出店効率から見て非効率な場所、商材を選べば、ライバルの存在なしに成長することができる。

また別の角度で言えば、ランチェスター戦略の神髄は一点集中ということにある。

広告宣伝においても、大手が多くの地域にまんべんなくチラシを撒くのに対し、ランチェスター戦略においては、集中した1つの地域にのみ広告を繰り返し撒く。

また、大手が広範囲にわたって営業を行っているのなら、一点の地域に集中して何度も営業をかけるほうが反響が大きい。

これは80:20の法則とも通じるところである。

その結果、一つのエリアのマーケットでトップシェアを奪えれば、次のエリアに動く。これこそが経営戦略だと言える。

一気に会社を大きくさせる方法のみをビジネス本では紹介しているケースが多いが、それは資本が大きい会社のみの戦略であり、個人企業から成りあがろうとする経営者には少々荷が重いのである。

よくちょっとしたキッカケで売り上げが伸びたりすると、一気に人員を増員して勝負に出たがる経営者が多いが、事実、一気に成長させる事によって発生するさまざまなひずみとも言える問題を、参謀が経験しているなどして、クリアできる経営者でないと経営の舵取りがギャンブル的な要素を含むこととなる。

もちろん時代の流れもあるので、一気に成長させなければならない場合もあるが、とても注意が必要な選択である。

やはり確実に勝ちに行かなければならないのなら、足元を確認し、一歩ずつ進むという当たり前のことが大事となるということを教えてくれた本でした。

起業する人や戦略をまったく考えていない人には革命的な気付きとなる本ですね。

大事な人をずっと大切に出来る本



著者: ジアービンガーインスティチュート, The Arbinger Institute, 冨永 星
タイトル: 箱―Getting Out Of The Box

君には重大な問題がある。それは君の友人も奥さんもみんな分かっている。君はそのことに気付く必要がある。

多くの人は自分の殻に閉じこもっていて、その結果、人に対して不快な思いをさせたり傷つけたりしている。

どうも人間関係がうまくいかない、恋愛が長続きしない、友人が少ないといった人には革命的な気づきとなる本です。

ちょっとした人間関係のつまづきが、最後には大きな衝突となってしますメカニズムを教えてくれた本でした。

この本はやり手ビジネスマンのバドが新たな職場で出会った心豊なビジネスマンたちと触れ合うことによって自分に足りなかったものを教えてもらい、成長していく物語で簡単に読めますが、深い内容です。

人間の心理って面白いもので、例えば、バスや電車で横に人が乗ってきた時に、気付かないフリをして荷物をどけなかったり、恋愛ではいつも恋人に振り回されてるとか自分ばかりが損しているとか思い込んだり、そういった行動にはすべて一つの行動心理学が潜んでいた。

つまり自分を犠牲者または被害者に置きたがるということだ。これを自己欺瞞という。

その結果、あいつは薄情なやつだとか、なんで他人に邪魔されるんだ、とか勝手に判断し、一度そう決めると、どんどんそれを正当化して自分の殻に閉じこもる習性があるらしい。怖いですね。

このことに気付き、客観的な自分を好きになり、大事な人をずっと大切にすることを望む人ならば、読んで決して損はしない作品です。