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↑チャイコフスキー・メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲のジャケットより。ちなみに左下の黄色いマークが見えるだろうか。このマークは、クラシック名門レーベル「ドイツ・グラモフォン」から発売されていることを示している。彼女は日本人で初めて「ドイツ・グラモフォン」とインターナショナル・アーティストとして専属契約をした人物なのだ。


彼女は、現在パリに拠点をおいて演奏活動をしている庄司紗矢香さん。実際コンサートに足を運んで演奏を聴いたことはない。しかし、彼女が出演した音楽番組は、必ずチェックしている。大変若いのだが、かなり幅広いレパートリーを持っていると言われる。しかし、雑誌の記事などを読むとロシア音楽に魅了され、サンペトペテルブルク・フィルと数十回にも及ぶ共演を果たしている。三枚目のCDは、プロコフィエフのヴァイオリンソナタ第1番・第2番、ショスタコーヴィチの24の前奏曲を録音している。


彼女のヴァイオリンは、ストラディヴァリのヨアヒムを貸与されている。グァルネリより優しい音を出すと言われるストラディヴァリを操るのは、やはり繊細な感性を持った演奏家に似合うかもしれない。
紗矢香ちゃんは、身体が大変華奢なため、音が小さいと感じる。現在、ヴァイオリンは大きい音を出すことが流行っているそうだが、彼女は、それに見向きもせず真摯にヴァイオリンと向き合っている。彼女のそういった姿勢が大好きだ。とても小さい身体で、オーケストラをバックにマエストロと共に堂々と

「私はこう解釈して表現しています。みなさん、どうですか?」

的な演奏はいつも見入ってしまう。これからもその小さな身体で世界を渡り、彼女にしか表現出来ないヴァイオリンを聴かせてほしい。


ちなみに、一番新しい録音であるチャイコフスキーとメンデルスゾーンの協奏曲は、オーケストラの椅子の軋む音やひこずる音が聞こえる。紗矢香ちゃんが、かわいそう。。。