2019年3月17日のひらがな推し#48から#50(最終回)の3週にわたって放送された日向坂46デビューシングルヒット祈願企画の120km駅伝。

その模様を追っていきましょう。

 

そもそものきっかけは2019年2月11日にSHOWROOMでシングルデビューすることがメンバーから通知された際にサプライズで「けやき坂46(ひらがなけやき)」から「日向坂46」に改名することが発表されたことから。

2018年1月の武道館3daysを皮切りに、冠番組「ひらがな推し」、アルバム「走り出す瞬間」と段飛ばしに活躍の場を増やしてきた彼女たち。

ひらがな推し#38で占い師のよっちゃんから2019年のグループの運勢を占ってもらった際に「3月に夢が叶う」と言われており、その放送回からシングルデビューが3月なのか?という淡い期待がありました。それがいよいよ現実になるということもあり、SHOWROOMでの発表も各々嬉しさを隠せない感じがにじみ出ています。

 

ただ、完全に欅坂46と異なる路線で、独立したグループとして活躍するにあたって「けやき坂46」というグループ名は商標的には不利なのではないか、という懸念は大人なら誰もが抱く懸念だったと思います。欅坂46に興味を持った人が混乱するのでは、とかパロディグループという認識になるのではないか、とか。

それは大きく成長を遂げた1期生、スター揃いの2期生、そして3期生の上村ひなの、という最高のチームが完成した今となってはもったいない、大きな足かせではないか、と。

 

一方で長濱ねるのために生まれ、長濱ねるのもとに集う形でメンバーが集まった「けやき坂46(ひらがなけやき)」にはファンもメンバーも愛着があって捨てがたいものであるのも確かです。

 

そんな中運営が下した決断は「ひ」を残しつつ、彼女たちの暖かくもパワフルなハッピーオーラを最大限に活かすという思いのこもった「日向坂46(ひなたざか46)」というグループへの改名でした。

「日向坂(ひゅうがざか)」という地名は実際にあり、坂道グループの名前に実在の坂の名前を付けるという秋元先生のこだわりが決め手となったようですね。当初はひらがな坂46というネーミングも候補にあったそうですが、個人的にはこの2年間の活躍ぶりを思うと、日向坂46で正解だったのだなぁと。

 

長く苦しい時間は濃密な成長を促し、走り出す瞬間を経て、明るく、暖かく、広い日向のもとへ飛び立ちました。

 

恥ずかしながら、筆者はこのSHOWROOM動画を見て、泣きました。

もらい泣きしました。ええいああ。

彼女たちの活躍ぶりを見ていると、もっと欅坂46と違う立ち位置で存分に活躍してほしい、と強く感じていましたので、本当に我がことのように嬉しかったんですね。

で、願わくば「期待していない自分」のように力強く訴えかけてくるようなカッコイイ曲もいいけど、彼女たちの笑顔が映える明るい太陽のような曲も聞きたいな、と。

きっと今の彼女たちならそんな曲もただの「アイドルの王道ソング」に留まらない力を持つのではないか、と。

 

ひらがなとの別れを意味するものでもあるけど、それはとてもつらく寂しいものではあるけど、

改名デビューは本当に大きなご褒美です。

 

そんな彼女たちのヒット祈願企画はメンバーとの絆が試される2人1組で1区平均12kmもの距離を走る過酷な駅伝企画です。

ハードな企画ですが、各メンバーの良いところが十分に詰まった企画でしたので、

じっくり振り返っていきましょう。

 

第1区走者:加藤史帆、上村ひなの

記念すべき第1区はかとしとひなの。

体力おばけのかとしはともかく、運動が苦手なひなのは大変そうです。

スタート地点は聖地日向坂。この区間は多摩川までの距離を走ります。

 

走りながらかとしはひなのにこんな質問をします。

若様のおたけ、こさかな贔屓はどう思うか。

→回答:ないんじゃないかと。

14歳でも違和感はあるようです。出発前に見たタスキへのメッセージ

「日向坂46の皆さん、おたけ、小坂、頑張ってください!」

というメッセージも彼女たちのやる気をそいだようですね。

 

強風にあおられ、坂道が意外に多いことに辟易していたところ、追いついたバスから

朝6時の東京に「井口砲」という名の応援がこだまします。

何のためらいもなく応援する姿勢は美しいですね。

しかし、半分を過ぎるあたりからか、徐々にひなのの口数が減り、ペースが遅れ始めます。

そもそも「口数」っておかしいんですけどね。

かとしは延々喋りながら走っていますから、本当に異常な体力ですね。

手をつないで、励まして、ひなのを導くかとしは頼もしい。

途中、ひなの加入について、ひらがなの希望者なんかいないんじゃないか、と思っていたから本当にひなのの加入は嬉しい、と自分の想いを話すかとし。

感動のシーンです。

2時間以上の長時間にわたる走りになりましたが、ついに1区はゴールの時を迎えます。

かとしはほぼ息を切らせていません。

12kmだぜおい・・・。

ひなのは号泣です。そらそうだ。延々かとしの喋りに付き合うのはつらかったろう(違)

そしてサトミツはもう号泣です。おいぃ!あと9区あんねん!

第2区走者:潮紗理菜、金村美玖

なっちょとおすしの担当は多摩川から横浜駅まで。

なっちょの左足が万全ではない状態なのですが、交通量が多い区間のため、歩道橋だらけの鬼区間となっています。

この区間ではおすしがリードする形です。

おすしはひたすら楽しみながら走っていて、その姿勢はなっちょに勇気を与えます。

6kmを過ぎたころ、お互いがペアでよかったという話の流れの中で「なっちょ「さん」やめて」と突然提案するなっちょ。

戸惑うおすしは先輩だから、と遠慮を口にしますが、なっちょからこんなセリフが。

 

「日向坂46は同じ1期生じゃない?日向坂46ができる時デビューは一緒だもん。」

 

と。先輩からこういうセリフが出る、それも何の衒いもなくこういうことが言えるのは本当に素敵なことです。先輩側の懐の広さはもちろん、2期生がそれだけ頼もしく、1期生と肩を並べて活動してきたからこそ、こういうセリフを口にできるのでしょう。

スタンフォードの監獄実験然り、人は置かれた環境と役割に応じて「らしく」なっていくもの。

2期生が頼りなければ「先輩らしく」の意識はもっと強くなってもおかしくありません。

つくづくいい関係なのだな、とサトミツおじさんでなくても目頭が熱くなります。

 

後半も歩道橋地獄に苦しめられますが、2人は夢の叶う瞬間のため、走り続けます。

なっちょの足も限界近い中、手に手を取り合いながらなんとかゴールへとたどり着き、

3区へ想いを託します。

 

第3区走者:高瀬愛奈、宮田愛萌

3区は横浜~戸塚間を担当。この2人はバンジージャンプ企画で飛べなかった2人。

自分自身の責任を重く感じており、この企画には並々ならぬ想いで挑みます。

応援団のタイミングの悪さに悪態をつきながらも、延々と続く応援に後押しされ、

順調にゴールします。

少々井口が目立って、ダイジェスト気味になっちゃったのが残念

第4区走者:高本彩花、河田陽菜

第4区の担当は戸塚~藤沢間。

河田さんは情報処理部だった割に意外に運動ができるのですが、おたけは足首を使いすぎる走り方の上、タイムもワースト2という状態。

しかも4区はアップダウンの激しい区間です。

苦しい走りの中、おたけは河田さん大好きという思いを糧に、河田さんは公園のブランコや道路の植栽を見て元気を得ながら、自分たちを鼓舞して頑張ります。

限界が迫る中、応援団のソルジャーチームが駆け付け、誰よりも高く飛べの替え歌で2人を励まします。これもまた彼女たちらしく、感動する瞬間です。

おたけはこの応援で足の痛みを忘れて走れるようになったのだとか。

・・・ん?1区走者のかとしがソルジャーチームにいましたね。

あの子の体力どうなってんねん・・・。

 

後日判明したのはかとしは2日目メンバーの乗るバス(応援団バス)に間違えて乗ってしまったんだとか。それでも平気で笑顔で踊っているあたり流石だよあんた・・。

 

最後は5区のメンバーを見つけ、ダッシュでゴール。

おたけの責任感や河田さんのほのぼのとしつつも折れない強さ、などあまりスタジオ収録では見られない良さを垣間見ましたね。

あと案外河田さんは体の使い方が上手なんだと思います。フォームがずっと崩れず安定しているんですよね。

 

第5区走者:佐々木美玲、濱岸ひより

第5区は藤沢~茅ヶ崎間。初日最終の6区のためにいいペースで走ってほしいですが、みーぱんは17位、ひよたんは15位と決して2人とも走れる方ではありません。

5区は海岸線を走るため、強烈な横風というハンデの中で、それも大して景色が変わらない状態がずっと続く区間となります。

2区のような昇り降りとは違い、精神的にこたえるコースですよね。

マメができて痛む中懸命に走るひよたん。

いつも周りに面倒を見てもらっている自分にふがいなさを感じており、走り切ればちょっとでも自信になる、という想いから懸命に走ります。

みーぱんはデビューという夢の難しさを語ります。

自身が以前ちょこみるくというグループにいたから、より夢の叶う側の責任のようなものを感じているのかもしれませんね。

無事5区の2人も走り切ってゴール。

 

第6区走者:齊藤京子、富田鈴花

6区は柳島しおさい公園前~大磯プリンスホテルまで。

運動音痴のきょんこに不安が残ります。

そんなきょんこは事前にgoogleマップで予習してきたとのこと。

 

うん、トレーニングせぇよ。

 

途中放送尺を気にして面白さを求め始める2人。

バラエティ毒が回り切っていますねwww

あたりが暗くなって先が見えない不安に押しつぶされそうになる2人。

そんな2人に光をあてたのはやっぱりメンバーの応援でした。

No more in the futureの替え歌で2人を鼓舞するメンバーたち。

この子たちは本当に互いが自然に支えあう関係ができていますね。

one pieceのビビの演説を思い出してしまいました。

 

「暗いくらい嵐の中で一隻の小さな船に会いました・・・船は私の背中を押してこう言います。

「お前にはあの光が見えないのか?」闇にあって決して進路を失わないその不思議な船は踊るように大きな波を越えて行きます。海に逆らわずしかし船首はまっすぐに・・・たとえ逆風だろうとも-そして指をさします。「みろ光があった」」

 

続いて後半戦は第七区からです。