日向坂の歴史を語るうえで長濱ねるの存在は欠かせないーといった書き出しの記事をちらほら見かける。
全面的に同意だ。彼女なくして、それも最終選考を辞退するという紆余曲折を経るという流れなくして、恐らく日向坂46はこの世に存在しない。
長濱ねるという運命的な導き手という「主人公」から日向坂46の物語は始まっている。
しかし、各々のメンバーも様々な面でこれでもか、というほど主人公感を見せてくれる。
筆者個人の見解かもしれないが、日向坂46の魅力は彼女たちの主人公感からくる少年漫画のような爽快感にもあるように思うのだ。
全メンバーを見ていけるわけではないが、筆者が思う主人公感を語りたいと思う。
長濱ねる(創設者)
言わずと知れた日向坂46(けやき坂46)の始まりの人。
欅坂46とけやき坂46の唯一無二の兼任経験者であり、
そもそもはオーディションにおいて平手友梨奈と並ぶ数少ないSランク評価とされた人。
加入当時は欅坂46メンバーには「仲良くなれない」と宣言されるなど、様々な苦労もしたが、
その分ねるが欅坂46との絆を深めていく様はまるで漫画を読んでいるような感動があった。
高校生クイズ長崎大会で決勝まで勝ち進むなど知性も兼ね備えたアイドルであり、ミラクルナインやタイムショックなど多くのクイズ番組を通じて外仕事を勝ち取る切り込み隊長にもなっていった。
また、その愛くるしいルックス故、写真集を発売すれば21万部を超える大ヒットとなり、
人柄の良さはけやき坂46の1期生達がずっと変わらずねるを慕っている様からも見て取れる。
更には、2020年7月7日にセブンルールのMCとして登場し、ファンの多くから「七夕の奇跡」と評されるほど。
佐々木久美(キャプテン)
日向坂46を大躍進させた要因の一つは間違いなく佐々木久美がキャプテンであるということ、
と様々な形で評価されているほど人望熱くリーダーシップに長けた存在。
低迷時代に合ったけやき坂46時代に時にはメンバーに嫌われる覚悟で渇を入れ、どんな時でも挨拶だけは他のグループに負けないという姿勢を作り出した人。
業界関係者で日向坂46の礼儀を誉めない者はないというほどの姿勢を作り出したのは
この人の業績によるものだ。
また、個人としての能力も抜群に高く、
高身長、好スタイル、運動能力も運動お化けたちの陰に隠れて分かりづらいながら、どんな種目でも上位の記録を出すという万能型。ダンスにも長けており、2021年1月30日放送の「TEPPEN」にも出場し、ゲーム得点だけなら全出場者の中で1位を獲得している。
お笑い、野球についてもアイドルが言うレベルの「好き」を超越した知見を持っている。
その上、やたらと器用で他のメンバーの特技を盗み取るという離れ業もしばしば見せる。
その他、責任感の強さと度胸の良さはバンジージャンプ企画で一人目の挑戦者として先陣を切ったり、他のメンバーの分まで跳んだりしたことからもよくわかる。
個の万能感、チームリーダーとしての有能感は唯一無二。
加藤史帆(最強のへにょ)
「へにょへにょしてるけど最強」の加藤史帆。
バラエティスキルに天性の高さを持っており、どんな番組でもふられると必ず結果を残せる人。ルックスに至っては顔だけ総選挙2020で第2位を獲得するほど整った顔立ちをしている。
さらに加藤史帆と言えば抜群の運動神経。
特に反射神経については常人離れしたものを持っており、運動企画に加藤史帆がいれば期待しないわけがない、というほどのもの。
2021年1月2日放送の「逃走中」でも残り時間3分まで残るという好記録を残している。
またKEYABINGOの企画で「バカッコイイ動画」を取れば、ペンキャッチでどんな軌道、スピードでペンが飛んできてもほぼ100%キャッチに成功するほどの動体視力を見せ、ひらがな推しの対決企画では渡邉美穂との手押し相撲対決で、同時に手を付き合ったにも拘らず、こらえきって勝利、氷水の入った水槽で足を滑らせても転ばずに体勢を整える、など体幹の強さを見せ、デビューシングルヒット祈願の駅伝企画では1区で12kmの距離を走破した直後もほとんど息を切らせていないという底なしの体力を見せ、KEYABINGOの走り幅跳び企画では3m75cmという驚異的な記録を残すほどのバネを有している。
その他コンサートでステージから後ろ向きに落下してもかすり傷一つ追わないという柔軟性も有しているなど、とにかく運動神経エピソードに事欠かない人。
また、この後に語る齊藤京子ほどは認識されていないが、歌唱力についても定評があり、
ソロ曲「男友達だから」は普段のへにょへにょしたしゃべりから想像できないほど聴く人の心を打つものである。
何をしても、どんな番組で見かけても期待感のある人。
齊藤京子(最強の歌姫)
加藤史帆と対をなすけやき坂46時代からの中心メンバー。
彼女の特性は何といっても歌唱力。
とにかくうまい。
番組内でも様々な名曲を歌う場面がみられるが、その魂を揺さぶる歌唱力には
メンバーですら涙を流すほど。
またルックスについては「綺麗」の2文字で十分というほどの黒髪美女。
写真集についてはいきなり15万部という記録を早速叩き出している。
しゃべればポンコツ、歌えば歌姫というギャップ感も面白い彼女。
「主人公感」というにはこじつけめいているかもしれないが、
欅坂46VSけやき坂46のカラオケ対決企画の際の圧倒的な歌唱力で場の全ての人間の心をつかんだ様は「主人公」と言わずにはいられない。
影山優佳(最終兵器)
2020年5月に長い休業から復帰した日向坂46の最終兵器にして万能兵器。
ねるをも凌ぐ知性、
誰もが笑顔になってしまう屈託のなさ、
プロをもうならせてしまうほどのサッカーの知識、
どんな企画でも振り切った対応ができるバラエティ力、
メンバー上位の運動神経、
見る者を引き込む演技力、
とキャプテンに負けず劣らず万能。
先に紹介した加藤史帆のように「必ず何かに期待できる」タイプの人。
実際復帰から1年もしないうちに目覚ましい活躍を見せ、特にサッカー業界については
新規のおひさまを影ちゃんのおかげで大量ゲットできたほど。
ファンが復帰を待ち望んだ待望のラストピース。
東村芽依(運動お化け)
番組では少々控えめで喋らない、泣き虫の彼女。
しかし動き出せば「運動お化け」の名のごとく、加藤史帆さえも凌ぐほどの
身体能力を見せる。
走れば50m7秒台の俊足、
踊ればダンスナンバーワンとの呼び声高いキレを見せ、
バットを振らせればシュアなバッティングを連発する。
どう見ても体軸の使い方が達人クラス。
番組で挑んだダブルダッチ企画ではプロをもうならせるほど。
小柄な体ながら加藤史帆と同じく、運動企画で彼女に期待しないわけがない。
佐々木美玲(表現者)
「期待していない自分」でセンターを務めた人。
その圧巻の表現力は誰もが認めるところ。
ダンススキルや表現力には定評があり、某番組では綾瀬はるかさんをほうふつとさせるとすら言われた屈託のないキャラクターから誰からも愛される人。
要所要所でグループの中心的役割を担っており、恐らく各能力で言えば他のメンバーに軍配が上がることも多いはずだが、それでも不思議と彼女が日向坂46の中心人物であると思わされてしまう。
本当の意味で主人公かも。
番外編:
井口眞緒(アイドル(仮)笑)
卒業したことが残念でならない。
アイドル界の超異端児だが、誰よりもメンバーを思い、理解していた人。
スナック眞緒企画ではこれでもか、というくらい的確に各メンバーの良さを紹介し、
新たな一面を発掘することに一役買った。
また、本人は歌はダメ、ダンスはダメ、行動は奇行だらけ、という人だが、こと日向坂46においては彼女の切り開いた道が他のメンバーの道につながっていったことも少なくない。
おおよそ主人公感とは程遠い彼女だが、彼女がいなければ今の日向坂46はない、と
どうしても思ってしまう、そんな人。
もちろん他の1期生も素晴らしいものを持っていますが、
卒業生含め特に「主人公感」あるメンバーを振り返ってみました。
異論は認める。
日向坂46は各々がいろんな意味での主人公感を持っており、
一つ、また一つと活躍する様を見せてくれる度、ファンとしては少年漫画の強敵を倒したときのような爽快感を感じることが多いのだ。
アイドルの枠に留まらない活躍ぶり、けどまだまだ飽きられる兆候なんて微塵もない活躍ぶりを見ていると「世界中の人に愛されるグループになる」という加藤史帆が叫んだ夢は
いつか叶うのではないか、いや彼女たちならいつか叶えるのではないか、
そう思う。
次回は2、3期生も少し掘り下げてみていこう。