2018年1月31日~2月1日、急遽決まったひらがなけやきのみでの武道館3days公演のラストでひらがなけやきのpoint of no returnともいうべき瞬間が訪れた。

 

けやき坂46単独でのアルバムの発売が決定したのだ。

 

これまで欅坂46のカップリング曲として持ち曲はあったものの、表題曲メンバーになるわけでもなく、入替制があるわけでもなく、ずっと自分たちのレゾンデートルを探す日々だったけやき坂46。

 

それでも腐らず、少しずつ歩んできた。

2期生が加入し、人数も漢字欅に並ぶ人数になった。

そして、降ってわいた突然の3days公演。

不安もあっただろう。元々は欅坂46が主となるイベントだったのだから。

けど彼女たちは逃げなかった。

 

キャプテンの佐々木久美は公演が始まる前にスタッフ一同を前にこう宣言した。

「勝ちに行く」・・・と。

 

ソロアルバムの発売決定はそんな彼女たちのひたむきな歩みがもたらした僥倖だった。

 

そしてこれはけやき坂46単独で歩んでいくという確固たる意思表示でもあった。

だから彼女たちは提示されたタイトル候補からこのタイトルを選んだ。

 

「走り出す瞬間」という名の決意を。

 

 

武道館を大盛況の中締めくくり、4月には冠番組「ひらがな推し」が始まり、

ついに2018年6月20日「走り出す瞬間」のリリースが決定する。

筆者は思う。この瞬間からの彼女たちの躍進ぶりはまさに「走り出す瞬間」にふさわしいものであったと。

 

ヒット祈願企画は19人(影ちゃんはこの回から休業・・)全員でバンジージャンプに挑むというもの。

かつて乃木坂46の6枚目「ガールズルール」ヒット祈願でも桜井玲香が飛んだという所縁ある場所だ。

早速怖がっているメンバーもいるが果たして成功するのか。

涙なくしては語れない、文字通り飛翔の時となったこの企画。

魂込めて見ていこうじゃないか。

 

 

1人目は「絶対的キャプテン」佐々木久美。

メンバーの不安を払拭すべく、自ら挙手してトップバッターを志願する。

この姿勢こそが、キャプテンのキャプテンたる所以だろうか。

ジャンプも笑顔ですんなり飛んで皆に勇気を与えます(富田曰く。)

2人目は「皆のママ」井口眞緒。

キャプテンと同じく、他のメンバーを鼓舞すべく、自分が飛んで大丈夫と証明する、と力強い言葉を発します。メンバーを愛し、全てのメンバーをよく見ている彼女らしい言葉です。

ジャンプの際もトリッキーだったのはお約束。

恐怖で前向きに飛べないと判断したらしく、後ろ向きに飛び・・落ちました。

親友の齊藤京子の言葉によって飛べたのも彼女らしいですね。

3人目は「背中を押したいエース」小坂菜緒。

若様曰く小坂はやんなくていいらしいですが、本人は2期生のトップバッターを自ら志願。

涙を浮かべつつも、しっかりと決意を以て飛びました。

4人目は「努力で壁を越える薄幸の美少女」金村美玖。

自身のキャッチフレーズ「推すしかない」にかけて「飛ぶしかない」と自らを鼓舞して

飛んで見せます。割と度胸あるみたいで「鳥になった」とのコメント。

5人目は「迷える真面目なパリピ」富田鈴花。

元気よく、富田らしく飛び出しました!

いい感じにタスキがつながれていきます。

6人目は「おバカビューティー」高本彩花。

怖そうな様子も見せず、あっさり成功。

もうちょいじっくり見たかったですね。

 

7人目は「運動おばけの5歳児」東村芽衣。

意外な大声でヒット祈願を叫び、あっという間に飛んじゃいました。

「ヒ」ポーズが入っているのはうれしい飛び方。

8人目は「ねるの初代相棒」柿崎芽実。

年齢を英語で言って飛びました。

なんやねん。

9人目は「不思議な妹」濱岸ひより。

怖いのかどうなのか、と思ったらおなかすいたから早く飛びたいらしいです。

ヒット祈願の口上もそこそこに飛んじゃいました。

マイペースの極み。飛んだ後も笑ってるし。

10人目は「ハッピーオーラの体現者」丹生明里。

「はしりだすしゅんっかんっがっ」という言い方はおもろかった。

あとどさくさでガッキーに会いたい祈願をしています。おい。

明るい丹生ちゃんのままで飛び、タスキをつなぎます。

11人目は「努力する万能」松田好花。

驚くほど堂々と

驚くほど美しく

まるで鳥のような華麗な飛翔でした・・・。

南斗水鳥拳みたい・・・。

このクオリティが松田この。だから目を引くんだ。

主人公感がすごい。必ずちゃんとやってくれるという安心感が凄すぎる。

12人目は「陽だまりに咲くアスリート」渡邉美穂。

バスケやってても怖いものは怖い。

けど、ミホ・ワタナベは逃げない。足を引っ張るなんてできるはずがない。

だからこそ彼女は飛ぶ。不格好でも次にタスキをつなぐため。

 

13人目は「ひらがなを強くした」河田陽菜。

パニックで号泣し、挑戦はいったん断念することになります。

 

14人目は「神に愛された保健委員」宮田愛萌。

悪い連鎖は続くのか、元々恐怖におののいていたまなもさん。

挑戦は断念します。

 

15人目は「俯瞰するツッコミ」高瀬愛奈。

同じく、恐怖が伝染し動けなくなってしまいます。

3人連続断念という負の連鎖は誰が断ち切るのでしょう。

 

仕切り直して13人目。

13人目は「絶対的表現力の1期生の太陽」佐々木美玲。

アルバムリード曲「期待していない自分」のセンターも務めます。

ビビらず瞬殺で行く、という宣言は数秒で撤回しちゃいましたが笑顔で飛び降り、

メンバーを勇気づけます。

14人目は「聖属性のドラえもん」潮紗理菜。

怖くて泣きだしますが、仲間想いで責任感の強い彼女。

恐怖を押し殺し、決意のジャンプを決めます。

この行動で次のメンバーに勇気を与えます。

潮の行動が他のメンバーの原動力となる。潮の求心力のなせる業だろう。

 

15人目は再び「最強の言霊使い」河田陽菜。

慕う先輩である潮が飛んだことで勇気をもらい、

「なっちょさんがやったから私もやる!」とジャンプに向かいます。

そしてヒットへの想いを込めて・・・飛びました!

彼女は「ひらがなを強くしたい」と言って強くしてくれた。

「なっちょさんがやったから私もやる!」と言って震えるほど怖いバンジージャンプを達成した。

「大ヒットしますように」と言って、アルバムは大ヒットした。

彼女の言葉は自身に対して必ずそれを達成する力を与える最強の言霊。

いつも柔らかくふわふわしているけど、河田陽菜の言葉には不思議な力がある。

だから目が離せない。

16人目は高瀬の代わりに「後頭部が遅れがち」佐々木久美。

メンバーを鼓舞し、ヒット祈願のバトンをつなぐため、これ以上の挑戦は危険と判断された2人の分まで飛ぶことを宣言する。

17人目は「異端のアイドル」井口眞緒。宮田の分まで飛ぶことを宣言する。

佐々木久美、井口眞緒の強さもまた「ひらがなを照らす日向のような存在」だ。

18人目は「最強の才能」加藤史帆。絶対飛ぶという気持ちと恐怖がせめぎあい、

動けなくなってしまいます。

迷いは恐怖を増幅し、一旦中断します。

18人目仕切り直しは「絶対的歌姫」齊藤京子。

バンジーどころかジェットコースターにも乗れなかった彼女、その恐怖は筆舌に尽くしがたいものだったでしょう。

しかし、彼女は恐怖に押しつぶされ、一度仕切り直しながらも再びジャンプに向かいます。

仲間への想いと決意を胸にして。そして飛翔の時は訪れます。

ついに19人目「重たいエース」加藤史帆。

全てのメンバーの想いに後押しされ、佐々木久美のエールに鼓舞され、

彼女は震えながらも締めくくりとなるにふさわしい決意を高らかに叫びます。

 

「ひらがなけやきが世界中の人に愛される

グループになりますように」

ついに代役込みではあるものの、メンバー全員がバンジージャンプを飛び、ヒット祈願企画は大成功。

佐々木久美のキャプテンシー

井口眞緒のムードメイク

小坂菜緒の責任感

松田好花の頼もしさ

佐々木美玲の笑顔

齊藤京子の恐怖を克服した本当の勇気

加藤史帆のメンバー想いを背負う強さ

 

これらが特に際立ったのではないでしょうか。

 

この瞬間こそが走り出す瞬間。

この瞬間こそが飛翔の時。

日向の訪れは近い。

 

筆者は河田陽菜と加藤史帆のあたりで泣いちゃいました。

サトミツのこと笑えねぇや・・へへっ。

注:メンバーの二つ名的なものは筆者の独断と偏見でつけております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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