Christopher "Chris" Paul Gardner
(リストファー・"クリス"・ポール・ガードナー)は、アメリカ合衆国ウィスコンシン州ミルウォーキー出身の実業家・慈善家。執筆・講演活動も行っている。
Gardner Rich & Co社の創設者で現在CEO。
1987年、ガードナーはシカゴに仲買業者Gardner Rich & Coを設立、わずかな資本と食卓テーブルとして使っていた「机」のみで起業した。
現在はアメリカ有数の大企業となっている。
慈善事業
ガードナーは慈善家としても知られており、ホームレス時期に宿泊させてもらった教会Glide Memorial United Methodist Churchを主として、慈善団体に寄付を行っている。
http://money-academy.jp/destitute-life/
2007年公開の映画『幸せのちから』の主人公(同名)は彼の半生がモチーフとなっている。
『幸せのちから』
(原題: The Pursuit of Happyness)は、
2006年のアメリカ映画。
事業の失敗によりホームレスになるまで落ちぶれたが、最終的には成功を掴んだ実在の男性、クリス・ガードナーの半生を描いた作品である。
原題はアメリカ独立宣言における「幸福の追求(The pursuit of happiness)」に由来するものである。
間違えられやすいが、この「ハピネス」は正式な綴りの「Happiness」ではなく、「Happyness」である。
これは息子の託児所の落書きにあったスペルミスが元となっている。
主人公を演じたウィル・スミスが第79回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされた。
ストーリー
1981年のサンフランシスコ。
妻リンダと息子のクリストファーと暮らすクリス・ガードナーは、骨密度を測定する新型医療器械のセールスをしていた。
大金をはたいて仕入れた時にはこの機械を「革命的な機械」と信じ、妻とともに希望にあふれていたが、いざセールスをしてみると
その機械は病院関係者にとって「レントゲンより少し鮮明に見える程度で高価な贅沢品」という無用の長物であった。
そのため機械のセールスはうまくいかず税金も滞納し、妻のパートでなんとか乗り切る苦しい生活を送っていた。
そんなある日、彼は路上で「真っ赤なフェラーリ」を見かけて思わず持ち主に二つの質問をする。
「あなたに二つ質問がある。仕事と、その仕事にどうやって就いたんだ?」
「株の仲買人をしていて、学歴がなくてもなれる」と返された彼は、株に興味を持ち始め、たまたま見つけた証券会社の養成コースに願書を提出する。
半年間の研修期間で定員は20名、その中で選ばれるのはたった1名。
しかもそのためにはまず研修生に選ばれることが必要だった。
そこで彼は人材課長のトゥイッスルに近づき、彼が持っていたルービックキューブ(当時テレビにも取り上げられるほど大流行していた)を数分で完成させ、驚かせる。
そうしてトゥイッスルに認められたクリスは研修プログラムに合格、参加することになる。
だが研修期間中は無給であった。
もし1名に選ばれなかったら半年間が無駄になる。
そんなとき、とうとうリンダが苦しい生活に耐えかね、息子を連れて出て行ってしまった。
クリスは保育所から息子のクリストファーを連れ帰ったものの、大家には立ち退きを命じられ、駐車違反で一晩拘留されてしまう。
持ち前の誠実さと機転で研修生にはなれたが、息子と2人で安モーテルに住むことになった。
幸い機械のセールスはうまくいき、4ヶ月で売り切るが、一息つく間もなく税の未納分として、そのほとんどを差し押さえられてしまうのである。
行くあてもなく文字通り路頭に迷う2人は、駅のトイレや教会などを転々とするホームレス生活を送る。
貯蓄も家もなく、明日も見えない辛い日々の中、クリスを突き動かすものは、この生活から脱け出し幸せになりたいという思いと、父親も知らず育った自分のような境遇を息子に味わわせたくない、という息子への愛情であった。
幸せのちから
予告編
主人公の息子役にはウィル・スミスの実の息子であるジェイデン・スミスが配役され、親子共演となった。
この映画は実在するクリス・ガードナーの半生が元になっているが、劇中の最後のシーン(クリス役のウィル・スミスと息子が手をつなぎ歩いていくシーン)でクリス・ガードナー本人が登場し、2人の横を通り、それをウィル・スミスが振り返り見つめるという場面がある。