私の両親は私が生まれる前から旅役者
綺麗な衣装を着てスポットライトに照らされて
一見華やかに見えるけど
裏に回れば大変な仕事です。
生まれた時からその生活だったのでその頃は
それが普通の生活で、なんら疑問もなく過ごしていたけれど舞台から離れ普通の生活をしていると役者生活がどんなに特殊なものかよくわかります。

他所の劇団はどうなのかわからないし
時代も代わって今は違うのかもしれないけれど
私の知ってる楽屋うちは座長は勿論の事。
若手の子達は本当に大変でした。
1日の舞台が終われば終了ではありません。
そこからが忙しいのです。
自炊の場所では食事の準備、座長が食べ始めるまでは座員は箸を持てません。
食後は大量の洗い物。
お芝居や群舞、ラストショー等のお稽古。
舞台の拭き掃除。
座長、副座長の翌日のお芝居、舞踊で使う衣装、小物の準備。
着物、帯、足袋、腰巻きや長襦袢、扇子や手ぬぐい等
セットリストを確認しながら曲ごとに分けてセットします。
当日座長達が着た衣装を乾かし襟や袖口の白粉をベンジンで擦り落としアイロンを掛け畳んで決められた場所に仕舞います。
翌日のお芝居や舞踊の曲の準備。
お芝居で使う小道具の準備(火鉢や背景幕、抱き子等)
洗濯物も毎日山のように出ます。
お風呂に入るのは雑用が全て終わってから。
その後台詞を覚えたり1日の流れを考えながら就寝。
朝は座長が楽屋入りする前に化粧前の水を取り替え楽屋の掃除。
幕が開けば自分の事もやりながらの着付けの手伝い、音響、照明、アナウンス…
仕事は次から次にあります。
それが休みなくあるのです。
夜に衣装を畳みながら里心が出て家に帰りたい…と泣いてる子も居ました。
若手が入っても中々続かないのも頷けます。
これはあくまで私が見て来た楽屋内の事で
全ての劇団がそうではありません。
今は座長さんたちも自分の事は自分でする様になってきてるみたいだし、そこまで厳しくはないのかもしれませんが何処の劇団も人材不足で悩んでいます。
今は座長さんが座員に気を使う時代になってきてるのかなぁ(笑)
なんにせよ座員達にも時にはゆっくり自分の時間を持てる環境作りも必要だと思います。