今日この「ワルツを踊れ」について綴られた文章が
いったいいくつあるのだろうか
それもまたひとつの点から繋がった「線」ではないだろうか
音楽だけにとどまらず
物事を点で終わらせてはいけないと思う
始まりが点であったとしても
出会いは点だったとしても
摘まれては捨てられるような
一時の流行のように流れ去ってしまうものに何の意味があるのだろう
音楽に触れるという事は点ではなく線で触れるべきだと思う
それは岸田繁もまた言っていたように思う
Tanz Walzer
それは外国で流れる民族音楽のような
それは音楽室から聞こえて来た音楽のような
遠く突き放されるようで
身近に漂っているようだ
音楽は点ではなく
長く触れていられる線であるべきだ
このアルバムは懐かしくもあり新しくもある
新しいものを突き止めようとしたら古典回帰したような
古いものの中から真新しい発見を見つけたような
それは線が繋がって「輪」になった
これは輪をかたちにした音楽だ