春から夏へ | mellow diary

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相変わらず訳の分からないこと言ってます

少し前から民家をレストランに改装する手伝いをしている。幸いにも少しばかりの賃金ももらえそうなので尚のことはりきって手伝っている。机作りやカウンター設置のための提案などにも加わって、店の演出的なオブジェ設置も考えることになった。僕の住む地区で、別にもう少し前から民家を改装してレストランを開業し、雑貨なども販売しているお店の主人が今日来ていて、木を使ったアクセサリーや小物を、依頼してもらって制作するという話をいただいた。まだ決定ではないが、嬉しかった。今改装している場所でも、そういった小物を置くという話も前向きに考えられそうだ。
けれど僕は学生時、アクセサリーや小物といった工芸的商品を作ることはほとんどしなかった。周りにはそんなことをするヤツがチラホラいたけれど、あえてそれには反発心を持っていた。純粋に芸術作品を研究することがその時するべき事だと信じていたので、商品製作にかける時間は無駄だと考えていた。
だけど芸術作品よりも商品のほうが理解は得られやすい。個展を開いても、話してくる一般の方の中には工芸的な物を求めて話をされる人もいる。僕の場合、木を使っていたので余計に結びつきやすいのだと思う。最近になって木である必要性を感じなくなったのは工芸的な考え方からの離脱という意味合いも少しあった。
今になって工芸的商品を作ることに抵抗が無くなったわけではない。自分で木工芸的な仕事を生業にしようなんてあまり思っていない。でも依頼に応えて制作する事は仕事としてはとても楽しい。学生で美術をひたすらに追いかけようとしていた頃とは立場が違う、という自己弁護の下、商品の製作は快く受け入れることにした。落ち着いて考えれば、自分の芸術作品はそれはそれとして方向性が全く違うのだから割り切って考えればいいことだと思えている。
実際、そんな話を先方から持ちかけてくださった事はとても有り難いことなのだ。自分で商品を作るのだと思い立っても、いざ販売店やどんなニーズがあるのかを考えたり売り込んだりを一から自分で行動することはとてもエネルギーが要る。自分で言い出したって難しいことぐらい解っていたので、僕は商品製作なんて考えようとしなかったのだ。

6月になった。僕にとっての春は空っぽのようでとても混雑していた。だからあっというまだった。でもちっとも前に進んでいない。
けれど、進んだか進んでないかは、もっと時間が経ってから気にすればいいことかも知れない。とにかく足元ばかり見ているようではちっとも先は見えてこないのだなということを、しっかりと言い聞かせておこう。そういえばもうすぐ蛍が見頃になるころだ。