「つくもがみっ!!」スクールトリップ! 2 | 小説製作所 FELLOW'S PROJECT REBEL

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白い光が差し込む、病室が見える・・・。



こ、ここは・・・。


あれ、たしか、わたし、修学旅行のバスの中で・・・。



あれ・・・、なんでこんなところに・・・。



病室では、一定間隔で鳴る、心電図の音が響く。



ここは、病院・・・。



瑠奈はあたりを見回した、いや、見回せない・・・。


動けない・・・。


体が言うことを聞かない・・・。



な、なに・・・。これ・・・。



自分の視界に信じられないものが目に入った。


自分につながれた、無数のチューブ・・・。


ベッドにくくりつけられ固定された、自分の体・・・。



そして、しくしくと涙を流す・・・。ひとりの女性・・・。



何なの? 何なの? これ・・・?


その疑問が、目の前の視界にノイズを走らせる。



「・・・・。わか・・・る・・・・・。」


声が聞こえる。かすれた少女の声だ・・・。



「わかるよね・・・・。あなたは、やさしいから・・・・。」


「おかあさんはわからなかった。 なにもわからなかった。」



うたうような、泣くような、不気味な声。


「わたし、あそびたかった。 でもできない。」


「かあさん、しばりつけた。 かあさん、しばりつけた。」



「でも、わたし、ほんとうは・・・。」


・・・・。



瑠奈「ハッ・・・・。 はぁ、はぁあ・・・。」


夢だった・・・。



一条「大丈夫か? あ・・・・。」


瑠奈は、見てしまった・・・・。


自分の手が・・・・、がっちりと、一条くんの手を握っていたのを・・・。


瑠奈「ちょっと、一条くんっ!!」


一条「あ・・・・、わ、わるい・・・。 でも、お前も悪いんだぞ・・・。寝たまま急に、俺の手


   つかんで・・・。」


瑠奈「言わないで!は・・・。なんでもないわよ!」


一条「・・・。あ、おお・・・。」


ちょっと、気まずくなった・・・。


本当を言うと、ずっと握っていたかったんだけど。



「え~では、まず最初の目的地に着きました~。」



瑠奈「目的地・・・。えっと、どこだっけ?」


一条「小岩井農場じゃなかったか? たしか・・・。」


寺嶋先生の説明が入る。


寺嶋先生「これから、みなさんには、自由行動してもらいます。 えっと~今が


      11時34分ですから。 今から2時間・・・。13時40分まで、自由行動です。」



来たっ! 自由行動、待ってました!


瑠奈「一条くんっ! 行こっ!」



一条「う、うん・・・。」


バスをふたりで降りようとすると、見てはいけないものが目に入った。



身を互いに寄せ合って爆睡する百合と村下くん・・・。


百合「す~・・・・。す~・・・・。」


村下「く~・・・・。く~・・・・。」



・・・・。


七音「おもっきり、ふたりして、よりかかって寝とるな・・・。」


七音と雪が後ろの席から、見物してる。



瑠奈「・・・・。起こしにくいね・・・・・。」



雪「あんたらもええ勝負やったで。」


・・・。バッチリ見てたんかい・・・。


七音「カメラで写真もとってあるで! 帰ったらまっさきに現像したるわ!枕元においときや!」


瑠奈「いらねえよっ!」



わたしが入れたツッコミで、村下くんが目を少し開ける・・・。


そして横目でちらりと百合の寝顔を見て・・、すこし、にやりと口元をゆるめ・・・


また、目を閉じた・・・。



七音「このスケベ!!」


村下「いたっ!!」


七音の鉄槌(てっつい)がおりる。



村下「なんだよ! いいじゃん! かわいいんだから。カワイイは正義だろっ!」



七音「起きろ。もう、着いたわ。」



百合「ふぁ~あ・・・。 あ・・・。村下くん・・・。ごめん・・・・。よりかかってた・・・?」


村下「うん? あ、ああ・・・。いいよ・・・。」


百合「もう着いたの?」


村下「ああ・・・。」


百合「じゃあ、行こう、七音と・・・、ユッキーと、あたしと村下くんとの


   4人で行こうよ!!」


瑠奈「え、あたしは?」



そう、きくと微笑みながら、無言で一条くんの方を指さした。



百合たちがバスを降りたあと・・・。


一条「百合って・・・。気づかないうちに、敵をつくりそうだな・・・。」


瑠奈「とりあえず、茉莉ちゃんと樹里ちゃんには、気をつけんと・・・。」



一条「だな・・・・。」



瑠奈「ま、お腹もすいたし、行こうよ・・・。」


わたしはバスを降りた。


その手は自然に、一条くんの右手をつかみ、引っ張っていた。