「つくもがみっ!!」アイ・ラミ・ユー! 2 | 小説製作所 FELLOW'S PROJECT REBEL

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ここは、地獄界のなかのどこか・・・、

そこは、灼熱の煮えたぎる溶岩のわき出るうす暗い洞窟・・・。

成鬼(なるき)という男の部下、八岐(やまた)と、

怠惰 万三郎(たいだ まんさぶろう)率いる地獄界五人衆らのアジト。


成鬼「ただいま・・・。やまださん・・・。」


八岐「もう、あんたのことは、あきらめたわ・・・。」

成鬼「じゃあ、やまたさん、お風呂入れておいて、ボクは洗濯してくるから。」

八岐「え? 今、やまたさんって、言った? 今まで、わざと間違えてたのかっ!」

成鬼「あと、脱獄のついでに、新入りも連れてきたんだ。」


成鬼の影から、夜鬼が顔を出す。

夜鬼「ここは・・・。」

成鬼「紹介するよ。新入りの百眼 夜鬼(ひゃくめ やき)。 名前の通り、百眼というあやしだ。

   おまけにこいつは、いろんな能力を持っていてね。影を操ったり、誰かに乗り移ったり・・・。

   どうだい?なかなか役に立ちそうだろ?」

八岐「そうですか・・・。ようやく、マシそうな部下で、こっちは安心したよ。」


成鬼「こっちからも紹介しておくよ。この人の名前は『やまだ』だから、

   『やまた』じゃなくて、『やまだ』だから。しっかり覚えてね。」


八岐「おまえは何をすりこんどんのじゃあああああっ!!」


怒る八岐を、成鬼は笑っている・・・。

すると、そこに、『ダルい』と言って、どこかに行ってた

怠惰 万三郎(たいだ まんさぶろう)が、アジトに戻ってきた。

万三郎「うぃ~っす・・・。」

八岐「万三郎、おまえはどこに行ってたんだ!」


万三郎「ふぁ~あ~あ~、成鬼様の命令で、さきにうごいてたんすよ・・・。

    成鬼様、見つけてきたっすよ・・・。例の穴を・・・。」

八岐「例の穴・・・?」


成鬼「鬼門のことだね・・・。この世界と人間界をつなぐ穴・・・。

   よくやったよ、万三郎、これで、ボクの計画も実行に移せる。

   そうだ、まずは、手始めに夜鬼が行ってきてよ。」

夜鬼「オレが・・・か・・・?」


成鬼「そうだよ。調べて欲しいんだ。 君をコテンパンにやっつけたっていう

   ナラクっていう死神のことをね・・・。」

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一方、黒薔薇 茉莉(くろばら まり)は、百合の入院している病院にお見舞いに来ていた・・・。

今回の話題は、放課後に、村下と一緒にいた、女の子の話・・・。


茉莉「ほんっと、いけ好かない女だわ。」

百合「そのコ、名前はなんていうの?」

茉莉「知らない。 基本的にむかつく奴の名前は覚えたくないのっ。」


百合「・・・。気をつけた方がいいよ・・・。」

百合が諭すような口調でつぶやいた。


茉莉「気をつけるって・・・、なにが?」

百合「人のことを簡単に嫌いになったらダメだよ・・・。 とりつかれてしまうよ・・・。」


百合が言っているのは、百眼 夜鬼(ひゃくめ やき)のことだ・・・。

彼女は、一度、そいつにとりつかれ、心を食い物にされた。


事実、彼女が今、入院しているのも、そのときに負った傷のせい・・・。

茉莉「あんたがとりつかれた、悪魔のこと・・・? はあ・・・。

   だからって、人のことを嫌いになるの怖がってるの・・・?

   そんな百合・・・、あたしは嫌いよ。」


百合「え・・・。」

茉莉「好きも嫌いも勝手でしょ。 あたしは、自分にウソはつきたくないし、

  思ったことははっきり伝えたい。好き嫌いは誰にでもある感情だし、

  そのおかげで、わたしたちは善悪を判断できるの。善は好き、悪は嫌いってね。

  それを怖がってたら、自分が自分でなくなってしまうわ・・・。 でしょ?」


百合「そ、そうだね・・・。ありがとう、茉莉。でも、茉莉ちゃんって、

   そういうとこ潔いクセに、まだ、村下くんに告白してないんだね。」


茉莉「なっ、なっ、あんたには関係ないでしょっ!」

その瞬間、茉莉は顔を真っ赤にした。

百合「茉莉ちゃん、顔真っ赤だよ・・・。」

茉莉「あんたも言うようになったわね・・・。もう今日は帰るわ。じゃあね。」

そう言って、茉莉は帰って行った。

夕陽が沈む、街を歩く、帰り道・・・。


「百合、元気そうでよかった~・・。」

百合のことは、はじめは、いけ好かない奴と思っていたが、今では、大切な友達・・・。

まあ、そのわけは、趣味が同じということも大きいが(腐)・・・。


茉莉がすむ隠れ家までの道のりからは、丘の上にある神社がよく見える。

ちょうどこの時間は、神社のとりいに夕日がかかり、

その眺めが茉莉は好きに、下校途中に、みとれてしまうこともある。


茉莉「相変わらず、キレイな夕日・・・。あれ・・・?」


茉莉の目に、ある異変がうつった・・・。

鳥居が、蜃気楼にかかったようにゆらゆらとうごめいて見えたのだ。


茉莉「あ・・・・あれ・・・・?」


それは、鬼門を通って、何者かが、この世界に侵入したことによるものだった・・・。

そして、この世界に侵入した者・・・。


そいつは、まさしく、百眼 夜鬼(ひゃくめ やき)だった・・。